悪は滅して、光は幸せを迎える ③
暫くしてお父様であるアーノルドとお母様であるユーナの2人がパーティー会場入りをした。
その場に居たメイド執事含めた使用人達が、ピシッとなってエイダ何て媚びへつらいながら、2人の元に駆け寄る姿を冷ややかな視線を向ける兄4人に苦笑いが止まらない。
「(上の人間には基本媚びへつらい、下には強気。日本でもある事か)」
まぁ、俺も俺で醜いなぁ、と思ってしまうのが正直な話だが。
アーノルドとユーナの2人は多分2人に呼び出された使用人達が用意したであろう豪華な椅子に案内されて座ってる。
あーあ、ありゃあ、今更媚びってる感じ。
醜いわぁ。
あぁ言う悪く醜い人間がいるだけで、空気って不味くなるんだな。
楽しい雰囲気を壊す異物、だな。完全に。
んまぁ、今日そんな奴らを壊すのは俺、いや、俺達だもんな。
「?、ユイリア、どうした?」
「ううん、何でもないよ。アルビー兄様、そろそろノゼルド来る時間だよね?」
「あぁ、そろそろ、、、、ぁ、来たよ」
「、、、、!」
アルビーの言う通り、会場入りしたノゼルドはワクワクした表情で、俺達が用意してメーリンさんに手渡した衣装を纏っていた。
あぁ、似合ってる。とっても似合ってる。
なんか、涙が出そう。まだ、何も出来てないのに、、、、ただワクワクしてる顔を見るだけで、嬉しくなる。
でも、ノゼルドが会場入りしたら悪い意味で空気が変わるのは気分が悪い。
エイダなんて明らかに嫌な表情をノゼルドやその後ろに立って付き添ってるメーリンさん、メイルゥに向けてやがる。
お父様達は愚か俺達が居る前で良く出来るな、って思う。
まぁ、そんな表情を今日で出来なくするんだけどな。
ノゼルド、お父様とお母様に挨拶するの緊張して、メイルゥに抱きついてる笑
そんな姿を見て微笑んでるメイルゥとメーリンさんの姿を見るのも、結構ほのぼのするな。
ずっと、続けば良いのに。
「、、、、お父様、皇后様、今日は、僕の為に誕生日パーティーを開いて下さ?、り、ありがとうございます!」
「喜んでも貰えて良かったよ、ノゼルド。6歳の誕生日おめでとう、大きくなったな」
「皇后様、何て言わなくても良いのよ。私はノゼルドの事本当の息子だと思ってるから!、お誕生日おめでとう」
「、、、、チッ」
「、、、、(腐ってんなぁ)」
明らかに、一瞬、たった数秒間だけだったが、エイダはノゼルドを殺意を含めた視線を向けてた。
アレは、異常だ。
何で嫌ってるのか、憎んでるのか知らないし、分かんない。だけど、俺の大切な人を苦しめるのであれば、許す訳にはいかない。
それに、悪い事したなら、ちゃーんと怒ってあげないと、だしさぁ。
「ノーシュ兄様、映像の方は、準備出来てる?」
「出来てますぞ、ユイリア。ただ、あの映像は本当に出すんでござるか?」
「うん、アシェル、、アッシュからは全然OK、って言われてるし」
「それならバンバン出すでござるよ」
この件には、アシェルにも協力して貰ってるんだよなぁ。
学校通ってるアシェルにお願いするのは心苦しかったが、快く受け入れて貰ったのは、好感度高いなぁ、俺、って思ったよね、正直。
ただ、あの映像からして、、、、エイダは腐ってる。他の商人達はエイダを恐れて共鳴?いや共感、してる感じだな。
まぁ、貴族ではあるし、メイド長としても立場があるから、嫌わらたら終わり、って事なんだろうけど。
だから、メーリンさんやメイルゥも嫌われてる事なんだよな。
お子様かよ。
まぁ、エイダの奴はアーノルドとユーナと言う存在もあり下手にノゼルドに近づく事はせず、普通にメイドとしての仕事をしてる。
そりゃあ下手したら、イジメてる姿を見られるかもしれないし。
ノゼルドも安心しているのか楽しそうにそれでいて美味しそうな表情して用意された料理食べてて、可愛いなぁ。
「!、ユノ兄様、これ美味しい」
「ぁー、それ、料理長が朝から山で採った魔物の肉だな」
「、、、、料理長、朝から狩に出てたの???(そういや、筋骨隆々なキャラだったな)」
「あの人、元軍の人間だから」
「わぁぁ」
なんか、元軍人の料理人、って外国に居たような記憶が。
魔物肉って、高級肉よりも美味しいって言うけど、この肉、牛肉の味がするって事は、、、、料理長、頑張ったな。
舌の上で、旨みが踊っているって言うか、ソースが目立ち過ぎないって言うか、まぁ美味しいって事だ。
