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Imitation/L∞P  作者: ヴィラノ・エンヴィオ
初等部編

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46/387

2-9

2021/12/15 改稿しました。

2026/02/26 改稿しました。

ロキは学園が好きだ。学ぶことが好きだ。好きというよりは、好ましく思う、程度の熱量なのだが、それでも、ロキの認識では、この感情は良いものだった。


自分の体質やらなんやらの事で父アーノルドに迷惑をかけている自覚がある。ロキは初等部に通うようになったが、トールとコレーの指導もアンリエッタに頼むことになり、結局今もまだアンリエッタは家庭教師としてフォンブラウ公爵家に居座っているので、アンリエッタにロキの身体を診てもらっている。ロキへの薬の処方をしていたのはアンリエッタであるし、ころころと医者を変えても大変なので、ロキ的にはそれでいいと思っている。


様々なことを学べば、多少なりともデスカルたちの言う事を理解しやすくなると考えて、今はひたすらに知識を詰め込んでいる状態なのだ。

初等部とはいえど学園にある図書室の蔵書はそれなりの量で、ロキは在籍している2年の間に蔵書をすべて読破してやろうと思っている。現状ロキが読んだ本は全体の1割程度だと司書は言った。


「……ロキ君」

「?」


図書館で本を読んでいたロキに声を掛けてきた人影。ロキは本から視線を上げて、目の前にいるのがカイウス・ゴルフェインであることを確認した。


「ゴルフェイン先輩?」

「ん、久しぶりだね、フォンブラウ」

「お久しぶりです」


カイウスはロキの手元を覗き込み、目を細める。


「難しい本を読んでるね」

「新しいことを知るのは楽しいですから」

「そうなんだね」


カイウスは風を得意とするゴルフェイン公爵家の子であり、神は若草色、瞳は黄緑の典型的な風属性の特徴を持っている。フォンブラウ家とはあまり関わりが少ないのは、同い年のきょうだいもいなければ、部活が存在しない初等部では上の学年との繋がりを作ることができる場所はかなり限られてくるためであった。


「……何の本なの、それ?」

「魔術基礎の本です」

「……君に魔術基礎なんている?」

「え、俺まだ魔術使えないですよ」


カイウスが本気で疑問符を浮かべたのでロキは慌てて事情を説明する。どうせゴルフェイン公爵は知っているはずなのでロキが自分からカイウスに伝える分には問題ないだろう、という判断だ。


「……そんなことになってたのか」

「はい」


カイウスは小さく息を吐く。ロキは苦笑を浮かべた。ロキの状態をカイウスに知らせたとして、何かが変わるわけではないのだが、知りたいから来たのだろう、とロキは思ったわけだ。カイウスは少し考えて、口を開く。


「……君と話してると、年上と話してるみたいだ。いやに落ち着いてる」

「あら、そうですか?」

「うん……悪いけど、正直気持ち悪い」

「あは。ドストレート過ぎて笑えます」


ロキはカイウスの言葉を笑って流した。傷付く、とか言ったらカイウスがあれこれ悩む可能性を考えたロキは、別に傷付きはしなかったのでただ事実を述べる。述べた後に、こういう対応が気持ち悪いのかもしれん、とふと冷静になった。


「……ゴルフェイン先輩」

「……何?」

「今の言葉、流石に他の人に言ったらダメですよ」

「何で?」


ロキは苦笑する。公爵家ってそういうこと教えてくれる人なかなかいないよね、と内心独り言ちた。カイウスは継嗣ではないので、割と奔放に育てられているらしい。


「ちょっと素直すぎます。わざわざ悪口を言う人についていきたい人なんていませんよ?」

「え、どこが悪口だった?」

「気持ち悪い、ってそれは悪口ですよ」

「え、そんなつもりじゃなかった。そこは、ごめん」

「平気ですよ、俺は気にしませんので」


悪いと思ってなかったらそりゃただの感想として口にするだろうな、とロキはちょっと生温い目をカイウスに向けた。そういうことは言っちゃダメだぞ。ロキは流石に前世の記憶のおかげでそんなことを口走ることはないのだが。そも、口走った時点でソルやヴァルノスにどやされそうである。


