第6話 共存の金塊
金曜スペシャル
『黄金の国、再来』第六話:
【スタジオ解説】
コマーシャルが明けると、スタジオは静まり返っていた。モニターには、朝倉とあかりが地元住民を前に座っているロケの映像が映し出されている。
朝倉 啓(MC):
「前回、テジャス・ゴールド社は、『世界一クリーンな鉱山』を目指すという画期的な環境保全計画を、霧島の集落の皆様に提示しました。しかし、地元から出たのは、環境への懸念だけではありませんでした。」
男性芸人:
「予想外の要望って何だったんですか? え、まさか、テジャス社の社員を全員、地元のお祭りに出せとか?」
女性タレント:
「きっと、お金じゃなくて、もっと心に響く、故郷への思いが詰まった要望ですよ!」
朝倉 啓(MC):
「その答えはVTRの中にあります。黄金の国再来の夢は、地元住民の『予想外の要望』を乗り越えられるのか。VTRスタートです。」
【 ロケ VTR 開始:予想外の要望】
(VTRは、朝倉とあかりが再び地元の代表者たちと向き合っている場面から。)
地元代表者(男性):
「テジャス社の計画は理解した。環境への配慮も大変評価できる。だが、採掘を許可するにあたり、我々が譲れない、たった一つの要望がある。」
朝倉 啓:
「お聞かせください。」
地元代表者(男性):
「我々は、金の採掘で得られる利益そのものは、あまり望んでおらん。我々が望むのは、この霧島が将来にわたって、若い世代にとって魅力的な場所であり続けることじゃ。」
橘 あかり:
「魅力的な場所…?」
地元代表者(男性):
「そうだ。金が採れた後、この山がどうなるかではない。採掘で得られた利益の一部を使って、この霧島の自然や地質を、次世代に伝えるための施設を作ってほしい。
そして、金の採掘が終わった後も、若い人たちが戻ってくるための、持続可能な雇用を生み出してほしい。」
それは、一時的な金銭ではなく、故郷の未来への投資を求める、予想外にスケールの大きな要望だった。
朝倉 啓:
「……地元の人々の金銭への要求ではなく、故郷の未来を願う、想像以上の熱い要望です。」
橘 あかり:
「素敵です! ただお金を得るだけじゃなくて、霧島の未来のために金を使うんですね!」
【ロケ VTR 中盤:テジャス社の回答】
(テジャス・ゴールド社の技術者たちが、即座に本国のCEOに連絡を取り、協議する様子が映し出される。30 分後、テジャス社は回答を示す。)
テジャス技術者(通訳を介して):
「私たちは、地元の皆様の要望を深く理解し、感銘を受けました。金の価値は、それを何に使うかで決まります。」
テジャス技術者(通訳を介して):
「テジャス・ゴールドは、採掘収益の一部を使い、『霧島ゴールドジオ・センター(仮称)』を建設することを約束します。このセンターは、この地の地質や、金脈形成の歴史を学べる施設とし、採掘終了後も観光資源として持続的に機能させます。そして、その運営には、地元の若い人材を積極的に採用します。」
朝倉とあかりは、感動的な表情で顔を見合わせる。
地元代表者(男性):
「……わかった。あなたのその誠意、受け取ろう。採掘の許可を出そう。」
長年の懸念が解消され、握手が交わされる。「黄金の国、再来」の夢が、ついに現実のものとなった瞬間だった。
【スタジオ解説:金の真の価値】
(スタジオは感動的な雰囲気に包まれている。モニターには、朝倉と地元代表者が固く握手する写真が映し出される。)
朝倉 啓(MC):
「感動的ですね。この金の採掘は、単なる資源開発ではなく、人と自然、そして未来への投資という、大きな意味を持つことになりました。」
女性タレント:
「ただ売るだけでは一時的なものにしかなりません。でも、故郷のために使うことで、この金は永遠の価値を持つことになりますね。」
男性芸人:
「なるほどなー。お金の使い方、勉強になります。いや、勉強しないですけど!」
朝倉 啓(MC):
「(笑顔で)さあ、これで採掘の大きな壁は全て取り払われました。次回、ついにテジャス・ゴールド社は、この金脈の採掘を開始します。
しかし、最後に残された、最大の謎が、朝倉とあかりを待ち受けていました。
あのコアの金の品位は、本当に世界最高水準なのか――」
(画面が暗転し、タイトルロゴが表示される。)
「この続きはまた来週!」




