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幸せへの選択を  作者: サカのうえ
第五章「1ヶ月の修練島」
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第四十四話 課題

 それからフラブは暫く10キロの左手首に着けている赤いリストバンドを利用して鍛えており。8時には1階の北側から入れる中央にある修練場へ足を踏み入れていた。


 修練場はどことなく素朴で天井があり、ちゃんと室内だった。そして床はコンクリートに魔力を混ぜて出来ており壁も天井も白いのだが、使ってる部屋より3倍ほど広い。


 ──そして修練場にはサヤが既にフラブに手を振っているのだがミリエとコクツやアオトの姿はない。


「ミリエさんとアオトさんはフラブさんのあと! ここでは魔法、使って良いよ!」


 サヤは元気良く微笑んで言い。フラブは靴下を脱いで入り口の地面に置き。真剣な表情で右手に鉄剣を握ってサヤに構える。


「好きなタイミングで! 私は魔法、使わないから!」


 その言葉と共に真っ直ぐ見つめサヤに向かって全速力で走りだす。近距離になった瞬間姿勢を低くしサヤに向かって勢い良く下から剣を振りかざした。


 だがサヤは刃を左手の人差し指と中指のみで悠々と受け止める。それに対してフラブは驚き目を大きく見開いた。全力の割には微動だにしなさすぎる。


「なっ、!」


「今のは機転が効く動き、だけど直前で速度は落ちるよね! 相手の実力を試すには有効! だけど戦場だったらもう死んでるよ! フラブさん!」


 サヤは悠々と楽しそうに笑っている。フラブは真剣な表情でサヤを見上げ、左手を後ろに持っていき鉄剣を握りしめた。


「良いね!」


 力を込めて勢い良く左手を前に持ってきながら横腹を目掛けて横から斬りかかる。


「──ッ!」


 だが左手の赤いリストバンドのせいで思うように速度が出ず、悠々と右手の甲で受け止められた。


「ここは広いから! 次は全体を利用する感じで来て!」


 サヤは左手で受け止めた剣を強く握り、左手を勢い良く後ろに持っていき勢い良くフラブごと入り口の方に投げる。


「──ッ!」


 修練場の入り口は何故か消えていて前面が壁になっていた。だがフラブは壁にぶつかる前に受け身をとり懸命な表情で立ち上がる。


「これが6段かッ!」


 微かに険しい表情を浮かべるフラブとは対にサヤは変わらず悠々と微笑んで楽しそうにしていた。


「良い受け身! さすが!」


 その楽しそうな言葉が合図となって左手の鉄剣を解除して右手に持つ鉄剣を強く握る。そしてフラブは地面を強く踏み込み、先程と変わらない速度でサヤに向かって全速力で走った。


 ──サヤの2メートル前付近まで来たら再び姿勢も低くする。先ほどと同じと見せかけてサヤの近距離に入ると、右足を横に肩幅より大きく開き。右足に強く力を入れてそのまま重心を右足に移動しその同時に左足を強く踏み込んで右側から背後へ小回りして背中を全力で斬る。

 ──しかし全力だったにも関わらず、刃先は背中に到達する前に悠々と左手の甲だけで止められた。


「嘘だろうッ……」


 6段という壁に驚きのあまり不意に出た自分の声すら遠く感じる。受け止めたサヤはフラブに背を向けたまま楽しそうに優しく微笑んだ。


「それはそれで次の動き! 考えないと!」


 サヤは再びフラブごと剣を持ち上げ、前方へフラブごと剣を勢い良く投げた。


「──っ!」


 フラブは必死の事で壁にぶつかる前、受け身をとるように地面に剣の刃を刺して耐えて受け身をとった。


「凄い! 戦い慣れしてる!」


 サヤは感心するような目でフラブを見るも、フラブは常に険しい真剣な表情を浮かべてサヤを真っ直ぐ捉えていた。


 ── 想像以上! 当主さんの話を聞く限り魔法使わなくても平気かと思ったけど……油断したら負けるくらいには……


 サヤはそう考えるも焦るような素振りは見せずに悠々とフラブを見つめている。フラブは鉄剣を解除して大剣を右手に力強く握りサヤの方へ全速力で走る。


「敢えて速度が下がる……大剣を……?」


 サヤは疑問に思うもフラブの目は一点の曇りもない真剣の目で。フラブはサヤの近距離に足を踏み入れた瞬間に下から上へと勢い良く大剣を振り翳した。

 ──左手の甲で防ぐも、フラブは即座に左手を後ろに持っていき槍を握ってサヤの腹部を目掛けて突き刺す。サヤは間一髪右手で刃を握って受け止め、手から刃を伝って血が流れた。


