episode4
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2週間後、リンは手紙を持って伸町駅の近くにいた。
リン 「おかしいなぁ。地図だとこの辺りのはずなんだけど・・・」
するとリンの側に黒猫がゆっくり歩いて来る。
猫 「ついて来るニャ。」
リン 「うわっ!びっくりした!君について行けばいいの?というか、君、名前は?」
ルー「ルーだニャ。お前は?」
リン「私はリン。如月リン。」
ルー「リン・・行くにゃ。」
ルーは歩き始めて行ってしまう。
リン「ちょ、ちょっと待って!」
リンは急いでルーの後を追いかける。ルーとリンは裏路地を歩いて行くとその先に木造建築の喫茶店あんてぃくに着く。
リン「ここが、あんてぃく。こんな所にあるんだ。」
リンは周囲を見回すが、あんてぃく以外の店は皆シャッターで閉められていた。
ルー「中へ入るニャ。待っている人がいる。」
リン「わかった。」
リンは先にあんてぃくの店のドアを開けて中に入る。
?「いらっしゃいませ!ようこそ、あんてぃくへ」
オレンジ色のウェーブ状セミロングヘアーで喫茶店用の制服を着用した女性がリンに挨拶してきた。
リン「どうも。」
秋「私はあんてぃくの店主、竹田 秋です。そちらにいる猫は・・」
ルー「会った時にもう名乗ったニャ。」
秋「あっ、そうなんだ。言葉は少々キツい所もありますが、仲良くしてあげて下さいね。」
秋はリンに言った。
リン「はい。私は如月リンです。よろしくお願いします。それで、あの、手紙を読んで、ルーに連れて来てもらったんですけど・・」
秋「お待ちしておりましたと言わせて下さい。とりあえず立ち話も申し訳ないので、お席にどうぞ。コーヒーを用意します。」
リンはカウンターの方へ行ってそこの席に座る。
ルーはそのカウンターの上に座り込んでいた。秋はコーヒーをカップに注いでリンに渡した。
秋「体の方はもう良くなったんですか?」
リン「はい。でも医者の人はあまり無理しないようにって言われましたけど。」
秋「そうですか。それは良かった。ルーが商店街に駆けつけた時にはあなたは大変危険な状態だったと言ってたんです。でもルーが如月さんの傷を癒してくれたので、それで一命を取り留めることができたのです」
リン「ルーが私を助けてくれたってことですか?猫なのに?」
秋「そうです。猫でもルーは魔法使いなんです。」
リン「えっ⁉︎」
リンは驚く。
リン「魔法使いってあのファンタジー小説に出てくる人ですよね?」
秋「そうです。私もその魔法使いなんですよ。」
秋はそう言って手の平に小さな炎を出現させてリンに見せる。
リン「ほ、本当に魔法使いなんだ。すごい!手品じゃない。本物だ!」
リンは驚いてばかりであった。
秋「ちなみにルーが人と同じ会話ができる理由は、言葉魔法という種類の魔法を常に発動しているからです。」
リン「なるほど、そうだったんだ。」
リンはコーヒーを飲む。
秋「さて、話の本題になりますが、言葉魔法を先ほど言いましたが、色々な魔法を扱って発動するのには魔力というエネルギーが必要となります。」
リン「魔力・・」
秋「如月さんの傷を癒す時、ルーは、ルー自身の魔力を如月さんの傷に向かって放ったので、傷口をある程度塞いだのですが、その時、その魔力が傷口から溢れて倒れている如月さんの周囲に広がっていた如月さんの血に宿ってしまったのです。
リン「それって・・つまり・・」
秋「如月さんの一部の血に、魔力が宿ってしまったということです。」




