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『八咫の楔(やたのくさび)』ーぜろー  作者: fudo_akira


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3/3

解説「深根会」

――静かな大樹は、今日も誰にも気づかれずに立っている。


私たちの日常は、

あまりにも当たり前で、

あまりにも静かだ。


朝、子どもを送り出し

仕事に向かい

夕飯の献立に迷い

疲れて眠る。


その「何も起きない一日」を、

誰が守っているかなんて、考えたこともない。


でも――

何も起きない、という奇跡は

偶然ではない。


街角の違和感。

ニュースにもならない異変。

「気のせい」で流される、小さな揺れ。


それを拾う者たちがいる。

声を上げず、名を残さず、

ただ“循環”として存在する組織。


枝が揺れを拾い、

根が判断し、

幹が支え、

花が守られ、

実が未来を育てる。


それが――

深根会しんねかい


これは、

派手なヒーローの物語ではない。


「守られてきたこと」に、

ある日ふと気づいてしまった

私たち自身の物語だ。

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