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エピローグ

「自己犠牲ほど汚いものってないと思うよ? 残される人の気持ちなんて、まったくの無視なんだからさ。まぁ、だから他を省みない自己犠牲なんだろうね」

 時は真夜中、今は使われなくなって、取り壊し間近の廃ビル。辺りに人の気配はなく誰にも知られることなく決着をつけるには、まさに最適な場所だった。そう、そこがダークネスとナイトメアの決着の地だった。その屋上で、二つの魂を両の掌に乗せて足をゆらゆらとさせながら、死神の少女は暇を持て余すように言葉遊びに耽っていた。まどろむように、至極のんびりと。

 あぶなっかしく思えるが、彼女にとってはそんなことは水を飲むこと、食事をすること、眠ること、それくらいに身近過ぎる事柄であり、死は彼女にとって常に隣に存在するものなのだ。もう闘いは終わったのだ。激しい闘いは確かに存在した。二つの命が互いの主張、感情、意志をぶつけ合い、散っていった。ただ死神にとってその決着は日常茶飯事といえるほどのもので、ここで語らなくても別にどちらでも良いことなのだろう。 


 人気がない。にんきがない。ひとけがない。大人気ない。だいにんきない。大きくひとけがない。おとなげない。


 フフ、コイツは面白いや。人気がないから、人気がないんだなぁ。で、大きく人気がないから大人気がなくなる、と……。

「これは全部、他愛のない死神の戯れ事なのさ」

 自嘲するような死神の呟き。空を見上げるとそこには猫の瞳のような満月があった。

「死神HEROS」(終)


 どうもこんにちは。角野のろです。あとがきです。今回の小説は「ヒーローってなんだろう?」をテーマに考えて書いてみることにしました。ヒーローとはいっても善とか悪とかそういうことは関係なくて、自分の考える"何か"に対してまっすぐ生きている人がヒーローなのかな、って思います。"何か"は未だに分からずじまいなんですけど(苦笑)ヒーローっていうのは、その人その人によって、違ってどんなやり方でもその人に影響を与えた存在はヒーローっていえるのかなぁ、なんて。

 ただ、分かりやすいヒーローのイメージとして仮○ライ○ーとウ○トラ○ンをモチーフに使わせていただきました。自分はどちらかといえば、後者派です(笑)

 同人サークル「Esyan's factory」はのんびり製作進行中です。今も「猫神」完成に向け、切磋琢磨しております。ご興味を持って下さった方はとても嬉しいです。

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