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初級編その2 ワイパーブレードを売る

 前回からだいぶ開いてしまったが、読者諸兄姉はいかがお過ごしだろうか。さて、前回でウィンドウォッシャー液の売り方を書いた。今回はワイパーブレードの売り方である。大方のゴム製品は紫外線を浴び続けると次第に弾力を失って硬くなってくる。これを劣化と言う。ワイパーのゴムが劣化するとガラス面に付着した雨水等を完全には拭き取ることが出来なくなるため視界が悪化していく。とまあ、ここまではワイパーの役割の説明である。この通りにお客に説明したところで購買行動をする客は恐らくは皆無に近い。


 さて、どうやって売るべきか?目に見えてゴムが駄目になっていればお客にも容易に気がつくハズだ。用意するのはカッターナイフの刃だ。これをポケットに忍ばせておき、お客の目を盗んでワイパーの両端にほんのちょっと傷を着けるだけだ。後は素知らぬフリをしつつ、お客に「ワイパーゴムの両端に少し亀裂が出てしまってます。放置しとくとドンドン亀裂が広がりゲリラ雷雨の時とかだいぶ困ることになりますよ」と不安を煽るのだ。

お客によってはまだ買い換えたばかりと言う相手もいるかも知れぬが「初期不良じゃないですか?購入されたところにクレーム入れたほうがいいです」と親身さを装おってアドバイスしよう。これでお客の心を掴めたら「ワイパーなんて消耗品なんで安いワイパーで充分です」と格安ワイパーをお勧めしよう。何故格安ワイパーかと言えば販売時期を覚えておき三ヶ月過ぎたら亀裂を入れるのだ。「前回も申し上げた通りワイパーは消耗品です。おまけに安さが取り柄みたいなワイパーなので傷みが早いのはしょうがないですよ」と言えば恐らくお客も納得することだろう。さあ、明日からワイパーの在庫を売り切るつもりでLets Try!


 なお、実際の実行については自己責任でお願いする。ワイパーに傷を付ける行為は犯罪です。













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― 新着の感想 ―
[良い点] こういう小犯罪的なものを、いかにして客の目をかいくぐり、スマートにやってのけるか。これを緻密に描けば、PCPをちょっとばかり本物の犯罪寄りにした話が書けそうですね。読んでみたい! 凄い原石…
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