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第31話 特訓の終わり

 武藤は【アガートラム・エンハンス】を発動して輝かせた右腕でクラウ・ソラスを持ち、有原へ振りかざす。


 有原は面に左手を添えた状態で、己の剣で受ける。

 片手のみで振るったはずなのに、その一撃の重さはこれまでとは別格――ざっと体感十倍くらいの違いがあった。


 スキル【神器錬成:クラウ・ソラス】で膨大な光属性エネルギーを秘めた剣【クラウ・ソラス】を錬成し、それを【アガートラム・エンハンス】で強化した右腕で握ることで強大なパワーを得る。

 ――それが神寵【ヌアザ】に覚醒した武藤の力だ。


 このコンボを用い、武藤は一転して有原を押していく。

 ついに神寵覚醒者としての面目躍如が、本人の望まぬ形で始まった。


「ハハッ、やはりやれば出来るじゃないですか! そのまま殺してしまいなさい、武藤!」


 武藤の剛剣をいなしながら、有原は苦悶した。

 ただ攻撃が苛烈だからということではない。彼女は自分に剣を振るう度に、涙を流し、

「……殺して……有原さん……殺して……」

 と、鳥飼には聞こえないくらいの声量で幾度と訴えかけていたことに。


 もはや武藤の心は折れていた。


 真壁の襲撃に失敗した時、友達の一人、『ひいらぎ 結和ゆいな』が自分たちを逃がそうとして、雷を一身で受け止めて死んだ。

 

 しかし柊の犠牲も虚しく、残った四人は捕縛された。

 僅か数日後、武藤たちは真壁の邪神獣討伐に同行させられた。

 そこで武藤たちは『四人で邪神獣へ挑め』と、真壁に命令された。


 明らかに様子見の捨て石だとはわかっていた。けれども武藤たちは結局出撃した。

 その命令が下された時、友達の『今川いまがわ 咲希さき』がその無謀さを指摘した途端、真壁は彼女を槍で貫いたからだ。


 こうして武藤たちはたった三人で邪神獣に挑んだ。


 案の定、力の差は歴然だった。


 邪神獣は――当然といえば当然だが――自分たちの悲劇を何も知らぬまま、無慈悲に立て続けに『黒磯くろいそ 初生わかな』と、『斯波しば 凛音りおん』の命を奪った。


 そして武藤は――生き残ってしまった。

 ここで彼女は神寵に覚醒した。真壁たちの本隊が来るまでの間、邪神獣の猛威をかろうじて跳ね除けられるくらいの力を、今更になって得てしまったのだ。


「……もうボクに構わないで、殺してよ有原さん……でないとボクはアンタを……」


 有原を殺すか。鳥飼に殺されるか。逃げ道などない状況に立たされた武藤は、有原に心の底から頼む。どうせ死ぬんだからせめてマシな殺し方をしてくれと。


「そんなこと……できるわけないですよ武藤さん……」

 しかし有原は、彼女の望みに応えることはできない。

 これ以上仲間を失いたくない。自分にも譲れない望みがあるからだ。


 その望みを実現すべく、有原は武藤の悲しく重たい剣を受け止めながら、どう鳥飼の魔石を奪うかばかり考えた。だが何も思いつかない。


 今の自分の腕前なら武藤を無視し、今グレドと戦っているハイドラをどうにかすれば、鳥飼を力づくで押さえることはできる。だがその場合、鳥飼は武藤を制裁として殺すだろう。


 有原はこのジレンマにより、このまま武藤の剣を防御し続けるしかできなくなった。


 一方、グレドはハイドラの攻略に行き詰っていた。


 皮膚が本気で力を込めて剣を当てなければ斬れないほど頑丈だというのに、首の一つや二つを斬られた程度の傷も瞬時に再生するという耐久性。


 九つの首による連続噛みつきと、毒性を持つ息吹による攻撃性。


 これらのハイドラの特性は、長らく魔物退治を行ってきたグレドですらも苦しめた。


「ぐぬぬ……こうなれば首九つをいっぺんに斬り落せば!」

 グレドはハイドラの九つの首全ての注意を引き、自分の方へいっぺんに向かわせる。

 頃合いを計り、全方位で回転斬りを繰り出し、カウンター的に首全てを刎ねる作戦だ。

 

