表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集2

夢のクリスマス (夏生版)

作者: 夏生

眠いけれど

あとちょっと

あとちょっと


クラフト式の自転車

小さい小さい自転車で

ちょっと動かすと

部品が取れてしまう


自転車なんか

いらないもん!

練習したって乗れないもん!

息子の泣き声思い出す


本当は欲しくて

乗れるようになりたくて

息子の心の声は

耳を塞いでも聞こえていた


息子は

友だちの自転車借りて

練習したけれど

何回も転んで泣いていた


転んでも転んでも

泣きながら立ち上がる息子の姿に

うなだれていた僕の心は

大きく揺さぶられて



ある日

息子は友達にもう自転車貸してやんないと

言われてしまった


必死に頑張っていたのに

バッサリ切られてしまった


僕のように


それなのに僕は

息子を怒ってしまった


頑張れよ

諦めるなよ


本当は

自転車を買ってやれない

自分に腹を立てていた

簡単にくじけそうになって

頑張る息子の姿にすがっていた

自分が情けなくて


頑張れよ

諦めるなよ


今度は自分が

何度弾かれても

弾かれても

頑張って

諦めないで

諦めないで

そして やっと掴んだ


クラフト式の自転車

完成!

おっと肝心のメッセージを

書かないと


「メリークリスマス!

ヒロくん、げんかんのそとを

みてごらん」


あいつ

喜んでくれるかな



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして。 すごくいい詩でした! いいお父さんですね。自転車を買ってやれないところから裕福ではない家庭なんだと連想でき、それでも親子愛は確かにあり… 私も父に自転車の練習してもらった昔を思…
[一言] なんていい話なんだ!!猛烈に感動しました。自転車かぁ、乗れるようになるまでだいぶかかったことを思い出しました。
[一言] 夏生さま 親心・・・ですね。 ほんのりあったかい。 でも、せつない。 ヒロくんにサンタさんが来てくれて、良かったです。 夏生さまにも、サンタさんが来てくれますように。 メリークリスマス…
2013/12/25 15:00 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