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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
赤黄色の胸騒ぎ
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赤黄色の胸騒ぎ 45

私はまさか先輩達が今の時期から大学選びを開始するなんて思ってもいなかった。

ただそれだけなのだ。

自分の高校の自慢をしようとした訳じゃない。


ただ言葉を重ねるほど、どんどん墓穴を掘っている気がする。

正直穴があったら入りたいくらい恥ずかしい。


不幸中の幸いなのは先輩達がパンフレットを熱心に読んでいる事。

おそらく自慢しているなんて思っていないだろう。

先輩達はそんな捻くれた人達じゃない。

そう思い込むことにした。


「にしても、このパンフレットほぼ英語科のある大学なんだな」

今岡先輩は気付く。

私が貰ってきた大学のパンフレットは全て英語科のある大学である事に。


今回の英語テストの成績が良かった私に先生は英語科のある大学を勧めてくれた。

私自身も英語は好きだし、将来的には留学なんかもしてみたいと思っている。

英語が使えればアメリカやイギリスはもちろん50か国以上の国で言葉が通じる為、旅行に行く際にも便利だ。


それに様々な国で音楽を学びたい。

その為に英語を勉強する事は悪い事じゃない。

先生の話を聞く内に少しづつ興味が湧いてきていた。


大学に行く。

そんな事一年前の自分は考えていなかった。

あの頃はただアイドルを全うする事に全力を注いでいたから。

だから、将来の夢を聞かれても答えるのに悩んだ記憶がある。

それくらい目の前の事に夢中だったのだ。


ただ、周りは私より現実を見ていた。

キャプテンは大学に行きながらアイドル活動をしていた。

私より年上の他のメンバー大学進学を機にアイドルを卒業したり受験の為に活動を制限したりしていた。


そんなメンバーを見て将来について考える事から無意識に逃げていた。

考えたら何もやっていない自分が劣等感を感じることが目に見えていたから。


正直、普通の女子高生になった今でも私には漠然としている。

今の高校に入ったのも自分の学力で行ける一番頭のいい高校だったから。

いい大学に行く為だとかは一切考えていなかった。

だから、先輩達に進学校だとか言われると恥ずかしい。


あ、また私はカッコつけてしまっている。

自ら更なる追い討ちをかけてしまう自分が恥ずかしくなった。

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