「残念、それはさせませんわよ。【アタック・カース】」

 そこで鳥飼はグレドの攻撃力を的確に下げた。


 これでは九つの首をいっぺんに刎ねることは出来ない。グレドは瞬間的に判断し、

「【疾槍しっそう】ッ!」

 九つの首の目線が集う地点から逃れた。


「おやおやジジイ。あなたはこの程度の腕前で有原の師匠をしていたのかしら? 情けないにも程がありますよ?」


「ああ、こうもなっては情けなくなるな……」


「あらら、急に弱気になりましたわね? じゃあそのまま自分でその首を刎ねていただいて……」


「……このような下賤な奴を倒すために稽古をつけていたとなるとなァ!」


 グレドはハイドラの攻撃を裁きながら、その後ろにいる鳥飼を睨みつけつつ言う。


「祐の話によれば、真壁の一派は信念こそ歪んでおったが、実力だけは本物だと聞いておった!

 じゃが貴様は実力がないではないか! 絶望した罪人を道具のように扱い、このような魔物を差し向けるばかりで……お主は何かに隠れて最低限のことしかしない……」


「それは仕方ないことでしょう! わたくしのジョブは【呪術師】、後方支援のジョブですわよ! 前に出たところで的になるだけですよ!?」


「そういうことだけではない! お主は全てにおいて何かに隠れて、頼って、逃げてばかりの下衆じゃ!

 先ほどから真壁の威光をわが物のように振りかざして儂らを威圧し、自分が不愉快なことがあれば自分より下のもののせいにして……そのような心の部分でも、貴様には『自分で戦う』という気概が感じられない!

 それでいて、今までずっと自分の罪を受け止め、仲間を助けたいという意志を決して絶やさず、粉骨砕身に修行に勤しんだ有原を馬鹿にするとは……貴様は何様のつもりじゃあ!」


