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6話 ズルの極意、再戦ループと神との折衝術

 戦況盤に映し出される戦場の地図は、すでに完全な“青”に染まっていた。敵影は消滅し、自軍の軽槍兵たちは整列したまま静止している。勝利は、紛れもない事実だった。


 「Sランク勝利を確認」


 リュシアの指先が盤面を操作し、数値が浮かび上がる。


 「初戦勝利ボーナス、50神力。戦術勝利報酬、30神力。合計、80神力の加算です」


 「おおっ……」


 茜は思わず目を輝かせた。


 「なお、戦闘損耗に伴う回復処理を行います」


 リュシアが冷静に続ける。


 「軽槍兵3部隊、各部隊コスト10。平均損耗率13%。計4神力の回復費用を支出」


 「はいはい、払います払います。てことは、今……」


 茜は戦況盤を指でなぞる。


 「初期残り神力が21、今回の収支が76。で、現在97神力ってとこか」


 「その通りです」


 リュシアは小さく頷き、さらに一言加えた。


 「次の戦闘では、敵戦力の装備・統制ともに格段に上昇します。このままの編成では苦戦は避けられません。部隊の拡充を——」


 「ちょっと待って」


 茜の目が、戦況盤のUIの右端に止まった。そこには、ひとつのボタンが表示されていた。


【再戦】


 「……これ、何?」


 「そのままの意味です。先ほどの戦闘を、同条件で再実行できます」


 リュシアは淡々と続けた。


 「本来は、“初戦で敗北した導き手”が再挑戦するための措置です。つまり、本来あなたのように初戦で勝利した者にとっては、必要のない機能のはずなのですが……」


 「……なるほど、そういうことね」


 茜は一拍置き、にやりと笑った。


 「じゃあ、初戦で勝った人は“やっちゃいけない”ってルールは?」


 「明記はされていません。再戦による報酬獲得に関しても、禁止の条項は存在しません。初戦勝利ボーナスは入らないですが、戦術勝利報酬は手に入ります」


 茜は指を鳴らすように手を打った。


 「なるほど。穴、見っけ♪」


 リュシアが表情を変えずに問い返す。


 「……何をお考えですか?」


 「周回でしょ、周回。これ、何回でも勝てば神力入るんでしょ?」


 「理論上は……」


 「じゃあ、やるしかないじゃん」


 そのとき、背後から疲れた声が響いた。


 「えー、また同じ戦い? 退屈ぅ……」


 ユカナがスリッパのまま茜に寄りかかり、目を細めてぼやく。


 「後で楽するためだから、我慢しなさい」


 茜は肩をすくめ、戦況盤に手をかざす。


 「よし、二周目、再スタートっと♪」


****


 「……四周目、完了」


 リュシアが静かに告げたのは、四度目の勝利報告の直後だった。戦況盤には、すでに何度も見た“青一色”の戦場が広がっていた。変化のない戦い。それでも、結果は明確だった。


 「今回もSランク勝利です。戦術評価報酬、30神力の加算。軽槍兵3部隊、平均損耗率13%、回復費用として4神力を支出」


 「ふふっ、今回も良い稼ぎだったね〜」


 茜は盤面を見ながら、満足そうに腕を組む。


 「これで3連勝、90獲得、12消費。実質78神力の純利益っと」


 リュシアはわずかに眉を動かし、呟くように言った。


 「こういうことには、主は手を抜かないのですね」


 「当たり前でしょ。塵も積もれば山となる、ってやつよ」


 茜はしたり顔で戦況盤を叩く。横ではユカナがスリッパのまま、ぐでっと座り込みながら、戦場を眺めていた。


 「……また同じ戦い見てると、さすがに飽きてきた……」


 「わかってるって。でも、今のうちに稼いでおけば、後で楽になるから。耐えて」


  茜はそう言ってから、指を再戦ボタンの上に浮かせたまま、いったん止めた。


 「……ふふっ、ここまでで、神力175か」


 画面には現在の保有神力が淡く表示されていた。


 175神力


 数字は確実に、着実に、積み上がっている。


 「うん、いい感じ。あと何周かすれば、相当余裕ができそうだね」


 戦況盤に映る自軍の勝利履歴がずらりと並んでいる。この空間に時間の概念はない。疲れも、夜も、飢えも存在しない。続けようと思えば、何度でもできる。


 「さて、五周目いきますかね〜っと……」


 茜が再戦ボタンに指を伸ばした、その瞬間。


 バシュンッ! と派手な光とともに空間がひらき、そこから怒涛のように現れたのは——


 「ちょっとアンタたち、いい加減にしなさーーーい!!」


 現れたユクアは、いつもの優雅さとはまるで違っていた。髪も外套もやや乱れ、額にはうっすら青筋が浮いている。


 「……なに、今の登場の仕方。だいぶキレてるじゃん?」


 茜がわざとらしく首を傾げると、ユクアは息を荒げながら詰め寄ってくる。


 「一体何回繰り返したら気が済むのよ!?」


 「んー、納得いくまで?」


 「ちょっと! 神界ではね、“君の妹、初戦に何回挑んでるの?”って聞かれるのよ!“神力稼ぎ専用の妹神なの?”とか、あらぬキャラ付けまでされてるのよ!?笑い者もいいとこなの!!」


 「で、なにか問題でも?」


 茜が平然とした顔で返す。


 「……問題しかないに決まってるでしょ!!」


 声を張り上げたユクアの横で、リュシアがようやく口を開く。


 「ルールの設定に穴があるようですね。本来、初戦勝利者に再戦の必要はありませんが、禁止されていない以上、これは神側の不備です」


 「う……」


 「そもそも想定が甘いのよ。再戦で報酬が出る仕組みにしておいて、稼がない方がどうかしてると思うけど?」


 茜が笑いながら言うと、ユクアの顔がじわじわとひきつっていく。


 「アンタ達が再戦のたびに“神格を上げるために出かけた妹神が初戦で進まない”って報告が上がってきて、私は他の神から“どうしたの? 娯楽ループ?”とか、“タイムリープ系?”とか冷やかされてるのよ……!」


