【第九章】天使輪廻篇ⅩⅤーrebellionー
プロテアは一夜を背負って夜空を駆け回っていた。
現在、プロテアと一夜は蒼を捜索中だ。
「蒼は一体…どこに…」
「霊力の感じだとこの辺りなのだけれど…」
二人は蒼を捜索しているのだが中々見つらない。
二人とも霊力の探知能力がそこまで高くないので蒼を探すのも一苦労だ。
しかもここは人が多く、見つけられない原因にもなっていた。
「あまり悠長にはしていられな……… !?」
一夜が驚愕の表情を浮かべた。
それもその筈、目の前に厳陣、黒宮、舞の三人が一夜達目掛けて接近していたのだから。
「一夜…あれは…」
「見ての通り、全員偽物だよ!畜生!!」
一夜らしからぬ反応をしていた。
それもそうだろう。
まさか、十二支連合帝国の最強三人が一気に一夜とプロテアに襲い掛かって来たのだ。
彼らの能力もコピーされているとなると相当面倒である。
とにかく今は逃げるしか無い。
プロテアと一夜ではあの三人が束になって掛かられたらどう足掻いても勝てない。
「敵さんは仕掛けるのが速いわね」
「僕が経験した中で一番嫌な鬼ごっこだよこれは」
「同感…ね!」
プロテアは自身の時間を加速させ、厳陣達から逃げた。
しかし、彼らとてただただ見過ごす筈も無い。
「【豊神】」
舞は銃にロノの力を加え、銃弾を放った。すると、銃弾はやがて植物の樹木となり、物凄い速度でプロテアと一夜に迫った。
「あの植物に捕まったら終わりだよ!」
「言われなくても見れば分かるわ!」
プロテアは植物の速度を低下させた。
プロテアの能力は時間の加速と減速である。
逃げるには最適な能力だ。
「プロテア!常森総帥のコピーが!」
「!?」
「【炎帝爆殺】」
プロテアと一夜の頭上から厳陣が攻撃を仕掛けた。
プロテアは身体を捻って攻撃を回避した。
厳陣の攻撃は地上まで影響を与え、地上の燃え盛っていた。
地上にいた近くの人々は慌てて逃げ出していた。
「どうやら、時間の加速と減速は際限無く使える…という訳でも無い様ですね」
黒宮が一夜とプロテアの前にもう辿り着いていた。
「いくら加速できても、影の速さには勝てないでしょう?」
黒宮が言う通り、プロテアの【審判時神】は際限無く時間を加速、減速出来る訳では無い。
自分が指定した場所以外の場所からの加速と減速は使えない。
それに黒宮は影に隠れて高速移動する事が出来る。
プロテアが時間操作が出来るのはあくまでもこの世界だけだ。
影の世界の時までは操れない。
「くっ!?」
プロテアは方向を変えて逃げようとするが、厳陣と舞に完全に包囲されてしまった。
「ここで大人しく…消えなさい!【戦神】!」
舞がプロテアに銃弾を放った。
すると、銃弾は爆発し、プロテア達を飲み込んだ。
「やりましたかね?」
「いや、まだだ」
プロテアは地上に落下し、爆発のダメージを抑えた。
とは言え、舞の力は協力であり、【鉄鎧冑】を使って爆発を防ごうとしたがそれでもダメージは抑えきれなかった。
「プロテア!地上での逃亡は危険だ!一般人を巻き飲む!」
「今はそんな事を言ってる場合じゃ無いわ!私達がやられたらそれこそ終わりよ!」
プロテアの言葉は尤もだった。
確かにここで二人がやられてしまったらそれこそこの国の被害は拡大するだろう。
蒼を助ける事が出来ないのは勿論、現状、本物と偽物の区別を正確に出来るのは一夜だけだ。
「ここを抜ければ繁華街よ!そこでやりすごすわ!」
「そうはさせませんよ」
一夜とプロテアの目の前に一夜が既にいた。
影に潜り込んでいたのだ。
更に後ろには舞、上空には厳陣がいた。
再び完全に包囲されてしまった。
「これで…終わりだ!」
厳陣が【炎帝爆殺】で二人を切り裂いた。