暫くは、平穏にパーティーが進められるな、、、、と言っても中盤になりゃあ俺達がこの平穏を破壊するんだが。
会場には、俺達王族や叔父である王弟や、ユーナの両親、俺達にとっては祖父母や伯父や叔母が居る。
オーラが凄い。祖父母と伯父叔母に関して言えばエルフだからか、なんか違う妖精オーラが感じる。
王弟は美形オーラが強い。うーん、流石。
言わば、エイダにとっては自分よりも立場が上の人達に囲まれてる事になる。
逃げ場もなければ、嘘だって下手にはつけないって訳だ。
この場を作ろうって提案したのが、カイだから末恐ろしい、よな。
「カイ兄様、何でこの場を作ろうって思ったの?」
「?、、だって、お誕生日パーティーなら、おじいちゃん達居た方が楽しいじゃん!」
「、、、、カイ兄様、将来末恐ろしい存在になるだろうね」
「?、どう言う事?ユイ」
無自覚って、1番恐ろしくて強い、んだよなぁ。
それが世界の摂理、って事だろうな。でもまぁ、それがカイの良いところだよな、うん。
こう言う逃げ場のない現状を作るのって、難しいのに、マジで凄いな。
だからこそ、エイダはやり難いんだろう。イジメてるって思っているからこそ、変に怪しまれれば、ボロが出る。
イジメてる、って言う価値観だからこそ、エイダは腐ってるのだ。
あんなのイジメじゃない、虐待であり暴力だ。
あんな事、平気でやれる神経がおかしいし、ただただ気持ち悪い。
だからこそ、今のこの空気感はノゼルド達にとっては良い方向だ。
「(その空気をずっと続けさせてやる。ただそれだけだ、今俺がやるべき事は)」
俺の目だけは、この現状を薄暗く、汚い感情が渦巻いてるように見える。
前世でもあったな。
病気は治る治る、何て言って陰では無理無理、何て言ってた看護師達からも、薄汚れた感情が漏れ出てた。
あぁ、気持ち悪い。
「、、、、ユイリア、そろそろ作戦開始だよ、、、、ユイリア?」
「!、ぁ、うん、兄様そうだね、そうしよう」
あっぶね、アルビーに変って思われたかな?
あんまり、暗い部分とか見せたくないんだよな。見せたところで、ただただ暗い雰囲気になるだけだし。
それなら、変に曝け出す方が、馬鹿馬鹿しい。
って、俺なんかの事より、今はノゼルドの方が大事だ。
さっ、、始めますか。
まずはアーノルドとユーナに話しかけるところから、だな。
「お父様、お母様、少し宜しいですか?」
「ん?どうした、ユイリア」
「何かあったの?」
「えっとね、ノゼルドの為のお誕生日おめでとう動画、作ったから、見て貰いたくて」
「おぉ、それは良いな。是非見せてくれ」
「うん!」
アーノルドの許可が降りたので、アルビーに目配せすると頷いてくれた。
動画集めをしてくれたのは、アルビーだからね、、、、本当、マジサンキュー、だよ。
会場に居る人達に見える様に空気中に映し出された魔法画面に全員が視線を向けた。
その中にはエイダを含めたエイダ側の使用人達も含まれている。
よし、ちゃんと見ているな。
そして、流れ始めた動画で次第に顔を顰め始めるアーノルドとユーナ。それで、エイダは顔色を悪くする。
何故なら、
『本当、ノゼルド様は、もう少しちゃんとしてもらわないと困りますよ。一応、一応はww、王族なんですからww』
『ごめ、ごめんなさい』
『何回ごめんなさい、と聞かないといけないんですか。まぁ、貴方様は、皇帝陛下や皇后様に愛されてないのですから、しょうがないですよね。碌な教育もされてないのですからねぇ』
『ッ、、、、』
画面内に映し出されてるのは、エイダがノゼルドに暴言とも捉えれる発言を向けている映像だ。
これは、アルビーが動画魔法で、撮った映像の内の一部だ。
これを見た時のアルビーの怒りと来たら、
『殺すか』
『アルビー兄様、落ち着いて!』
怖かったな。マジ。
でも、エイダのあの明らかな焦り、動揺からしてまさか撮られてる、とは思わなかったんだろうな。
アワアワしているエイダを他所に、動画は続く。
多分今の俺、悪い笑みが表情から溢れてんだろうな。
『本当、庶子の子供なんだから、此処で暮らせれるのを感謝して欲しいぐらいだわ。あぁ、皇帝陛下の広い心に尊敬するわ』
『ッ、、、、』
遂には泣き出すノゼルド。
それを見て更に顔面が真っ青に変化するエイダと、静かに怒りを露わにし始めてるアーノルドとユーナ。
なんか、不穏な雰囲気と怒りのオーラに、俺ちょっと怖い!!
