表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
ありがちを叫びたい
114/417

ありがちを叫びたい 8

結局私の見解は正しかったと思う。

こうして、人とすれ違っても誰にも振り向かれないし、学校でも話しかけてくれる人はいない。

私には人を惹きつけるオーラがないという事だろう。


“人の目を気にしなくていいとなれば、すっぴんでいても問題ないから楽だ”

自分でも今の自分は地味だと思う。

むしろ、自ら目立たない事を望んでいる様な気がする。

休日は一応メイクして出かけるが、あの頃より薄くなった。


女子としての私は退化しているのだろうか?

最近自分に問いかける事が多くなった。

自分にいる沢山の自分に。


ラジオに耳を傾ける。

少しでも頭を空っぽにする時間が欲しかったから。

考えていても落ち込むばかりだから。

ラジオを聴いていると帰り道はあっというまだ。


家に戻る。

僅か15分の滞在時間を経て、私は自転車に跨がる。

紅茶の匂いに後ろ髪を引かれるが、こう見えても私は忙しい。

23区トウキョウの新曲の練習をしなくては。

カップリングの曲が3曲もあるのだから。


友達の居ない私はひたすらダンスに没頭する。

放課後のこの時間、クラスメイト達はどんな過ごし方をしているのだろうか。

私には分からない。

仕事をしているか、居残り姉妹として鏡とにらめっこしていた記憶しかない。

学校帰りにタピオカを飲みに行くのだろうか。

はたまた、ゲームセンターだろうか。

アルバイトに勤しんでいるのかも知れない。


そういった過ごし方に羨ましい気持ちはある。

だが、一人でそんな事をしても何も面白くない。

だから、今は目の前のダンスだ。

新作映画を見るようにワクワクしている自分。

また、新しい物語に想いを馳せる。

そういった気持ちで寂しさを消し去っていく。


楽器屋RACKに向かう私。

白い自転車を漕ぐペダルが少しだけ重い。

そして、少しだけ16区ナゴヤのメンバーに会いたくなっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