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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
あの子は透明少女
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あの子は透明少女 0

その日は来た。

ホテルの朝食バイキングを食べるそれぞれのグループ。

昨日とは違い緊張感があった。

興奮気味で朝から口数が多い所もいれば、ヘッドホンをして既に自分の世界に入っているところもある。


これは地域に関係なく、そのグループの在り方が顕著に出ていた。

北海道勢が口数多く話していたり、関西勢が静かだったり、九州勢がしっかり今日の作戦会議をしていたり。

私がいかに偏った県民性の認識をしていたかを知らしめられる。


そんな中私達はというと、言葉数少なめで黙々とご飯を食べていた。

先輩達は皆明らかに寝不足の顔。

昨日は緊張で寝付けなかったのだろう。


私はと言うとしっかりと睡眠を取ることが出来た。

前にも言ったが、当日の朝までは割と緊張しない。

アイドル時代には羨ましいと言われ、よくコツを聞かれた。

しかし、自分でもよく分からない為返答に困った記憶がある。


大体聞かれた時は、リハーサルを全力で行って身体を疲れさせるとすぐに眠れると言う様にしていた。

だが、それを試したメンバーに疲れ過ぎて逆に眠れないと言われた事がある。

一種の興奮状態になってしまうそうだ。


疲れていると眠れないと言う矛盾した言葉。

人間の身体は酷使すると正しく機能しなくなる様だ。


私の曖昧な返答でメンバーを困らせてしまった訳で、申し訳ない気持ちになったのを覚えている。

だけど、それ以外もっともらしい理由が見つからず、そう言い続けるしかなかった。


朝ご飯を食べ終え、ホテルの自室に戻る。

真っ先にロッカーを開き、掛けてあった衣装をバックに入れた。

今日必要なものを次々とバックに入れていく。


トランクを開きっぱなしだし、ドライヤーもコンセントに挿したまま。

本当なら昨日の内に準備をしなくてはいけなかったのだが、タクシーが思いの外見つからず帰るのに時間がかかってしまったのだ。


結局部屋についた頃には疲れてしまい、夜のルーティンをこなすので精一杯。

文字通り疲れて寝てしまったのだ。

だから、身体を疲れさせて寝るというのはやっぱり間違っていない。

自分の身を持って証明した。

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