「まあ、気にしない人の方が珍しいと思うので、お気を付けください」

「あ、うん……」


カイウスが何の為に声を掛けてきたのかが分からないから、ロキはさてどうしたものか、と本を読むのに戻ることもできずに頭を回す。どうしようか。


「……フォンブラウは、属性は何だったんだ?」

「俺ですか? 火と、氷と、闇メインの全属性らしいですよ」

「……規格外だな……」

「加護のせいでしょうけどね」

「あぁ……」


カイウスの問いかけにロキは答えた。隠すようなことでもなければ、答えられない事でもない。とはいえ結構な個人情報なので、ロキからも問い返す。


「ゴルフェイン先輩は、見た目通りなら風ですかね?」

「ん、ああ。見事に父方の方しか受け継がなかったけどな。妹が母方の方も受け継いでる」

「そういえば、ゴルフェイン公爵夫人はロッティの分家の方でしたね」

「ああ」


ロキは頑張って知っている情報を頭の片隅から引っ張り出す。ロキの両親はアーノルドがフォンブラウ家の赤、スクルドがメルヴァーチ家の青の色彩を持っているが、スカジやロキ、トールは両方が混じった容姿だと考えられている。片方しか受け継がない子供も多いが、基本的には複数の属性に適性がある方が喜ばれるものだ。研究者は単一属性の方が研究しやすいらしいとロキは聞くが、実際に戦場で魔物との戦いを想定すると、いろいろできるであろうことが予想される複数属性が扱える者の方がいいに決まっている。


リガルディアにある公爵家の中で、大公家であるドラクル家を除く5家は、それぞれが現在は2つの属性をつけて呼ばれることがある。フォンブラウ公爵家は“火と水”のフォンブラウ、と呼ばれている。火属性単一では水に弱いからという理由だろうが、水属性の血統を取り込むことで、水属性への耐性を得てきたという婚姻の歴史が存在するのだ。同じく“水と風”のソキサニス、“風と土”のゴルフェイン、”土と火”のロッティ、といった具合である。


リガルディアの公爵たちは余程弱点属性が存在することが許せないと見える。ロキはそんなことを思いながら覚えた属性相性の事を考えた。


「……」


ロキはカイウスの勢いが失速したのを察して、視線を本に戻した。なんだかんだで気に掛けてもらえているんだということは理解できたので、先輩としてのカイウスに頼ることがあればその時は相談ぐらいはさせてもらおう、と思ったロキだった。2つ年上の姉スカジは初等部を既に卒業し、フレイとプルトスと共に中等部に通っている。


「……また、時間あったら、応えてくれ」

「ええ、また。今度は図書館以外でお願いしますね」

「うぐ。そうする」


図書館で静かにする努力義務は存在するので、ロキの言葉はカイウスにしっかり効いたらしい。カイウスが軽く会釈して立ち去ったのを、ロキも軽く会釈を返して見送った。


ロキが読んでいる本は、去年の冬にアーノルドが執筆したらしい魔術関連の教本である。領地の管理や外交やなんやと忙しいはずのアーノルドだが、本まで書いているとは恐れ入った。ロキは父上どうやって本を書く時間を捻出しているんだろう、と疑問を抱くのも致し方ない。


アーノルドのこの著書は基本言い回りが難しいので本当に研究所の様相を呈しているが、内容そのものは入門的なものであった。ロキの手元には辞書が置かれており、分からない言い回しは都度調べながら読んでいる状態である。辞書があってよかった、と思ったのはロキがやはり転生者だからかもしれない。