「……っ本当さすがだよ! フラブさん!」


 一瞬険しい表情を浮かべるもサヤは感心するようにフラブを見て優しく微笑み。それにフラブは少し目を見開いて魔法を解除して姿勢を正した。


「フラブさん! 段位測定してみよう!」


 サヤは楽しそうに言いながらパーカーの左手ポケットに手を入れて手のひらサイズの正方形の紙を取り出した。


「え……あ、はい……」


 フラブは驚くも左手に鉄剣を握って右手の人差し指の指紋部分を颯爽と浅く斬る。


「……っ」


 少し痛そうな表情を見せるも魔法を解除し、サヤが持ってる正方形の紙に血を一滴垂らした。すると紫色で4と言う数字が紙の上に浮くようにして現れる。


「4……? 3ではない……え……?」


 フラブは困惑してサヤを見ると、サヤは納得したような表情で優しく微笑んでいた。


「多分だけど、フラブさんはリハビリ中にたくさん魔法とかの勉強したよね! それと実力も踏まえたら妥当だと思う!」


 フラブは嬉しそうな表情いっぱいでサヤを見て。年相応の子供のように目を輝かせる。サヤは微笑みながら正方形の紙を燃やした。


「一歩近づいた……っ!」


 フラブは嬉しそうにするも冷静になり地面を蹴ってバク転でドアの前に戻り、サヤと距離を取った。


「もう少し喜んで良いと思うよ! フラブさん!」


 サヤはまだ微かに血が出ている左手に痛そうな素振りもなく木剣を握る。だがフラブは真剣な表情で鉄剣を右手に構えてサヤを見つめていた。


「喜ぶのは目標に届いてからです」


「そっか! なら今から適性も最適性も使って本気で私を殺しに来て! 私も殺す気で行く! フラブさんが私に1つでも傷をつけれたら私との修練はもう終わり!」


 サヤが元気良く楽しそうにフラブを見て言うと、フラブは真剣な表情のまま全速力でサヤへと走り出した。


 ──「物質変化」魔法


 サヤが魔法を使った瞬間、サヤが持つ木剣が鉄へと変化し左手を上げて後ろに持っていき勢い良くフラブを目掛けて投げる。


 ── 木はフェイクか……!


 そう考えながら目を見開き、咄嗟に左手側へ避け真剣な表情に戻してサヤの元へ再び走り出した。

 だが避けたはずの剣が刃をフラブの方に向き、フラブの後ろ首を目掛けて勢い良く襲いかかる──、


 ──混沌魔法「囲壁」


 フラブは瞬時に判断して魔法を使った瞬間、フラブの背後に高さ8メートル、横5メートルもの鉄の壁が現れて剣を防いだ。そしてサヤの近距離に足を踏み入れ剣を下から上へと振り翳す。

