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1.

ん?あぁ、諸君。初めまして。


俺はとある製造会社に務める、そこらへんにいる社会人のごく普通の20歳。


昨日は何をしたとか先週は何食べたとか、そんなことすらまるでおぼえていない。

ただなんとなく今を生きている。毎日同じ繰り返し。そんな感じだ。


ハッキリと覚えているのはほんの一月前、親孝行も兼ねて両親を誘い(ついでに妹2人もつれ)旅行に出掛けた。

そこで交通事故に合い自分だけ助かってしまったということだ。


昨日のことすら記憶に残らないほどのつまらない人生、いっそあのとき俺が死んでしまえばよかった。

そうも思える人生だ。


そんな俺は今日も仕事終わりにコンビニに寄りお気に入りのカップラーメン“濃厚味噌とんこつ”を買って帰る。


そういえば週刊少年ギャンプの発売日だったな。

お気に入りの異世界転移ものの漫画を毎週のように立ち読みしている。

それ以外読むのはないので購入までは至らない。

異世界転移…俺もいっそこんな人生に終わりを告げて異世界でチート能力授かって冒険者になって有名になって挙げ句の果てには勇者と呼ばれ美少女に囲まれてウハウハ…っといけない、自分の世界に入ってしまっていた悪い癖だ。

余計な妄想を繰り広げながら目的の漫画を読んでいると




「なぁなんか変なメール来た」

「えーなに?あ、これ今日の朝俺も来たよ。え、お前ゴブリンかよw」

「え?なにこれ人によって違うのかよ、お前は?」

「俺は人間(平凡)だったよ。書き方からして(天才)とかも居るのかもな。その【はい】の選択肢押せばストアにとぶからアプリインストールすればキャラ設定とかできんだよ。ただゲーム開始はまだ出来ないみたいだけどな」

「ふーん、おお、ステ振り悩むな。5ポイントとか少なくね?」

「いやまて、俺は3ポイントだったぞ、種族的な問題か?ゴブリンずるいわーw」

「おまえ若干バカにしてるだろw特典の【木の枝+1】で殴りつけるぞwww」



などという少し楽しそうな会話が耳に入る。

実に気になる内容ではあるが見ず知らずの人に話しかけるほど積極的な性格はしていない。

帰ったら少し調べてみるか。

漫画を読み終わり、カップラーメンとプリンを購入して家に帰る。


「ただいまー」

って言っても独り暮らしだから返事があるわけもなく、いや逆に返事返ってきたら怖いわ。

飯を食い、シャワーを浴びてさっきの気になるゲームを調べようとPCの電源を入れる。


「ピロロン!」

そんな中、携帯に一通のメールが届く。


この一通のメールから俺のつまらなかった毎日は変わり始める。

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