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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
赤黄色の胸騒ぎ
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赤黄色の胸騒ぎ 43

自分の演奏に全く納得できず、一刻も早く練習に行きたい。

そんな私も三者面談の時を迎えていた。

場所は自分がいつも授業を受ける教室。

いつも30人以上が過ごすその場所には私と母と担任の先生の3人だけ。


私は5月に編入してきた身。

編入してきた時に大体のことは聞いた為、先生と話す事も特にない。

せいぜい、授業に慣れてきたかや、学校生活で生じた質問くらいである。


元アイドルで少し時期のズレた編入生の私。

先生も最初は戸惑ったと思う。

様々な事を想定いた筈だ。

だが、蓋を開けてみれば大した騒ぎにもならず

円滑に学校生活が続いている。


自分で言うと少し切ないが、先生からしたら拍子抜けというか、嬉しい誤算だったと思う。

先生の話す口調が初めてあった時よりフランクになったのが証拠だろう。


母もあまり心配していないのか、先生に軽く質問をするだけで深く突っ込む事はなかった。

先生もそれを感じ取っているのか面談は円滑に進んでいく。


面談も終盤になってくると連絡事項の説明が多くなる。

夏休みの過ごし方の心得や、夏休み明けの行事の事など他にも色々と説明された。

でも、私は全く先生の言葉が頭に入ってこない。

3次選考の事で頭が一杯だ。

それ以降の事はこれが終わってからでないとと考えられない。


この学校に編入してきた時は普通の高校生活を送れる事に心を躍らせていたはずなのに、今はそんな事どうでもよくなっている。

まだ編入して3ヵ月しか経っていない。

乙女心と秋の空と言うが、私の心もすぐに変わってしまう。


「柄本さん聞いてますか?」

上の空だった私は慌てて先生に意識を戻す。

私の意識が向いたのが分かった先生は大学の資料をテーブルの上に広げる。


「3年生で選ぶ進路のイメージをつける為に、2年生の間にオープンキャンパスに行ってきてください」

私は資料を手に取りおもむろにページをめくる。

大学生になる。

目の前にある課題に頭が一杯の自分には余りにも漠然とし過ぎていてその姿が想像出来ずにいた。

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