 ──サヤは右手側に颯爽と避け右手に木剣を出して上からフラブの腕を目掛けて斬りかかった。

 だがフラブはピタリと足を止めて咄嗟に地面を蹴り1メートル後方へ避ける。


「さすが!」


 サヤは魔法を解除し体制を戻して元気良く微笑んだままフラブの方を見ると、フラブは真剣な表情でサヤを見て強く息を切らしていた。


「……っ」


 フラブは魔法を解除して地面に右膝をつき左手で心臓の位置を強く握りしめる。


「魔力切れたか! 創造魔法だから仕方ない! にしても凄いよ! 1日目で魔法使うつもりなかった!」


 サヤは元気良く微笑みながらフラブの前で左膝を地面につけて座る。


「まだ強くなりたいっ……なれる気がする……! 続行しましょう……っ!」


 フラブは真剣な表情でサヤを見て言うも、サヤは優しい表情を浮かべて軽々とフラブを右肩に担ぎながら立ち上がった。


「……っまだやれます!」


「何言ってるの! フラブさんは当たり前になってるかも知れない! でも無い魔力を無理矢理使うのは命を掛けた自殺行為!」


 サヤはそう言いながら前へと進み入り口を作って修錬場の室内へと入った。


「……わかりました。すみません」


 フラブは物苦しい表情を浮かべるも、サヤは優しく微笑んで直ぐ目の前にあるフラブの部屋へと入った。


「近い! もう少し話をしたかった!」


 サヤは元気良くそう言い、右奥にあるベッドにフラブを降ろして座らせる。


「今日は安静に! 12時になったら呼ぶから着替えたり眠ったり自由に! でも絶対安静にね!」


 サヤは優しい表情で言ったあと、ドアから部屋を後にした。フラブは苦しそうな表情を浮かべて俯き、右手で心臓の位置を強く握りしめる。


 ── それにしても本当に化け物とは何だ……アリマさんがあんな嘘を吐く人とは思えない……


 それからフラブはシャワーを浴び用意されてる白い服を着て部屋から出た。ずっとリストバンドは着けたまま。リストバンドは見た目に反して水を弾く素材だった。


 ── そしてフラブはドアの前で待機して目の前にあったはずの修練場の入り口を見る。やはり入り口は閉ざされるかのように壁となっていてフラブはドアに軽く凭れ腕を組んだ。


「………」


 すると急に壁がガラスドアへと変わり意識を失っているミリエを肩に抱えたサヤが室内に入ってきて目が合った。


「……フラブさん? 安静に!」


 サヤはフラブを見ると怒り。フラブは真剣な表情でサヤを見上げる。


「サヤさん。この白い服、説明を求めても良いですか? かなり重いので」


「あ! 当たり前すぎて忘れてた……その白い服は20キロの重さがあるんだ! ごめん!」


 サヤは申し訳なさそうに謝るも、それにフラブは少し呆れるような目でサヤを見た。


「ミリエはどんな感じでしたか?」


 フラブは再び真剣な表情へと変わり、サヤは楽しそうに微笑んだ。


「ミリエさんは年不相応に力が強い! それだけで3段! 凄い!」


「サヤさんが見てもそう思いますか。ミリエが魔法を使えるようになれば……怖いですよね。アリマさんほど強くなる可能性が否めない」


「当主さんほどの力……有り得る! フラブさんもだけど当主さんほど強くなる可能性がある子、こんなに居て心配!」


「……8段なんて世界に1人居て多い方…7段は世界に3人ほど…6段は10人くらい……アリマさんが戦った相手、8段でしたよね」


 フラブは深刻そうな真剣な表情でサヤを見ると。サヤも心配そうな深刻そうな表情を浮かべている。


「そう! 嫌な予感って捉えたくない! でも平和が混沌に壊れる前兆! そんな気がする!」


「……アリマさんは段位測定を手加減している……実際の段位って測ってました?」


「聞いて驚いて! なんと12段!」


 サヤは元気良く楽しそうに言い。それにその場が空気ごと静まり返った。


「……え?」


 フラブは情報を上手く呑み込めず、表情さえ変えられずに疑問符を声にする。8段の時点で聞いたことがなかったのに12段なんて尚更聞いたことがあるはずない。


「フラブさんが寝てる間に測ってた! 12段! 当主さん本人も驚いてた!」


「……怪物の域を超えてますよ。……え? アリマさんって本当に人辞めてるんじゃ……」


 右手を顎に当てて真剣に考え始める。


「その当主さん! なんと左目失ってる! それも含めて! 怖いよね!」


 サヤの言葉に腕を下ろしてますます言葉を失いながらサヤを見上げる。


「え……? 酷いから隠してるって……あ、失ってたんですか!? ──引き止めてすいません、靴下を取りに来ました」


 フラブはそう言って修練場内に入るとフラブが使用している靴下はなかった。


「靴下は転移魔法を使ってヨヤギ家の使用人に洗濯してもらってる! 衣服もね!」


 サヤはフラブの方を見ながら元気良く微笑んで言い。フラブは目を少し見開いた。


「至れり尽せり……ありがとうございますと言っておいてほしいです。アリマさんと少し話して来ます!」


 フラブはそう言って慌てて修練場を後にして部屋の中に戻り。ベッドの上に置いていた小型魔力通信機を取り出して右耳に掛けアリマに通信をかける。


「アリマさん左目大丈夫ですか!?」


「フラブ君、大きい声を出すな。大丈夫だ」


 慌てるフラブとは対にアリマは冷静で優しい声色でそう言った。


「いま転移魔法でここに来れます? 適性魔法を使ってみたいんですが……」


「成る可く君の要望には答えたいが今は青い蝶の残党と遊んでいる最中、故に無理だ。すまない」


「遊んでるって……あ、拷問ですか?」


「……よく分かったな。君は変な時に勘が鋭い……」


「そうですか。では拷問、頑張って下さい」


 フラブは優しく微笑んでそう言い、通信を切って小型魔力通信機を外しベッドの上に置いた。


「忙しいのか……」



** **



 それからフラブは12時になると中央の修練場に呼ばれて部屋を出て直ぐ前にある入り口から中へ入った。


 そこには既に全員集まっていた。コクツもミリエもアオトも全員、白服には着替えておらず靴下を脱いだ状態で入り口に背を向けて座っている。──3人が体を向ける方にはサヤが居て。そのサヤは優しく微笑んでフラブへと視線を変えた。


