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炎の断捨離23

少しご無沙汰になりました。

2.3日書かないとなんだか空虚になってしまう。

新学期でバタバタしますが、ペースを大事にしていきたいです。

        ※


 水月の宮にラーディオヌ一族の総帥から勅使が来たのは、次の日のことだった。

 てっきりラーディアの殿下か皇女に用事があって来られたのだろうと思っていたら、自分が呼び出されて、リトウは心臓を高鳴らせた。


 サナレスもリンフィーナも二人して不在だったため、タキという使用人は要件だけ伺ってお引き取りいただくつもりだったらしいが、訪ねてきた相手がリトウだと知って不可解な顔をしている。


「僕……、なんか悪いことしましたかね……?」

「私に聞かれてもわかりませんよ」

 彼女は苦笑しながら、主人の不在だが居間に自分を案内した。


「てっきり姫様を迎えに来られたのだと思って、撃退しようと構えていましたのに、肩透かしですわ」

 どうぞ、ごゆっくり。

 お茶をいれて形ばかりもてなしてくれると、彼女は早々に部屋を出て行こうとする。


「待って!」

 小心者の自分はそんな彼女の進行方向を両手を広げて静止した。

「怖いから、そばにいてもらえませんか……?」

「怖いって、まだ年若い少年じゃないですか!?」


 小声でボソッとお願いすると、女性らしく優しげな印象の彼女は、思いっきり冷たい眼を向けてきた。


その顔で、勅使に向かって振り向く時には、花のような笑顔を作っている。


 やっぱこう、女性らしい女性って怖いかもしれない、とリトウは彼女が腰を下ろした横にちょこんと座った。


「貴方がリトウ・モリ?」

 使者というわりには年端もいかない少年は、ナンス・イーと名乗ってラーディア一族のちの約束を口にした。


「いかにも……」

 僕が森利刀なんだけどさ。

 一般庶民としては、一族という一国を背負うような大物とは極力関わりたくはない。

 それは異世界転生して三百年経過しても同じ考えで、座右の銘は「出る杭になって打たれるな!」という小さな志で実践してきたつもりだった。


「貴方の親友に、ボスーーヨースケ・ワキという方がいらっしゃいますよね?」

 明らかに不快感を表情に表している、死者はその名を口にする時更に口をへの字にした。

 使者の様子から思わず、そんな人は知らないと垢の他人を装いたくなったけれど、リトウはしょんぼりとしてうなづいた。


「ーーいかにも、ワキ君は僕の友達だ」

 なんかやらかしたのかと不安になった。


 友達。

 そんなふうに呼んでいいのかどうか、三百年たった今ですら迷ってしまうような捉え所の無い雅な男だ。今度は何をやらかしたのか、と頭を抱えた。


 彼は自分のように朱に交われば赤くなるというような性質ではない。どれだけ交わっても頑固に自らの色を主張する強い意志の持ち主だった。いやーー意思というよりは、気質なのだ。


「ワキ君がどうかしたのですか?」

 覚悟して質問すると、使者は恐ろしいことを口にした。


「我が主人、ラーディオヌ一族の総帥を殺そうとしている」

 きな臭いことを聞かされて、リトウは絶句し、その横のタキという女人まで真っ青になった。


 偽りの神々シリーズ紹介

「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫

「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢

「封じられた魂」前・「契約の代償」後

「炎上舞台」

「ラーディオヌの秘宝」

「魔女裁判後の日常」

「異世界の秘めごとは日常から始まりました」

シリーズの7‘作目になります。


 異世界転生ストーリー

「オタクの青春は異世界転生」1

「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」

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