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フェアレーターノアール  作者: たい焼き
【第二章】四大帝国会議篇
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【第二章】四大帝国会議篇Ⅵ-目覚めの時-

 四大帝国会議の事件が収束に向かっていた。しかし、戦いはまだ終わっていなかった。様々なところで不穏な動きを見せ始めていた。

 四大帝国会議から一か月が経過していた。

 あの後、どうにかして、十二支連合帝国を存続させることが出来た。

 そもそも、十二支連合帝国政府がこのような凶行に及んだのは閻魔家によるものが大きかった。他の四大帝国もそれを分かっていたのだろう。

 そして、何故か、四大帝国の内USWと神聖ローマはこの件に関しては不問にする形で動いていた。

 ヘレトーアのみ、十二支連合帝国を侵攻しようとしていたものの、結局、他の二国がそのような処置を取ったので、侵攻をしなかった。

 新しい十二支連合帝国政府は総帥に澪の叔父である、常守厳陣つねもりげんじんが着任することになった。澪の家は他の四大帝国と深い関係を持っており、中でも厳陣は特に他国の国や魔族とも交流が深かったため着任することとなった。

 さらに、政治にも深くパイプが存在しているのも理由の一つだ。

 これにより、十二支連合帝国政府は早々に新しくなって復活するだろう。

 閻魔は魔道刑務所に捕らわれた。そして、無期懲役を言い渡され、二度と刑務所から出ることはない。さらに、閻魔家はこれまで魔族に対しての悪事や不正な犯罪行為をしていた一族であり、閻魔家全員、牢獄に捕らわれた。彼らも二度と刑務所から出ることはない。

 魔道警察官も佐藤以外の全ての魔道警察官は懲役を十年を言い渡された。それにより、魔道警察官が一人しかいないという状態であった。

 そこで、厳陣は「アザミの花」を魔道警察官になるように要請した。そして、屍と薊と狂以外の「アザミの花」は全員魔道警察官になった。

 「アザミの花」は構成員含め一万人ほどいる。かつての魔道警察官ほどの規模ではないが十分に立て直せる人数であった。

 初めは政府も警察官を全て魔族にすることについて批判が殺到したが、それ以外に魔道警察を立て直す方法が無かったため渋々受け入れられた。

 「アザミの花」たちも最初は反対していたものの、自身らの自由を保障と、虐げられている魔族たちの保護をすることを条件に魔道警察官になることを了承。以後、彼らは魔道警察官として活躍している。

 屍と薊と狂は未成年ということもあり、一宮高校に通うことになった。彼らが魔族であることは全校中に広まっているが、前の学校での出来事を機に生徒たちも魔族に対する差別を改めつつあり、そこまで迫害はされず、生徒たちから受け入れられていた。

 そして、この三人は生徒会に入ることになった。

「まさか、お前らと学校に通うことになるなんてな…」

 屍はそう呟いた。屍は二年生で蒼たちと同じクラスである二年三組、薊は澪と同じ三年一組、狂は美浪と同じ一年四組だった。

 因みに一夜と遥は同じクラスで三年二組である。

「まったくだ…しかもクラスが同じで生徒会って…出来すぎだろ…」

「いいじゃん!賑やかで!いや~、生徒会も最初は四人だったのに今はもう十人だよ!」

 蒼がそう言うと慧留がそう楽しげに言った。

「う~、ますます俺の立場が…」

 湊が悲しげにつぶやいていると美浪が「心配せんでもええと思うけど…」と言った。

「まぁ、賑やかになったことはいいことよ」

「え~、あたし静かがいい~」

「せっかくの雰囲気をぶち壊すの止めてくれるかしら?澪」

 遥と澪のやり取りを見ていた薊と狂は笑っていた。

「くる、これからが少しだけ楽しみ」

「私も…」

「さてと…そろそろ期末試験な訳だけど?皆大丈夫でしょうね?」

 遥がそう言うと慧留と狂のみが身体を硬直させた。

「俺はヨユー。つか、日本の勉強って簡単すぎね?」

 蒼は余裕そうにそう言い放った。

「私も余裕かな…まだ一年やし」

 美浪も大丈夫の様だ。中学の頃も成績はそこそこ良かったようだ。

「俺も余裕かな!俺頭良いし!」

 湊がそう言うと蒼は「死ね」と言った。湊は「何で!?」言い返したが皆無視した。

「私もこの学校の学力程度なら大丈夫よ」

 薊もかなり頭がいいようであった。

「俺も余裕だ。正直話にならん」

 屍がそう言い放つと慧留は身体に針が刺さったような気分になった。

「三年組は誰一人問題ないね~。ハルちゃんとあたしは成績学年トップだし。なえきんも確か、上位十名くらいだったし」

 澪は相変わらずゆっくりな口調でそう言った。

「ところで…慧留ちゃんと狂ちゃんは大丈夫なのかい?顔が真っ青だが…」

 一夜がそう言うと慧留と狂は「「ソソソ…ソンナコトナイヨー」」と片言で言った。

「はぁ…勉強付き合ってやるよ」

 屍がそう言うと蒼も同意した。

「そうだな。このアホ二人を何とかしてやらねぇとな」

「ひどくない!?」

「くるはアホじゃないもん!」

 慧留と狂は蒼に抗議をするが蒼は聞く耳持たなかった。

 この後、慧留と狂は他の八人に勉強を見てもらい、死にかけるのだが…それはまた別の話。



 ここはUSW本部である。ネオワシントンにあるその場所はこの国の象徴のような場所である。

「帰ってきていたのか…スープレイガ」

 とある黒人男性がスープレイガに声をかけた。

「グリト二オンか。何か俺に用か?」

「いや、特に用は無い。ただ、声をかけようと思っただけだ」

 グリト二オンがそう言うとスープレイガは「そうかよ」と言い、去ろうとする。しかし、グリト二オンに呼び止められた。

「待て、随分上機嫌だな…何かいいことでもあったか?」

「ああ、いい獲物を見つけた」

 スープレイガは嗤いながらそう言った。

「戦えるといいな、そいつと」

 グリト二オンがそう言うとスープレイガはそのまま去って行った。

「好戦的なのは相変わらず…か」

 グリト二オンは呆れ果てるようにそう言った。


 ここはUSW本部のとある場所の一室である。

「さて、動くか…」

 とある男はそう言った。

「かしこまりました」

 もう一人の男がそう答えた。

「我々の望む世界まであと僅か」

 男はそう言って嗤っていた。

 そう、これから大きな戦いが始まろうとしているのだ。男はそれを予感していた。

「さぁ、始めよう」

 男はグラスを掲げてそう言った。



「片付いた?」

 陛下が『頂点者エンピレオ』に尋ねた。

「ええ、一旦は」

 『頂点者エンピレオ』はそう答えた。

「そう、ならば私もそろそろ動くとしますか…」

 陛下はそう言って立ち上がった。

「御意」

 『頂点者エンピレオ』はそう言い、陛下に跪いた。



 -四大帝国会議篇 THE END-



 四大帝国会議篇終了です。短かったですね。しかし、次の章はかなり長くなる予定です。どれだけ長くなるかというと前の章の十二支連合帝国篇よりは確実に長くなります。というか、一章、二章足した分よりも長くなると思われます。次の話はこの物語の核心に迫る重要な話ですのでそれくらい長くなってしまうのです。

 登場するキャラもかなり多いです。気合入れて書いていきたいと思います。ですが、第三章に入る前に、いくつか短編を挟もうと考えてます。その後、第三章に突入します!

 それではまた、お会いしましょう!

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