「真壁様に信頼された忠実で優秀な部下ですわ!」


 グレドは八つ当たりのようにハイドラの首を二本同時に斬り落としながら怒鳴った。

「それをやめろと言っておるのじゃ!」



「もういいですわ……このジジイ、話が通じませんわ。やはり年を取ったものは次元が違いますわね……」


 すっかりグレドに辟易した鳥飼は、左横で繰り広げられている武藤と有原の戦いを一瞥して、

「仕方ない、じゃあ特別に私が自らが戦ってあげますわ……じゃあ貴方、あっち行ってなさい」

 ハイドラを左へどかして、グレドと目を合わせる。


「お願いします……もう、終わりにさせて……」


「だから僕にはそんなことは出来ませんって……ッ!?」


 鍔迫り合いをする二人へ、ハイドラは不気味なうなり声を上げながらやってきた。


「私の目的は『有原の始末』ですから、どうせならもっと早くこうするべきでしたわ。老人の無駄な説教など聞かなくてもよかったりしますし、ね」


 次々と自分を食らいつこうとするハイドラを、有原は必死で剣でさばく。これまで武藤との戦いで蓄積された疲労により、余裕のない防御をしていた。


 一方の武藤は、巻き添えを受けないようこの場から逃げようとした。その時、一瞬彼女に電流が走る。


「何やってますの武藤! 貴方はまだ私の命令を果たせていませんよ! そのまま戦いなさい!」


「……はい……!」


 こうして有原は武藤とハイドラの両方に襲われ、一気に形勢不利となる。


「待ってろ祐、まず今のうちにこやつを!」


 グレドは義憤にかられ鳥飼に斬りかかろうとした。が、彼女は握った魔石をちらつかせて、

「あなたが私を傷つけようとした瞬間、これをマックスで発動しますが……それでもよろしくて?」


「……この、外道がッ!」

 グレドは吐き捨てるように言った。


 有原は武藤とハイドラの首の連打を死に物狂いで受け止めた。

 最中、二つの首が有原の背後に回り、今にも吐息を放とうとしていた。


 そこへグレドが有原の背中に回り、思い切り地面を踏む。

「ぬかるな祐! 【威盾いじゅん】ッ!」

 その手前から魔法の壁を作り出し、毒の息吹を防ぐ。


「ありがとうございます、グレドさん」


「礼は後じゃ。今は目の前の敵に集中……」


「ああああああッ!」

 鳥飼は制裁魔法の魔石を起動したことにより、武藤はバタリと地面に倒れた。


「む、武藤さん……!」

 有原は本能的に彼女へ目をやる。と、一つのハイドラの首が、武藤もろとも自分へ吐息を浴びせようとしてるのを見つける。


 有原はすぐさま武藤と首の間に跳んで、

「【威盾】!」

 さっきグレドがしたように魔力の壁で防御した。


 直後、ハイドラの二本の首が有原の左右両方から牙を見せて迫る。


「【ブレイブリー・スラッシュ】ッ!」

 右側の首は光を帯びた剣で切断して無力化し、


「【崩槌ほうつい】ッ!」

 左側の首は剣の柄頭に纏わせた魔力の塊で殴り飛ばした。


 それから僅か五秒後、有原の頭上に二つの首が集う。全て有原一点を睨み、息を吸っていた。

「貴方の【威盾】っていうスキル。仕組み的に上方面の攻撃は防げるのかしら?」


「……!」


 二つの首が息を吹くまでの間、有原なら【疾槍】でその場から退避できる。

 だがそうした場合、彼の傍にいる、先ほど食らった電撃のショックで倒れたままになった武藤を置き去りにすることになる。


 だから有原は、その場に留まり、

「【ブライト・カッター】ッ!」

 魔法で抵抗することにした。光の斬撃を二首それぞれに撃った。

 

 これでハイドラの二つの首は切断された。そしてすぐ、入れ替わるようにさっき有原と交戦した三首が彼の頭上に出てきた。勿論それらの狙いも有原である。


「……【ブライト・カッター】ッ!」

 有原はこの三つの首に対しても、光の斬撃を放った。しかし連戦に次ぐ連戦によりもはや有原の疲労の蓄積度は凄まじく、首を刎ねるほどの威力は出せなかった。


「さぁ、終わらせなさいませ!」

 そしてハイドラの三つの首は無慈悲に、毒の吐息を放った。


「クソっ……なら……!」

 有原は両膝を地面につけた。

 そこから武藤に覆いかぶさるような体勢になった。

 篠宮が槙島を守った時のように、せめて最後は誰かを助けたいという一心で。


 度重なる制裁で意識が朦朧とする中、武藤は有原の悲痛に満ちた表情を見上げて、

「……ごめんなさい……有原さん」


 すると有原は無理やり笑顔を作って、

「いいんだよ。別に……こちらこそ、ごめんなさい……」


 そして二人がいる場所に、ハイドラは三方向から毒の吐息を浴びせた。

 