周囲は業火が発生した。もう、生きてはいまい。
至近距離からあの攻撃を食らえば塵も残らない。
「終わったわね」
「そうですね」
「では、もう行くぞ。長居は無用だ」
そう言って三人は去っていった。
「危なかったね…」
「ええ、一時はどうなるかと思ったわ」
三人がいなくなった事を確認すると一夜とプロテアは壁と壁の間から出てきた。
二人は舞の放った爆風の中で分身をそれぞれ作り、やり過ごしていたのだ。
三人はあの状況で分身など作れる筈が無いと考え、油断していた様だ。
「それしても…あいつらに追っかけ回されたせいでフローフルの場所が分からなくなったわね」
「とにかく…急ごう!」
二人は再び、蒼の捜索を再開した。
蒼は現在、繁華街にいた。
特に理由も無いただの散歩だ。
しかし、蒼はどうも最近変だと感じていた。
ここ最近、同じ夢を何度も何度も見る。
自分が殺されている夢だ。
これだけ何度も何度も同じ夢を見ればいい加減覚えてくる。
「一体…どうなってんだ?」
「今度こそ…あなたを殺す!」
蒼の後ろからそんか声が聞こえた。
蒼は後ろを振り向いた。
金髪の長い髪に瞳が特徴の長身の女性であった。
「お前は!?」
蒼はその女性に見覚えがあった。
そう、何度も夢で出てきた蒼を殺していた女性だ。
「何?私とあなたは初めて会う筈なのに…何で私を知ってるのかしら?」
「お前こそ、会った事の無い奴を何で殺そうとする?」
「いいえ、あなたは私と会った事があるわ。この姿では会うのが初めて…というだけよ」
女性の言葉の意味が蒼には分からなかった。
だが、これだけは言える。
この女はヤバイ。蒼にとてつもない殺意を持っている事は眼に見えていた。
「【χ第二解放】!!!」
「無駄よ!」
女性が弓を出した瞬間、蒼の心臓に金色の矢が刺さっていた。
「な!?」
蒼の霊力が完全に消失した。
ーいつの間に!?
蒼は矢を引き抜いたが、既に遅い。
蒼は霊力を完全に消失していた。
「本気のあなたと真正面から挑んでいたら私は勝てないわ。だから…ちょっとした仕掛けを施して置いたのよ」
「何…だと…?」
女性は蒼の元へとゆっくりと近付く。
「待てよ!」
「「!?」」
女性と蒼は上からそんな声が聞こえたので上を向いた。
すると、そこにいたのはスープレイガであった。
「スープ…レイガ…」
「あなたは?」
スープレイガは地上に降り、蒼の前にやって来た。
「こいつは俺の獲物だ。俺以外の奴に殺させねぇ…」
「ふざけるな!そいつは私が殺す!」
「ハッ!なら俺を殺してからにしろよ?ま、出来ればの話だがなぁ!」
スープレイガは女性に突っ込んで行った。
女性は金色の弓を構え、スープレイガに迎え撃った。
スープレイガの剣と女性の弓がぶつかる。
「くっ!」
「もうちょいぐらい本気出していいんだぜ?」
「舐める…な!」
女性はスープレイガの剣を弾き、矢を放った。
スープレイガはその攻撃を難なく回避する。しかしー
「!?」
矢の方向は蒼の方へと向かっていた。
スープレイガはそれに気が付き、蒼の目の前に立ち、矢を切り裂いた。
「スープレイガ…」
「勘違いすんじゃねー。テメーにしなれたら俺がテメーを殺せなくなるだろうが」
「そう…かよ…」
スープレイガはそう吐き捨てて蒼の元から離れた。
「分からないわね。あなたは時神蒼を狙っているんでしょ?なのに何故あなたは時神蒼を助ける!?」
「俺があいつを殺さねぇと意味ねぇんだよ!他の奴に俺の獲物が取られるのは我慢ならねぇ!テメーもそうだろ!?」
「確かに…そうかも知れないわね!」
女性はそう言ってスープレイガに矢を放った。
しかし、スープレイガは先程の様に矢を回避するという事はしなかった。
