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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
たりないぶたい
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たりないぶたい 14

だからきっかけをくれたずっとこの2人に会いたかった。

まさかこんな所で会えるなんて思っていなかった私は感動すら覚えている。

アイドル時代ですら一度も共演したことがなかったからだ。


「皆さん大きな歓声ありがとうございます!ちなみに相方の朝井はラジオのイベントに出演の為来れません!彼は皆さんに会う事よりラジオを取りました!」

私はスペーシー平尾の言葉に吹き出しそうになる。

流石ラジオ界のスター。

こんな時もラジオの仕事とは恐れ入る。


ただ、控え室も会場も平尾さんの掴みのトークを理解出来ていないのか疎らに笑いが起きるだけ。

笑いを堪えてよかった。

この状態で1人笑っていたら明らかに浮いていただろう。

冷静に考えたら納得だ。

アルトビーツの2人のラジオを聴いていない人からしたら朝井さんがラジオ界のスターという事も分からないし、ただの事実報告でしかないのだから。


「皆さんが落ち着かれた所で…これより戦楽フェスU-18名古屋予選開幕します!」

掴みに失敗したスペーシー平尾は少し凹みながら開会を宣言する。

恐らくこの事をラジオのフリートークで話してくれるのだろう。

今から来週の放送が楽しみだ。


「皆さんが一度冷静になった頭と身体を一気に沸騰させてくれるグループの登場だ!みんな盛り上がってくれ!」

スペーシー平尾さんの掛け声で「16区ナゴヤ」のメンバーが元気よくステージに飛び出してくる。

会場のボルテージが一気に上がっていく。


そう思っていた。


想像と違う。

静か過ぎる。

いや、歓声は上がっている。

だけど、いつもより盛り上がっていない。

私が調子に乗っているわけじゃない。

客観的に見て観客に受けていないと分かる。


メンバーもそれを分かっているのか観客を煽りにかかる。

ステージを駆け回りアピールしていく。

でも、返ってくる反応が薄い。


観客席はどういう状態なのだろう。

ステージの様子しか映らないモニターにもどかしさを感じざるを得ない。

今すぐ控え室を飛び出して観客席に行きたい。

そんな心の中だった。

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