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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
新品の2年生
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新品の2年生 10

リビングで一人ご飯を食べる。

正確にはリビングには家族全員揃っているが、テーブルで夕飯を食べているのが自分だけ。

柄本家ではよくある光景だ。


我が家は父、母、私の3人家族。

父は自動車の部品や電子機器製品を作る会社に勤めている。

仕事の内容は分からないが、毎日スーツを着て出勤しているところから、営業職か人と接する業種なのだと思われる。

毎日大体夜7時までには帰宅して、家でご飯を食べることが多い。

月に1回位出張に出て、お土産を買って来てくれる。


母は社交ダンスの先生をしている。

私が小さい頃は専業主婦だったが、私が中学に入った位からまた働き始めた。

元々社交ダンスの選手だったらしく、その経験を生かしたいとお世話になっていた先生のお手伝いとして始めたらしい。

どちらかと言えば、お金を稼ぐという事よりも社交ダンスと接していたいという気持ちが強い様だ。

そのため、フルタイムで働いているわけではないので午前中で家に帰ってくる。


父も母も割とアクティブな人で、休みの日に突然2人でキャンプに行ってしまったり、旅行に行ってしまったりする。

小さい時は自分も、ついていっていたがアイドルをやる様になってスケジュールが合わず置いていかれる様になってしまった。

しかも、私に何も告げず出かけてしまい、仕事から帰ったら家に1人ということもたまにある。


そんな両親だが、私がアイドルをやりたいと言った時も特にどちらも反対しなかった。

それどころか、むしろ応援してくれていた。

私がダンス練習で居残りして帰るのが遅くなっても何も言わなかったし、卒業すると言った時も口を出すことはなかった。

2人はライブにもよく来てくれ、その度に私の名前の入ったタオルを買っていた。

家で何枚もあるのを見た時はとても恥ずかしさを感じた事を覚えている。


また、私が出演したテレビは全部録画してあり、DVDに記録しているらしく、たまに私がいない所で2人で見ている様で見ている様だ。

記録したDVDはファイルにいっぱい溜まっている。

自分であまりテレビに出演した記憶はないのだが、両親はよく見つけてくれているのだろう。

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