もし、矢を回避すればまた蒼に飛んでいく可能性があるからだ。
スープレイガは矢を剣で消し飛ばした。
「!?」
「そんなモンで俺に勝てると思うな?」
スープレイガは女性の右肩を切り裂いた。
「くっ!?」
「どうした?時神にはあそこまで圧倒してたのに俺には手も足も出ねぇのか?」
「うるさい!」
女性は弓を振り、スープレイガと距離を取った。
「テメー…時神に何か仕掛けをしてやがるな?」
「………」
「時神に何をしやがった?」
「黙れ!」
「当たりか…!」
スープレイガは彼女の反応を見て確信した。
間違いなく、彼女は蒼に何らかの仕掛けを施していた。
そして、そのせいで蒼は彼女に圧倒されていたのだ。
「随分狡いやり方しやがるな…まぁ、俺にここまで手こずる様なザコじゃあ、無理ねぇか」
「黙れ!貴様に邪魔などさせない!」
「俺はテメーみてぇに狡いやり方は好きじゃねー。俺はテメーを叩き潰すぜ」
「黙れ!」
スープレイガは普段の言動から分かり辛いが高い洞察力を持っている。
相手の行動や戦い方によって相手の戦術をある程度推測出来る。
「【王魔黒閃光】」
「!?」
黒いエネルギー弾が女性に覆い尽くされた。
「あれは…【黒閃光】!?」
プロテアにおぶられていた一夜がそう言った。
「あそこに僅かにフローフルの霊圧が感じるわ」
「という事は…慧留ちゃんが戦ってるって事かい!?」
「それは分からないわね」
一夜が慧留の名を真っ先に出したのは現在、十二支連合帝国であの技を扱う事が出来るのは一夜が知る限り堕天使である慧留だけだからだ。
もし、慧留で無ければUSWの悪魔である可能性が高いが推測の域を出ない。
「とにかく…飛ばすわよ!【時空加速】!!!」
プロテアは自身の時間を加速させ、【黒閃光】が放たれた方向へと向かった。
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
女性は血塗れになっていた。
スープレイガは斬撃に【王魔黒閃光】を込めて放ったのだ。
それにより、威力が倍増し、彼女に大ダメージを与えた。
「頑丈なヤローだな。粉々に消し飛ばすつもりでやったのによ」
「この私が…あんな奴に…」
「そいつは残念だったな」
スープレイガとて、蒼に負けてから何もしていなかった訳では無い。
常に力を付ける事を絶やさなかった。
「終わりだぜ…」
「ええ、そうね…時神蒼…がね」
「何?」
女性がそう言うと蒼の身体に無数の矢が刺さっていた。
「な!?」
「ふふふ…はははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!」
スープレイガが驚き、女性は大きな高笑いをした。
「あなたの見立ては間違ってなかったわ!けどね、詰めが甘かったわね!!!」
「てめぇ…!!」
彼女はスープレイガが【王魔黒閃光】を放つ直前、矢を放っていたのだ。
スープレイガその矢が分裂、増殖し、蒼の全身を貫いた。
スープレイガは蒼の元へと駆け寄った。
しかし、急所を全て貫かれていた。
即死である。もう、蒼は生きていない。
「これで…これで私の復讐は終わりよ!」
「復讐…だと…てめぇは一体…何者なんだ!」
「私?私の名はケ…」
「【鉄王魔剣】!!」
女性の頭上からプロテアが攻撃を仕掛けた。
しかし、彼女はプロテアの攻撃を回避した。
「残念、一歩遅かったわね」
「フローフル!」
プロテアは蒼の元へと駆け寄ったがもう、蒼は死んでいた。
「君が…蒼を…」
「あなたは…?」
「僕の事はいいよ…」
一夜は蒼を殺した女性を見つめた。
そして、一夜の頭から大量の情報が流れ込んできた。