「おいで! 昼ご飯の前にそれぞれ現状分析した結果と課題を出そうと思って!」


 サヤの言葉に3人フラブの方に目線を移動して1番右に居るアオトの横に座った。


「最初に端にいるコクツさん! 頭脳が想像以上に足りない! だから前提の勉強から!」


 サヤは元気良く微笑んでコクツを見て言い。コクツは驚くような表情を浮かべてサヤの方を見る。


「はぁ!? 俺がこのクソ処刑課野郎に負けてるって言いてぇのか!?」


 コクツは勢い良く立ち上がり右手の人差し指でアオトを指差す。


「うん!座って!」


 サヤは何事も見えてないかのように悠々と楽しそうに言い。コクツは納得してないような不服そうな表情で座った。


「次に隣にいるミリエさん! 力は強い! だけど魔法使えば暴走を加味しないとだから! 武術を極めると同時に勉強を!」


 ミリエは表情を一つとして変えずにサヤを見てこんくんと軽く頷いた。


「そしてアオトさん! 適性と最適性の練度を上げること! 魔力の練度も強化したい!」


「ああ。分かった……」


 アオトは薄々分かっていたのか真剣な表情でサヤを見ながら直ぐ様にそう答えた。


「最後にフラブさん! 適性魔法を完成させよう! それが終われば練度の強化! 意外にも既に4段だからね!」


 サヤは変わらず元気良く言い。全員の視線がフラブに移動して驚くような表情を浮かべていた。


「4段!? フラブさんって島に着いたときゃ3段って言って……」


「俺より上なのか……」


 コクツは驚きながら言い。アオトは想像内のアリマを頭に浮かべて微かに青ざめていた。


「フラブ、凄い」


 ミリエは相変わらず無表情で。フラブは嬉しそうにするも直ぐ様に真剣な表情でサヤの方を見る。


「適性の完成は難しい。基本的に毎日頑張れば5年で完成出来る程度でしょう。1ヶ月で取得出来ますか?」


「出来る! 気合い!」


 サヤは手を腰に当てて元気良く堂々と言い。フラブは呆れたような目でサヤの方を見る。


「起動魔法……練度を上げたからといって実戦では役に立たないと思いますが……」


 不思議そうにもおそる問うアオトは真剣な表情でサヤの方を見ている。そんな空気の中でもコクツは常に嫌そうにアオトを睨んでいた。


「未来は分からない! だから出来る事を最大限やる! 分かった?」


 その元気ある言葉にアオトは納得出来てないが「はい」と答えた。それにサヤは優しく微笑む。


「うん! それでフラブさん! 4段で想像以上に力が強かった! だから褒美を上げたい! 何が良い?」


 元気良くフラブを見て問うと、それにフラブは腕を組んで右手を顎に当てて考え始める。


「要望があれば出来るだけ聞く! 褒美は最後まで取っておきたい! だけど成長を見越して褒めるのは大事だからね!」


 サヤはそう元気良く言いながらコクツの方をチラリと見ると、その瞳に映るコクツとミリエは目を星のようにキラキラ輝かせていた。


「……よく分かりません」


 フラブはそう言って腕を元に位置に下ろし真剣な表情でサヤを見上げる。それにサヤは「え?」と問いながらフラブの方に視線を移動させた。


「強くしてくれる為にサヤさんがわざわざ見てくれているんです。なのでこの修練自体が褒美でしょう」


 フラブの言葉にサヤとアオトは驚きを隠せずに少しだけ目を見開いた。


「……そっか! それなら修練が終わったら当主さんに何でもお願いしてみて! 多分なんでも聞くと思うから! そして! 今もリストバンドを取り合う枷は開始している!」


 サヤが元気良くそう言うと全員が見つめ合い。フラブは直ぐ様に立ち上がって右手に鉄剣を握る。


「あ、こら! フラブさん魔法は使ったら駄目だって……」


 ──サヤの言葉を遮るようにアオトも両手に拳銃を出して構える。それが合図となってコクツも右手に金色に光る印を出して構えた。それを見たミリエも両手の指の間に小さいナイフを出して計8本を構える。


 コクツも左手に青いリストバンド、右手に赤いリストバンドを着けて参戦していた。


「……まぁ良いか! 頑張れ若者!」

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