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また弦を切ったあの子  作者: 角河 和次
ありがちを叫びたい
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ありがちを叫びたい 4

「音楽で食べて行きたい。って気持ちはある。俺だけじゃなく、俺たち3人ともな」

今岡先輩は豊田先輩と横井先輩の方を向く。

3人とも気恥ずかしそうにしていた。


嬉しかった。

やっぱり同じ方向を向いていると分かったから。

その喜びのまま鳩崎先生の元にCDを送ったのだった。

結局先輩達には誰にCDを送るとは言わなかったが。


そんな中私達はバンドの中でルールを決めた。

このバンドの決まり事は

デビューするまでSNSをやらない

柄本萌が昔アイドルであった事を隠さない

楽曲は全員でダメ出し、編曲

やりたい事をやる


この4つだ。


バンドの方向性というのだろうか。

意見を出し合い誰の反対意見も出なかったのがこの4つだった。


「SNSって怖いじゃん。誰が見てるか分からないし、意見が溢れすぎてて自分を見失ってしまいそうだし」

この意見を出したのは一番SNSをやってそうな豊田先輩だったのが意外だった。

だが、先輩の言っている事は核心をついていると思う。


ネットは怖い。

ありもしない噂をばら撒かれる。

本当の事も嘘も沢山広がっている。

アイドルをやっている時、その事を身に染みて感じていた。


私達のグループはブログだけしか認められていなかったのでSNSに触れる機会はなかった。

だけど、ブログのコメントでも誹謗や中傷を書き込まれていた。

幸い運営スタッフが事前にそういったコメントをブロックしていてくれたので、私達の目に入る事は無かった。

おそらくそれを見てしまったらショックで心を病んでしまっていたかもしれない。


自分のエゴサーチをしているメンバーはいたが、やっぱりありもしない事が沢山書かれていたと言っていた。


とはいえ、SNSは悪いだけのものでもない。

こういったところで情報を発信すれば、自分達を知ってもらえる機会にもなるからだ。

だけど、豊田先輩は言った。


「俺たちはあくまで素人だ。ちゃんとしたネットモラルを学ぶまでは大人しく活動しようぜ」

先輩が立派に見えた瞬間だった。

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