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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
赤黄色の胸騒ぎ
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赤黄色の胸騒ぎ 23

「柄本さんなにかいい事ありましたか?」

いつもの教室でお弁当を食べる昼下がり。

小高さんは私の顔を見て不思議そうにしている。


「いい事?まあ…あった…かな!」

あ、彼女の目か。

私は指に刺さった棘を抜いた時と同じ位の達成感を感じる。


「やっぱり!嬉しそうな顔してますよ!」

彼女に指摘された私は慌てて顔を引き締める。

2次選考を突破した。

そのことを思い出すとつい口元が緩んでしまう。

授業を受けている間は気をつけなくてはいけない。


「知美ちゃん久しぶりだね!今日は部活?」

それは昨日の事、今岡先輩の家のリビング。

部屋から降りて来た知美ちゃんに笑顔で手を振る。


「はい!来週地区大会なので頑張らないといけないんです!」

彼女は目を輝かせながら私に話してくれる。

知美ちゃんには久しぶりにあった筈なのになぜかその目は親近感が湧く。

その目が誰のものだったか。

小高加奈子の顔を見るまで思い浮かばずにいた。


選考の通過を知った私達は一旦解散した。

先輩達は皆バイトがあるからだ。

この為に、わざわざシフトの時間を遅らせてくれていたらしい。

1人になった私は家に戻る。

私にも予定があったからだ。


準備を終えた私は名古屋の中古CDが揃うお店に向かう。

今岡先輩と再会したお店だ。

昨日の大人な雰囲気とは違い、街は若者が行き交う街に変化していた。

私も今日はスニーカーにTシャツ。

昨日の装いとはまるで別人だ。


私はあるCDを探していた。

本当なら昨日演奏会のついでに買いに行けば良かったのだが、着飾った姿で行くのが恥ずかしくて行けなかった。

浮いてしまう様な気がしたからだ。

人の目を気にしていては良いCDと巡り合う事はできない。

私は勝手にそう思っている。


お店についた私は一目散にお目当のコーナーに向かう。

90年代に活躍したバンドのコーナー。

好きなバンドのCDを手当たり次第に漁る。

私にとってはダンスを踊る時位時間を忘れる瞬間なのだ。

少し色褪せのあるCDのジャケットを見ながら90年代のロックに胸を馳せていた。

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