ノーシュドに関しては、慣れてる雰囲気出してるけど、俺からしたらユーナの怒り初知りだから!!!
って、言ったところで共感はされんがな。
そうして、続々と映像は続き、エイダ以外の使用人達がノゼルドやメーリンさんやメイルゥを虐める映像が映し出されて、その使用人達は顔色を悪くして体を震わせている。
「〈今更、震えるとか、馬鹿ですな〉」
「〈ノーシュ兄上、愚かな人間は全員馬鹿だぞ〉」
「〈カイ、何も出来ないの悲しい。助けれない、なんて〉」
「〈カイは優しいな。でも大丈夫。カイもちゃんと役に立ってるよ〉」
「〈本当?嬉しい、ありがとう、アルお兄ちゃん〉」
「(うーん、俺の兄弟、みーんな天使、かな)」
そして最後に映し出されたのは、エイダとアシェルの2人の映像だ。
その映像に気付いたエイダは更に顔色が悪くなっている。
そりゃあ、明らかにノゼルドの悪口を発言している映像、だからねぇ。
まぁ、今更後悔しても遅いつーの。
『メイド長さんは、ノゼルドの事、どう思っているんですか?』
『ノゼルド、様ですか。そうですねぇ、、、、優しい、お方です、かね』
『へぇ、、、、本音は?』
『え?』
『嘘ついてるのは、分かってるんですよ。僕も貴方と同じ気持ちですから』
『!、、、、ウザい、ですね』
「!、ぁ、あぁ、違っ、」
最後の発言で、急いでアーノルドとユーナの前に出て、言い訳を始めようとするエイダ。
だが、時既に遅し、とはこの事だな。
馬鹿みてー。
止めようとする素振りもするが、流してるのはアルビーだから、無闇に力尽くで止める、とは出来ないんだよな。
立場が上、だから笑
『庶子の子なのにも、離宮で住まわせて貰っている立場なのにも関わらず、遠慮って言う事も知らず、本当に厚かましい』
『へぇ』
『皇帝陛下に愛されてる、なんて勘違いをして、皇后様はあの子供を嫌っているのを知らずに、本当に厚かましい。厚かましい笑』
『、、、、へぇ』
『だから、ノゼルド様のメイドにも執事にもそしてその本人も私の部下達と一緒に痛め付けて怪我もさせているのに、諦めもせずに我儘放題。本当に、生きてる価値がない、ですよ』
『それに、毎月のお金の殆どを懐に入れてるのも気付いてないから、ボロッボロで可哀想よね。まぁ、自業自得過ぎるわ、、、、アハハッ、アハハハハッ』
『そうですか』
そこで動画は終わった。
まぁ、これで、エイダ、それとエイダ側の使用人達の人生も終わったもの同然だ。
自分の罪をぜーんぶ、言ったし。可哀想だわぁ〜www www
その場に崩れ落ちて、ボロボロと涙を出して、違う違うってアーノルドやユーナに懇願してる姿に、誰も同情の視線を向けないし、余地もない。
アンタは、自分の価値観だけで人を傷つけた時点で、同情される立場じゃない事を気づきなよ。
あぁ、馬鹿だから気付いてないのかww




