炎の断捨離21
こんばんは!
この「は」が「わ」になって久しいですね。
日本語素晴らしい。
進化してもいいなと思います。
※
「萌え尽くされた都の後に現れる、その都の当主のみを暗殺する存在は、人の目に触れることなく仕事を遂行すると噂になっているらしいな」
久しぶりに訪れたラーディオヌ邸の総帥アセスの執務室で、アセスは心持ち剣だった様子で、自分を見てきた。
「俗世界に興味があるのですか?」
揶揄うように聞いてみたが、アセスは被写体になる石膏のような無表情さで、自分を一瞥もすることなく、虚空に視線を漂わせている。
「そこに興味はない。今興味があるのは冥府だ」
驚くようなことを聞かされて、ヨースケは飲んでいたティーカップを取り落としそうになった。
「冥府に行こうと思っている」
アセスはさらに面食らうようなことを口にして、ラーディオヌ邸の執務室に沈黙が降りた。
ここに戻ったばかりの側近ナンスがそばにいなくて何よりだったと、ヨースケは思う。
「あのさ……、冥府って行こうと思って行くと、自殺するってことになるんだけど、それ以前説明したよな?」
ナンスが聞けば大騒ぎしそうなことを口にする、神の一族の総帥は、変わらず無表情でその立場を軽んじている。
「死んでから行く場所だということは以前聞きましたので、承知していますよ」
言葉とは別に感情が読み取れない表情が不気味で、ヨースケはアセスを睨んでしまう。
「だからあんた、冥府に行くために自殺するの?」
コミュ力の欠片もない自分は、アセスという立場ある人に単刀直入に質問した。
「第3エリアの謎は冥府にあるんですよね? だから行ってみてもいいかと考えているんですよ」
「は?」
死ぬ覚悟で言っているような口調には思えず、ヨースケはペースを乱されて頭をかいた。
自分は理由あって冥府に数度縁を持っている。そしてその時の記憶も鮮明だった。避けなければならないものを本能的に察して避けて、繋がった世界への扉を開いたに違いない。
それは決して自分が望んで置かれた状態ではなかった。
空間に吸い込まれる恐怖と、命を手放す不確定要素は、望んで体験したいものではない。
「ラーディオヌ一族では、いくらでも仮死状態にする薬が手に入る。冥府へ言ってみようと思う」
精度がどうなんだよ!?
ヨースケは渋面になり、アセスを睨む。
「あのさ。どうして今冥府なんだ?」
第3エリアの話は以前にもしており、貧民街に姿を眩ましていたアセスが、何を思ってか冥府に行こうというのかがわからない。
「リンフィーナ、ーー彼女の出生が冥府に関わるらしい」
アセスは正直に自分の気持ちを口にしていた。
「私の指針は変わっていない。彼女が私の行動を決める一つの要因だ」
そうだろうな、とヨースケも思う。
けれど何が理由なのか義賊に興味を持ち始めたあたりで、ヨースケはアセスの僅かな変化に気がついていた.
「じゃあさ、おまえが行動を決める冥府へ行く理由の他のことを聞かせてくれよ」
ヨースケは真実それが知りたかった。
「つまらない約束ですよ。ある少女に砂糖をあげる約束をしたものだから、それも一つのきっかけでしょう」
偽りの神々シリーズ紹介
「自己肯定感を得るために、呪術を勉強し始めました。」記憶の舞姫
「破れた夢の先は、三角関係から始めます。」星廻りの夢
「封じられた魂」前・「契約の代償」後
「炎上舞台」
「ラーディオヌの秘宝」
「魔女裁判後の日常」
「異世界の秘めごとは日常から始まりました」
シリーズの7‘作目になります。
異世界転生ストーリー
「オタクの青春は異世界転生」1
「オタク、異世界転生で家を建てるほど下剋上できるのか?(オタクの青春は異世界転生2)」