 しかし、有原と武藤は無事だった。


 グレドが彼らの上へ飛び、身体をひねり回転斬りを繰り出し、自分を傘のようにして、二人を毒の吐息から守ったのだ。

 ――同時に、グレドは二人を庇って、毒液を浴びていた。


 その事実に有原が気付いたのは、グレドが『お返し』と言わんばかりに三つの首を斬り落としてから倒れた時のこと。


「ぐ、グレド……さん!?」


 またしてもやってしまった。篠宮の時もそうだった。自分の力が至らなかったことで、誰かを助けられなかった。

 瀕死になったグレドを見て、有原は耐えがたき罪悪感に苛まれ、溢れる感情を叫びそうになる。


 しかしその寸前、グレドはさも元気そうに立ち上がろうとする。


 自分の保身のため、ハイドラの背後にいた鳥飼は、この姿にひどく仰天する。

「嘘でしょう!? あのハイドラの毒はざっと見積もって、邪神獣のそれと遜色ない強さなはずですのに……」


「……ごめんなさいグレドさん! もうこれ以上僕を庇わないでくだ……」


「これは儂の責任じゃ。儂がこんな蛇ごとき、とっととさっさと殺さなかったのがいけないのじゃ……だから、お主は悪くないぞ、祐」


 グレドは毒に侵された身体を起こし、

「さて、では儂は、この長すぎた人生の中で向き合い続けた最大の過ちを、今更ながらここで乗り越えるとしようか……」


 感覚が鈍った手で己の愛刀をにぎり、構えを取り、

「王としての生を受けながら、民に安らぎを与えることはせず、臣はひたすら苦労をさせ、自分は日々鍛錬三昧。

 国に邪神の災禍が齎され、ついに『その剣が役に立つのでは』と、本来背負うべきものより期待を受けたが、その刃、災禍の根を絶つには至らずという体たらく。

 そしてついには民も、兵も、臣も、将も、親も、妻も、子も、そして国すらも忘れて戦に明け暮れ……何もかもを失った……だが」


 一瞬有原の方へ振り返って、満面の笑みを見せて、こう言った。

「ありがとう、有原ありはらたすく。こんな儂の過ちだらけの人生の最後の最後で意味を与えてくれて」


 グレドは向き直し、十八個の目で自分を睨むハイドラを睨み返す。

 そして、ハイドラだけでなく、まるで大陸そのものに言い聞かすように、覇気を込めて、己の覚悟を轟かせる。

「さぁ神々よ照覧あれ! この剣王グレド・ヨノゼルの輝ける集大成をッ!」


 ハイドラは次々と首を動かし、グレドに引導を渡そうとした。

 しかしグレドは毒に侵されているとは思えない動きで、その首を次々と刎ねた。

 一つ、二つ、三つとハイドラの首が瞬く間に落とされる。ハイドラの回復速度を上回るほどグレドの剣は強く早くなっていった。


 流石にこれはまずいと思った鳥飼は、

「【アタック・カース】、【スピード・カース】、【ディフェンス・カース】!」

 使える限りのデバフ魔法をグレドにかけた。だがグレドの勢いは止まらない。


「だったら……いい加減にしないと、これを起動しますわよ!」

 鳥飼はハイドラの裏に隠れつつ、グレドに魔石を見せつけた。


「やれるものならやってみろ! 然らば儂は貴様と刺し違えてくれるぞッ!」

 だがグレドはそれに目もくれずハイドラの首を斬り続ける。


 今ここで武藤を殺したところでどうともならない。グレドはきっとハイドラを完全に殺したら自分を殺しに来るだろう。と、鳥飼は最悪の事態を恐れ、


「どうにかしなさいよ貴方! さっさとあんな死にかけジジイを殺しなさいよ!」

 ハイドラの勝利に頼り始めた。


 その間もグレドはハイドラの首を間断なく落とした。その一連の動作はまさしく神域――彼の最後の集大成としては、十分すぎる立ち回りだった。


 そしてついに終焉が訪れる。

 ハイドラの九つの首の内、八つの首が斬り落とされ、再生が間に合わなくなっていた。

 残る一つの首は、たった今グレドの剣を受けていた。


「ひぃぃ、もうやめなさいよお爺様! これ以上動いたら、し、し、死んじゃいますわよ!」


「だったらお主が自ら止めてみろッ! お主も叩き斬られる覚悟もあるというのならなァァッ!」


「ひぃぃぃ!?」


 ハイドラは命を絶たれるまいと、残る一本の首に力を集中させ、回復速度を早め、グレドを押し返そうとした。

 それをすればするほどグレドは剣をより強く押す。

 お互いの命をかけた腕力と再生力のぶつかり合いにより、グレドの剣はハイドラの首の中央の辺りに留まり、ガタガタ揺れ動いた。


 そして、グレドの剣はそこで止まった。


