【最終章】使徒叛逆篇ⅩⅩⅩⅧー神聖ローマ合衆国ー
「疲れた…」
インベルはそう呟いた。
「全く…だらしないわね…」
アポロがそう言った。
「よう」
蒼が二人の前に現れた。
「フローフル!」
「こんなところで何してるのよ?プロテアは?」
お前らとは俺一人で会おうと思ってたんだよ。
「そうかよ…」
「で…?これからどうするの?」
蒼は答えた。
「ちょっと…散歩しねぇか?」
「懐かしいな…」
「そうね…」
蒼達が向かった先は…かつて三人で抜け出して行った場所であった。
天原の庭と呼ばれる、色々な花が咲き乱れている場所だ。
来たのは一度だけだった。
「ミルフィーユの目を盗んで行ったな確か」
「アポロがどうしても行きたいって言ってたからな~」
「…そうね…そうだったわね…」
アポロはこの場所に興味があった。特別な理由なんてない。綺麗な場所だと聞いたから行きたくなった…そんな単純な理由だ。
「あれから…色々変わったが…ここは変わってないな…」
「そうだな…」
「ええ…」
ー出来れば…ルミナスもここへ連れていきたかった。
この景色を見れば…ルミナスは変わっただろうか?それは蒼には分からない。
だが、この花は…この場所は彼ら三人が自分の意思で歩んで来た場所だ。
それから蒼とインベルとアポロは他愛のない話を続けた。
「フローフル…気が向いたら帰ってこいよ…」
「ああ…」
蒼はそう言った。その瞬間ー
「!」
ルミナスの幻影が蒼の目の前に現れ、走り回っていた。その姿はとても美しく…儚かった…やがて…消えていった。
「フローフル?」
「いや…何でもない…そろそろ時間だ…じゃあな。アポロ、インベル」
「ええ、またいつでも来なさい」
「そうだよー。また来なよ」
「「「!?」」」
現れたのはミルフィーユだった。
「ここにいると思ったよ」
「全てお見通しかよ…」
「みたいだな…」
「ミルフィーユ先生はこんな所にいていいんですか?」
「それはこっちの台詞だよ。まぁ…たまにはこういうのも悪くないね…」
ミルフィーユはそう呟いた。
「ミルフィーユ…今までありがとな」
「別に礼なんていらないよ…こっちこそありがとう、久し振りに…愉しい戦いだったよ…とは言っても…もう二年前だけどね」
「また来る」
「うん」
蒼はそのまま去っていった。
「お別れは言わないわ…だって…いつか必ず、フローフルは戻ってくる」
「そうだな」
「じゃあ、帰ろうか」
インベル、プロテア、ミルフィーユも天原の庭から去っていった。
「悪いな」
「別にいいわ。あなたには随分、私に付き合って貰ったし」
「じゃあ、行くか」
「待て」
蒼とプロテアの前に現れたのはエクレアとフラン…そしてローグヴェルトだった。
「おっと…これはこれは…神聖ローマの皇帝様じゃねーか」
「その呼び方は止めろ」
ローグヴェルトはルミナスに代わり、神聖ローマの長となっていた。
「行くのか」
「ああ」
「そうか」
「そう言えば前の戦いは世話になったみたいだな」
「礼はいらん」
「そうかよ……また…いつか…」
「ああ…」
蒼とプロテアはそのまま去っていった。
To be continued