一夜が見たのは黄金の剣とそれを振るう男の姿であった。
そして、黄金の剣は何者かと接触して、そこから今目の前にいる女性の姿になった。
「成る程…君の正体が分かったよ。確かに蒼を狙う理由が分かるかもね…」
一夜は頭に右手を置きながらそう言った。
「何が言いたいの?」
「主を殺された事への復讐だろう?君の目的は…」
「!?」
一夜の言葉に女性は驚いていた。
「「?」」
スープレイガとプロテアは言葉の意味が分からなかった。
「まぁ…いいわ。私の目的は達した…ここで長居をする程愚かじゃ無いわ」
女性はそう言って姿を消した。
「まさか…君がここに来ていたとはね、スープレイガ」
「………」
「一夜、その男は…」
「大丈夫だよ。このスープレイガは本物だ」
「? 何の話だ」
一夜はスープレイガに事の事情を話した。
ただし、話したのはあくまでもこの国に偽物がいるというだけで蒼の事は話していない。
「またこの国は面倒な事に巻き込まれてるみてーだな…面白ぇ…」
「君、何でこの国に?」
「決まってんだろ?時神を潰す為だ」
「…無断でこの国に来るのは不味いんじゃ?」
「見つからなきゃ問題ねーよ………つっても、時神は殺されちまったがな…」
スープレイガは忌々しげにそう言った。
「スープレイガ、彼女について、分かった事はないかい?」
「分かった事?ああ、そう言えば、あの女は時神に何か仕掛けをしてたみたいだ…それが何なのかまでは分かんねーがな」
一夜は先程手に入れた彼女の情報と照らし合わせ、冷静に分析をした。
そして、一つの答えに辿り着いた。
「そうか…そう言う事か…」
「一夜、何か分かったの?」
「ああ、だが、プロテア、君はまず、過去へ戻るんだ」
「おい、お前ら何の話をしてやがる」
「スープレイガ、君にも礼を言うよ。君が彼女を足止めして敵の能力の事を話してくれなかったらまた同じ事の繰り返しになっていた」
「は?」
スープレイガは一夜の言葉の意味がさっぱり分からなかった。
さっきからスープレイガは蚊帳の外だ。
「プロテア、過去の僕によろしく伝えておいてくれ」
「分かったわ」
プロテアは【時間を超越する者】で再び過去へと戻っていった。
「これで十三回目か…いい加減、飽きてきたな~」
髏奇はそんな事を呟いていた。
プロテアが過去に戻ってからこれで十三回目を迎える。
髏奇はプロテアが歴史を変える事が出来るのかどうか興味を持ち、静観していたがそろそろ飽きてきた。
「やっぱり無限ループはつまらない…けど…もう次で決着かな?それにしても予想外だったな~。苗木一夜…か…」
一夜にはその眼で見たモノの平行世界を見る事が出来る。
平行世界であれば過去でも未来でも見る事が出来る。
平行世界とは言うなれば可能性。
可能性を全て見るというチート極まりない能力を持っていた。
「だけどね、その力は人間には過ぎた力だ。いずれ反動が来る」
大き過ぎる力は必ず何らかの代償や反動が来るモノだ。
髏奇はそれをよく分かっている。
「さてと…僕もそろそろ準備をしようかな?」
そう言って髏奇は洞窟の中に歩いて行った。
ここは大韓連邦のとある洞窟。
そこにあったのは巨大な機械仕掛けの人形であった。
「調子はどうかな?オーディン?」
髏奇は愉快そうにそう言った。
プロテアは再び過去へと戻った。
十月十日。ちゃんと一日前に戻っていた。
とにかく今は、一夜に会いに行かねばならない。
プロテアのこの力の欠点は戻る時間がランダムになってしまうという点だ。
その為、指定した場所での待ち合わせも不可能なので自分で一夜を探すしかない。
プロテアは一夜がいそうな場所を探した。
もし、予定通りならば…
夜になった。