 グレドは、ついに剣を手放して地面に落下し、そのまま動かなくなった。

 あと一歩、あと一歩のところで、グレドは魂を燃やし尽くしてしまったのだ。


 ただモコモコとハイドラが首を再生する音がするだけの、時が氷ついたようなこの空間の中、


「グレ、ド……さん……」

 と、有原はグレドの方へ手を伸ばして、無理に搾り出したかのような声で言った。


 それを強引に黙らせるように、鳥飼は天を仰いで心の底から笑った。

「や、やった……やったわ、ついに死んだわあの老害! 結局、結局、この私には勝てませんのよぉぉぉ! アハハハハハハ!」


 最中、ハイドラの最後の首が宙を舞い、鳥飼がずっと握っていた魔石が、グレドの剣で精密に突かれ、砕け散った。


「……え?」


 悲しみに満ちているとも、怒りに染まっているとも言えるが、覚悟に溢れていることは絶対。

 たまたま吹いた強風が自身の黒いくせ毛を揺らす中、グレドの剣を持ち、そのような瞳をした有原は告げる。

「……貴方は早くミクセス王国に帰ってください。そして、真壁さんたちに伝えてください……『すぐ助けに来ます』と」


「……は、はぃぃぃぃぃッ!?」

 有原に気圧された鳥飼は大慌てで彼から離れ、

「ゆ、ゆ、【ユノ・ヴェンジェンス】」

 近くにいたスズメをグリフォンに変身させ、それに乗って南東へと飛んで行った――ミクセス王国の方へ帰って行った。


 それが小さくなるまで見届けた後、有原は武藤の方へ向いて言う。

「……あの家で休んでてください。薬も食料もそれなりに蓄えてられていますから」


「あ、ありがとう……けど」


「ミクセス王国は、ここから南東の方にあるんですよね?」


「うん、そうだけど……有原さん、アンタこれからどうするの?」


 有原は、全てをやり遂げて満足したような顔で眠りについているグレドの姿を見つめながら、

「さっき言った通りです……ミクセス王国に帰ります。そして、皆を助けに行きます」


 あの戦いから数時間が経ち、日が暮れ始めた頃。


 有原はこれまでの記憶と勘を頼りに、せめてとにかく端正を込めて、グレドの墓を簡素に作り上げた。


 有原は左腰に提げた剣を握りつつ、その墓を前にして祈る。

「成すべきことが終わったら、すぐこちらに戻ります……どうかそれまで、僕のことを見守ってください……」

 

 そして有原は家の中を覗き、武藤が熟睡していることを確認してから、山を降りた。


 あまりにも突然ではあったが、ついに有原の修行は終わった。


 故に有原は、師匠グレドの意志を腰に提げて、彼が最後に果たせたように己の過ちを超え、そして次こそは父親との約束を果たすべく、ミクセス王国へ歩み始めた。


【完】

【第31話】

■登場人物

武藤むとう 永真えま

 レベル:34

 ジョブ:【戦士】

 神寵:【ヌアザ】

 スキル:【神器錬成:クラウ・ソラス】、【アガートラム・エンハンス】


 一年二組の女子生徒。元気はつらつで活発的な性格。

 小柄ながらも運動神経が高く、その実力は一年にしてサッカー部のスタメンを張っているほど。

 一年二組内では数少ない有原の同調者だったが、様々な不幸が重なり、真壁の『兵器』となっていた

 戦闘ではジョブ【戦士】らしく剣を用い、パワーで強引に活路を開くスタイルを取る。

 神寵【ヌアザ】に覚醒してからは、光属性エネルギーを放ち剣撃を強化できる彼女専用の剣【クラウ・ソラス】を振るい、【アガートラム・エンハンス】でパワーを増幅することで、ますますその戦闘スタイルが顕著になった。

 自分より背の低いクラスメートがいないことに焦りを感じている。何としてでも内梨と梶を追い越したいと思っている。

 ヌアザとはケルト神話の戦神。欠損した右腕を銀造りの義手で補ったという伝承から『銀のアガートラム』という別名を持つ。


【グレド】

 レベル:90

 ジョブ:【戦士】


 大陸の住民。どこの国にも属さず、魔物退治で生計を立てているお爺さん。

 性格は豪放磊落で、人をあまり責めたりしない。そしてとにかく熱血。

 自身の剣術をさらなる次元へ持っていくため、本来ならばジョブ【戦士】では使えないスキルを編み出すほどの戦闘狂。

 約三週間、たまたま出会った有原を、自身が編み出したスキルを教えるなどして鍛え上げた。

 本名は『グレド・ヨノゼル』。

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