ロキはほとんど読み終わっていた本を最後まできっちり読み終えると、辞書と本を返却棚に置いた。下手に適当に本を戻されるより、司書が戻しますから外の棚に置いてください、という、とても楽な返却方法になっているのである。どこの棚から取ったかなんて覚えてない生徒が多いであろうことは予想がつくので、司書の先生も大変だな、とロキは思っていた。そろそろ教室へ移動しようか。


――図書室を立ち去ったカイウスは小さく息を吐く。ああ、知っていたとも、あの日からずっと抱いていた感覚だ。突然乱入してきた令嬢を上手く躱して見せたあの日から。


「……お前はあまりにも、大人びていて気味が悪い」



存外、ロキに気味が悪い、と直球に気持ちをぶつけてくる者は少なくない。カイウス然り。表面上は取り繕えている気でいる者も多いが、ロキからすればバレバレだ。

遠慮されるよりはずっといい。話しかけてきてくれるのだから、決して印象は悪くないのだろう。ロキに対して抱く不安を払拭しようとカイウスも動いてくれているのかもしれない。まあ、そこまで都合良く捉えるのが良い事かどうかは、ロキにはまだわからない。


(さて……)


教室に帰ろう、と思ったのはいいが、正直今教室に戻ったところで机に突っ伏して時間を潰すことになるだけだろう。魔力結晶を作るのには慣れてしまったし、魔晶石然り。教室でできることは限られるし、友達が少ないロキは茶会に誘われることもほぼない。


ソルとルナは一緒にランチだろうし、ヴァルノスはロゼと茶会だし、セトは剣の鍛錬を欠かさないので訓練場にいるだろうが、今更行ったところでほとんど時間などないし、そもそも皆教室へ戻っている頃かもしれない。やはり教室に戻るか。


色々と考えながらぼんやりと庭を歩いていると、鮮やかな赤がロキの視界に入った。赤、というよりは深紅。豊かな髪をなびかせた女。豊かな胸を素敵に晒している――もとい、露出度の高い服を身に着けている。


その頭についている角に目を留め、ロキは踵を返した。

大振りな角だが、気にするのはそこではない。暗い赤の角が生えているのだが、左右で形が異なっていた。


通常、竜種、ドラゴン種の角のみならず、基本的に角のある種族は皆左右でほとんど同じ形の角を持っている。左右対称である方が良い、とされているのは、バランスが良いとかそういう意味があったとロキは覚えているが、その条件から外れる存在がいるのだ。


異なる角の形が、より荒れ狂う力の本流を表していると知ったのは、誰の本からだったか。

ロキはあの角を知っている。


(あれはやばい)


あの女はまずい。

語彙力の著しい低下を自覚しながらロキはその場を離れようと踵を返した。


関わったらとてもじゃないが対処できない。


それだけは、分かる。

マナなど見えなくたってわかってしまう。


「どこへ行く、幼子」


一瞬考えたのがいけなかった。足がわずかに止まったのがいけなかった。

目の前に、さっきの女がいた。ロキは目を見開き、立ち止まる。


「……教室に戻る」

「お前は医務室に行った方がいい」


女が目を細めて笑う。ロキは後ずさる。


何でここに上位者が、とロキは思う。

いや、火を象徴するその赤毛。

日光の反射ではない光が揺らめいている。瞳の奥の猛る焔を見た。

角はおそらくドルバロムと同質のモノ。


竜。しかも、上位。


「こらこら、逃げるな」

「逃げるに、決まってん、だろ……」


口が上手く開かない。呼吸はできているだろうか。震えが止まらない。

ロキは左腕を掴まれる。


「ふーん。これはずいぶんと絡んでいる」

「……ッ」


ロキはこのままでは逃れられない、と思った。


(――切るか)


