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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
多分、アップビート
382/417

多分、アップビート 17

途切れ途切れの音。

それは、情熱が音になるジャズの音色。

汚くて、でも人の温かみのあるバーでそれは流れている。


崇高なクラッシックとはまるで違う。

でも、小高加奈子はそれをトランペットで表現していく。

この曲はどの様な題名なのだろう。

そして、どうしてこの表現を思い付いたのだろう。


何かを思いつくという事は記憶と記憶の組み合わせらしい。

脳から全く新しいものを突発的に生み出すことはなく、無数のコンセントを指したり抜いたりする事で思い付きに繋がるのだそうだ。


私はその事を理解している。

過去のダンスを振り返っていく中で、明日のダンスの振り付けを思い付いた。


なら、小高加奈子はどうやってカクテルグラスを選んだのだろう。

どのコンセントを指したらクラッシックと私が繋がったのだろうか。


トランペットとピアノの音。

それだけで、シガーとジャズとグラス全ての音を表現していく。

でもこの音色は別の一面を隠している。


いきなり景色が変わったりなんかしない。

ただ、目に見えるものの先に私がいる。

魔女に立ち向かう私が。

不安を振り切って、圧倒的な脅威に立ち向かうその姿が。


日本には講談師という語り部がいる。

それはそれは迫力もあり語り上手。

語るだけで言葉の迫力で、その情景が、物語の主人公の心情までみえてくる。


彼女はそれをトランペットでやっていく。

しかも、順位の付くコンクールという場で。


そういえば、一曲目で彼女が演奏した曲。

自分達の旗を持って敵の大群に突撃する絵が見えたあの曲。

今思えば、それすらこのストーリーの一部でしかなかったのだろう。


カクテルグラスのドロシーはまもなく完結だ。

この曲は知らないが、このお話の結末は知っている。

この会場中の観客がこのお話の中に引き込まれていた。

今、このお話の語り部となっている彼女の音色に乗せられて。


彼女にはあの時の私はこう見えていたのだろうか。

映像も見直して客観的に評価したつもりだった。

けど、新しい発見が沢山あった。

まだ自分でも分かっていない部分はあったのだ。


ただ、唯一分かるのはロックとは対極あると言う事。

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