プロテアは夜の公園にいた。
予定ならもうそろそろ一夜がここに来る筈だ。
その前に…一夜を追い掛けてきているアルビレーヌを倒さなくてはならない。
「いた…」
プロテアは一夜を見つけた。
ならば近くにアルビレーヌがどこかにいる筈である。
プロテアは周囲を探った。
そして、案の定ー
「見つけたわ…」
プロテアは【時空加速】でプロテアに接近し、不意打ちで心臓を背中から貫いた。
「がっ!?どうなって………!?」
プロテアはそこから横で薙ぎ、アルビレーヌの胴体を切り裂いた。
「がはっ!?」
「あなた、一夜を追ってここまで来たわね?」
「何で…それを…」
「あなた、アルビレーヌの偽物でしょ?」
「!? な…ぜ…それを…」
「悪いけど…ここで消えて貰うわよ」
プロテアはそう言ってアルビレーヌの頭を切り裂いた。
すると、アルビレーヌの身体は掻き消え、紙切れに変わった。
そして、プロテアは一夜の元へと向かった。
「ヤバイ…もう限界だ…はぁ…はぁ…」
一夜は公園まで逃げており、壁にもたれ掛かっていた。
「一夜!」
「!?」
一夜は突然の声に驚いたが現れたのはプロテアだった。
「プロテア!良かった!君に会いに…」
「その話は後よ。取り合えず、安全な場所へ行きましょう」
「あ…ああ、そうだね」
プロテアがそう言うと一夜とプロテアは公園から離れた。
その後、すぐにルバートが公園にやって来たが雨なのと既に逃げられていたので一夜の捜索を中断した。
ここは一夜の家だ。
現在、十月十一日の朝である。
ここは霊波妨害をしており、見つかる事はほぼ無いだろう。
「じゃあ、詳しく話を聞かせて貰うよ」
一夜がそう言うとプロテアは事の事情を全て話した。
「成る程…そう言う訳か。なら、君は僕の力を知ってるんだね?」
「ええ」
「それなら話が速い。君の平行世界であった事を僕が見て、平行世界にいる僕の記憶を僕自身に共有すればいい」
「そんな事まで出来るの?」
「まぁね」
改めてプロテアは一夜の力の凄まじさを思い知った。
あらゆる可能性の世界である平行世界を見る事が出来るというだけでとんでもない能力なのに平行世界にいる自分の記憶すら共有出来るなんてそれは最早人間の力では無い。神の成せる力だ。
「さぁ…始めるか…」
一夜はプロテアを見つめた。
すると、一夜のアッシュブロンドの瞳が黄色に変化した。
そして、一夜の頭から大量の情報が溢れ出す。
その中でプロテアの平行世界に在る一夜自身を見つけ出す。
平行世界の一夜と自身の記憶を連結させる。
「うっ!?」
一夜はとてつもない頭痛に襲われた。
「一夜!?」
一夜の苦しみ方は尋常では無く、プロテアも思わず動揺した。
「だ…大丈夫だ…どうにか…共有出来たよ…」
一夜はパソコンを操作して自身の得た情報を文字にして打ち込んでいた。
一夜はこの能力で手に入れた情報は量が多過ぎて別の媒体に保存していかないとすぐに消えてしまうのだ。
手に入れた情報を手に入れ、そして頭の中で消していく。
そうしないと一夜の頭がオーバーヒートを起こし、廃人になってしまう。
一夜は高速でパソコンに得た情報を打ち込んで行く。
そして、一時間が過ぎた後、一夜は深呼吸をして自身を落ち着かせた。
「ふぅ…」
「大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。けどまぁ、骨が折れるよこの作業は。少し休ませてくれ。それと…僕が休んでいる間に僕の家に蒼と慧留ちゃん、屍と美浪君を呼んでくれ」
「分かったわ」
プロテアはそう言って一夜の家から出ていった。
「頼んだよ…プロテア」
一夜はそう言って眠りについた。
To be continued