何を切るのか、よく分からない、なんでだ、とロキは混乱し始める。自分が腕を切り捨てようと考えていることに気付いた。ロキは混乱していた。


「おっと、転身するのは右側だったっけ」

「ッ!」


右手まで掴まれ、ロキは暴れた。

声を上げないのはあげられないからだ。認められない、認めたくない。怖い、なんて。

だからロキは、恐怖を押し殺した。


ただそれはきっと、上位者に気圧されているからだ、と。


「うん、そうだな。落ち着けとか言っても無駄だな。よし、このままいくぞ」

「――は?」


ロキは一瞬呆ける。目の前の女が何を言っているのか分からなかった。

くい、と引き寄せられそうになって、ロキは踏ん張ろうとした。


ちらと中庭に、倒れている生徒を見かけた。それが意味するところを理解して、ロキは声をあげる。


「――お、い」

「ん?」

「マナの放出を、止めろ、今すぐ……!」


きっとあの倒れている子は、この女の放つ魔力に耐えられなかったのだ。何故気が付かなかった。中庭には他にも何人も生徒が倒れている。

膝を突いて、かろうじて意識があるらしい赤毛の男子生徒が、ロキを見ていた。


ロキは女を睨みつける。

このままでは皆潰れてしまう。ロキはそれが()()()()()()


「どっか、連れてけ、皆を巻き込むなッ!」

「――」


女は小さく笑う。


「ああ、そんな顔もできるんだ。いいな」


分かった、お前の要求を聞いてやろう。


女はそう言ってロキを抱き寄せる。ロキの身体から力が抜ける。

ガタガタと震え始めるロキを、紅蓮の炎が包み込む。


「バル(ねえ)ー」

「んー?」


ドルバロムが姿を現した。いや、随分と中途半端な姿である。半分は闇色の靄に包まれている。


「ドルバロムじゃないの。お前にしちゃ随分と反応が速かったな」

「契約者とのパスを乗り越えられたら気付くよぉ?」


ドルバロムが笑っている。ロキは霞がかってきた思考を何とか回す。ドルバロムの身内で間違いないであろうこの女、ドルバロムが一度威嚇しているのだが全く効いた様子がないのがなんともまあ悲しい。


「まだ待ってねぇ? デスカル呼んで来るよぉ」

「先に行ってると伝えな」

「えー」


ドルバロムはロキを見る。炎に包まれてはいるが問題はなさそうだ。


ロキは人刃。半分転身するというのなら、火への耐性は人間よりは相当高いはずである。焼けないと良いが、とドルバロムは小さく呟き、姿を消す。どうせこの姉はドルバロムが制止しても止まりはしないのだから。


炎がロキと女を包み込んで掻き消えた。



「――ッ、今のは何だ!?」


漸く呼吸ができるようになったカルは声を上げた。

周りにはセト、レイン、ソル、ヴァルノス、ロゼがいる。彼らがいたのは教室だ。ロゼとヴァルノスは茶会を終えて撤収してきたところであり、カルとソル、セトはレインにロキの近況を聞かれて応えていたようだ。


「……今の……」


ソルが小さく呟いた。その場にいる生徒たちは皆震えていて、口が動かせる生徒の方が少ないくらいである。上流貴族の子供は、動ける確率が高いらしい。カルは僅かに震えてはいても、問題なく動けるようだった。


「デスカル……じゃ、なかった」

「ドルバロムでもなかったわね……」

「でもあんな精霊はいない。あんなやつ、ロキの傍にはいなかった」


次々にロゼ、ヴァルノス、セトが小さく呟けば、レインが言った。


「……すごい威圧感だった。おそらく、上位の住人だろうね」

「――まずいわ」


ロゼが呟く。


「え?」

「ロキの魔力回路を焼き払って修復するって話だったの。聞いてない?」

「……え、じゃあまさか」

「……ロキの魔力回路を焼き払える上位者を呼ぶことになるだろう、ってロキは言ってた。ただでさえ火属性に耐性があるロキの魔力回路を焼き払うなら、上位竜人のはず」


ロゼは眉根を寄せた。話が分かってきたレインが青ざめる。


荒療治にもほどがある方法を取ろうとしていたのは、今の話だけで分かった。上位竜人というのは、上位竜とも呼ばれる存在で、ドルバロムの同族の事だ。一応人型をとり、コミュニティ(国家)を作ったり、人間の中に紛れて生活していることがあるため人扱いされてきた過去があり、それらの経緯から竜人と呼ばれるのである。


