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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
多分、アップビート
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多分、アップビート 20

「ドロシーは私にとっての憧れなんです」

加奈子ちゃんが話し出す。

別のコンクール出場者が演奏する中、私の目を真っ直ぐに見つめながら。


私の家は少しだけ変わった家庭だ。

警察官の父と元地方アナウンサーの母を持つ。

母は大学のミスコンで準グランプリを取った事があるらしい。


詳しい事は知らないが、母が取材で訪れた警察署で出会ったのが父との事だ。

今はテレビ局を辞めて専業主婦となっている。


私がトランペットを始めたのは、警察の吹奏楽隊に父が所属していたのが影響している。

父はホルンを担当していた。

ただ吹奏楽隊の演奏を聴きに行った際にトランペットに憧れてしまったのだ。

ホルンを始めて欲しそうだったが、私はトランペットを選んだのだった。


音楽一家と言いたいのだが母は音楽経験がなく、口を出す事はないので音楽親子とでもいうのだろうか。


そんな我が家は地下室に防音管理がしっかりされた部屋があり、父も私もそこで自主練をしたりする。

家を建てる際にこの部屋だけは父が譲らなったらしい。

棚には楽譜やコンクールで賞を取った時の盾などが飾られている。


その為、自分の部屋には音楽関係のものは一切置いていない。

その代わりに沢山のアイドルグッズがある。

16区ナゴヤファンである私はそのグッズで部屋の収納を全て埋めているのだ。


部屋に飾っている物の中で、唯一違うもの。

23区トウキョウのツアーの最終日のDVDだ。

特別23区トウキョウに思い入れがある訳ではない。

ただ、どうしても見たい一曲があった為映像を購入した。


その曲の事はSNSでも話題になり、観戦したファンからも熱量のある意見が飛び交った。

魔女に戦いを挑み負けなかったメンバーがいると。


私はその話を耳にした時、心臓が飛び出るかと思うほど驚いた。

そして、身体が熱くなった。

予約が始まるとすぐに予約し購入した。


「カクテルグラス」

23区トウキョウのダンスナンバー。

私はどうしても見たかったのはこの曲。


私の応援しているメンバーが出ているのだから。

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