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初級編 ウインドウオッシャー液を売る

 まずはウインドウオッシャー液である。ウインドウオッシャーがなにかを知らぬ諸君はおるまいな? いないとは思うが、念のため説明すると、ウィンドウガラスに付いたホコリや汚れを落とすために洗剤や水を噴射する装置だ。大抵ボンネット内にタンクがあるが、トラックだと外部にあったりもする。このタンクに注入する液体洗剤がウィンドウオッシャー液だ。これもいろいろなタイプがあり、濃縮タイプや油膜落とし、主に冬季に販売するデアイサー(解氷剤)なんてのもある。

 売値は普通のウィンドウオッシャー液なら税抜き600円ぐらいだが、濃縮タイプなら900円、油膜落としタイプだと1,500円なんてのもある。そして原価はと言うと売値の15%ぐらいである。暴利? そう解釈する客はそもそもガソリンスタンドでモノを買ったりはしないので、気にせずとも良い。


 さて、ウィンドウオッシャー液をどうやって買ってもらうか? 簡単である。タンクが空になっていれば買ってもらえる。そのためには、まず洗車を受注する。洗車の種類はなんでもいい。一番安い水洗いでいいだろう。洗車機に車を入れたら、念のためお客が車に目を光らせていないか確認する。大丈夫だったら、エンジンがかかっている状態でウオッシャー液を噴射させる。長くても2分も連続して噴射し続ければタンクは空になるだろう。

 そうしたら何食わぬ顔で洗車機をスタートさせ、洗車が完了後、拭き上げスペースに車を移動したら、ボンネットを開けて点検開始。そしてお客の待機しているセールスルームに行って告げよう。「ウインドウオッシャータンクが空のようなんですが?」と。


 鷹揚なお客なら「空じゃしょうがないな。入れておいて」と言うだろう。いっちょ上がり! ただ、ケチなお客だと「水を入れといて。水ならタダだろ」と言うかも知れない。そうしたらこう切り替えそう。「水だと冬場は凍りますよ? 運悪くモーターの内部で凍りつくとモーター故障の原因になります。モーター交換となると結果的に高くつく可能性もあるんですが……それでもよろしいんですね?」優しく諭すように告げよう。それでも水でいいと言うのなら脈なしと考え、水をタンクにぶちこんでミッション終了である。


 な~に、お客は次から次に来るのである。次の獲物を見つけたらレッツトライ!!

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