そして、火属性の耐性を持つ場合、その耐性を超えるほどの、文字通りの火力をぶつけなければならなくなる。ロキは血統の問題に加え、火の神の加護を持っていることもあり、特に火耐性が高いことが予想された。


また、魔力の元となるマナが魂から発せられるこの世界では、魂と肉体を繋いでいる魔力回路を焼くことと魂を焼くことがほぼ同義となる。つまり魔力回路を焼くということは、魂にも重大なダメージを負わせることと等しいのだ。ロキの魔力の絡み方を正確にレインも理解しているわけではないのだが、ロキと触れ合ううちに幾らかは理解していたらしい。


「早く行かないと、」

「どこに行くのさ」

「ロキの所よ!」


ロゼの言葉にレインが首を左右に振った。


「もういない。連れて行かれたみたい」

「そんな……!」


圧がなくなって漸く動けるようになったというのに、単に上位者がいなくなっただけではなかったらしい。まだ混乱しているらしいロゼをヴァルノスが諫める。小さく息を吐いて、カルが踵を返した。


「カル殿下、どちらへ?」

「王宮に上位の住人が2人ほど居座っている。彼らに連絡が取れれば」

「でもあんな威圧感のある上位者なんて……あれ絶対上の方よね!? そん所そこらの上位者で太刀打ちできるものなんですか!?」


カルの言葉に焦りからかソルが嚙みついたところで。


「待って」


ヴァルノスは不意に空間が歪むのを感じた。


「どうした?」

「――」


皆がヴァルノスの視線を追う。

そこには、いつの間にか赤い髪の女がいた。黒い髪の少年を2人連れている。


「えっと……」

「俺はデスカル・ブラックオニキス。フォンブラウ公爵家の客分だ。以後お見知りおきを」


教室に突然現れた3人。突然の事に動きを止めたカルたちに名乗って、赤毛の女が口を開いた。ソルとヴァルノスは面識があるが、それ以外は初対面。しかし先ほどの上位者に負けず劣らずこちらも威圧感があって、教室にいた生徒たちは気圧される。


「レイン・メルヴァーチ」

「は、はい」

「――」


レインが返事をしたため其方を見やる。女は小さく頷いて、金目の方の少年に言った。


「碇はここに降ろす。シドは残って事情説明。ゼロ、飛ぶぞ」

「了解」

「あ、ああ……」


赤毛の女とオッドアイの少年が踵を返し、姿を消した。


「……何、今の」

「女将はロキ様の魔力回路以外をバルフレトが焼かないように防御壁張りに行った」

「え……」


シドが口を開き、ロゼたちに緊張が走った。もう何がなんだか分からないとセトが頭を抱える。カルとレインはデスカルとゼロと呼ばれた少年が消えた扉を見ていた。


「……とりあえず、事情説明を聞かせてちょうだい。ロキが置かれている状況が割と拙いのはわかっていたけれど、あんなのが来るなんて聞いてないわ。一から十まで、きっちり説明してもらいますからね、奏斗君!」

「何で前世の名前で呼ぶンだよ!?」

「逃がさないためよ! さあ、早く!」


ロゼのここまでの剣幕はそうそうお目にかかることはない、と後にソルたちが語る、公爵令嬢であることを表すかのような堂々たる態度に、シドは腹を括った表情を見せたのだった。

ここまで読んでいただきありがとうございます。よければ評価ぽちっていってくださいますと嬉しいです。

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