 「ユカナ、すごいね。もう神界でも有名人じゃん」


 茜がニヤッと笑うと、ユカナがにっこりして小さく親指を立てた。姉が恥をかいていることが、どうやら少しだけ楽しいらしい。


 「契約違反はしてないし、ルールにも沿ってるし……なにか文句ある?」


 茜が肩をすくめる。


 「で? どうしてもやめてほしいって言うなら?」


 「……またそうやって……今度は何をよこせっていうのよ?」


 「へえ、最初から“よこす”前提で話してくれるなんて、話が早いねぇ〜」


 「うっ……」


 茜は笑顔のまま言葉を続ける。


 「今、私たち、かなり良い稼ぎになってるんだよね。でもまあ、 “それを中止するようにお願いする”って言うなら、相応の補償が必要でしょ?」


 リュシアは腕を組み、視線だけでユクアを見た。


 「契約者に対して要求を通す場合、相応の代償を提示するのは、交渉の基本です」


 「うるさいッ!」


 ユクアが叫んだその横で、茜は指を再び再戦ボタンに向けながら、楽しそうに首をかしげた。


 「……じゃあ、続けようかな」


 「待って待って! ……わかった! 100神力、出すから! それで満足でしょ!?」


 「うーん、ちょっと悩むけど……」


 茜は一拍置いて、にっこり笑った。


 「まぁ、神様がどうしてもって言うなら、そのくらいの補償もらえるなら進んであげるわ」


 その言葉に、ユクアは完全に押し黙り、地団太を踏みながらその場をバシュンッと消えていった。空間に再び静けさが戻る。先ほどまでの怒声と光の渦が嘘のように、戦況盤の前にはいつもの三人だけが残されていた。ユカナはこっそり茜に拍手をしながら、スリッパをパタパタと揺らしている。


 「……今の、ちょっと痛快だったかも」


 茜は笑って、戦況盤を操作した。画面には現在の神力残量が表示される。


 175神力(再戦3回分)+ユクアからの補償100 = 合計275神力


 「ふふっ、三桁いったときもテンション上がったけど、ここまで来ると逆に冷静になるね」


 「これだけあれば、当面の神力には困らないでしょう」


 リュシアが盤面の端を操作し、各項目の神力利用プランを表示する。


 「部隊の拡充、訓練度の上昇、武装の強化、文明進行……選択肢が一気に広がります」


 「うん、これでいろいろ選べる。さすがにもう周回するのは無理っぽいしね」


 茜は満足げに腕を組む。


 「でも、あの女神の顔は最高だったわ〜。“100神力出すからやめてぇ!”って、ほとんど泣きが入ってたもんね」


 「神の尊厳とは、案外あっさり取引されるもののようですね……」


 リュシアは肩をすくめるように小さく息をついた。


 「まったく、主みたいな導き手は、前代未聞ですよ」


 「でしょ?」


 茜が得意げに返す。リュシアは呆れ半分、諦め半分で視線を外したあと、小さく笑った。


 「……でもまぁ。前代未聞だからこそ、今回は楽しめそうです」


 「さて、せっかく稼いだんだし……一気に文明加速といこうか!」


 戦況盤の前に立った茜は、275という数字を見つめながら、やる気に満ちた声を上げた。


 「文明レベル2、一気に開けちゃえばいいよね? その方が強いユニット出るでしょ?」


 だが隣でそれを聞いたリュシアが、すかさず冷静な口調で制止をかける。


 「申し訳ありませんが、それは不可能です」


 「へ?」


 「次の文明(レベル2)を開放するためには、現在のレベル1に存在するサブ文明——1-2(陣形・投槍・車輪技術)と1-3(防衛建築・信仰深化)の両方を先に開く必要があります。段階を飛ばすことはできません」


 「うそ……マジで縦にしか進めない仕様?」


 「仕様です」


 リュシアはためらいなく頷いた。


 「しかも、現段階で1-3(防衛建築・信仰深化)まで開こうとすると、神力的にやや無理があります。コストが高く、後の編成に支障を来す可能性が高い」


 「なるほど……じゃあ、選ぶなら1-2(陣形・投槍・車輪技術)までってことね」


 「妥当な判断です」


 茜は少し頬を膨らませながら、画面を操作した。


 【文明開放:レベル1-2】

 表示されたコストは120神力。しかし——


 「リュシア補正でマイナス27%。だから……88、か」


 「その通りです」


 神力275 → 275 - 88 = 残り187神力


 「さてさて、開放したてホヤホヤの文明1-2(陣形・投槍・車輪技術)で、何が使えるようになったのかな~?」


 茜が表示されたユニット一覧をスクロールしていく。


 「……おっ、新兵種だ」


 画面に浮かび上がったのは、二つのユニット。


 ◼ 投槍兵(ATK:3|R.ATK:4|RNG:2|MOV:3|DEF:2|R.DEF:3)

 → 特徴:機動力と間接攻撃に優れた中距離戦型


 ◼ シュメール戦車兵(ATK:5|R.ATK:1|RNG:1|MOV:4|DEF:4|R.DEF:2)

 → 特徴:機動展開型、突破力重視



 「投槍兵はまぁ分かるとして……戦車って、あのチャリオット!? 馬が引いてドカーンってやつ!?」


 茜の目が輝く。だが、またもリュシアが冷静に否定を入れる。


 「いえ。現在の文明段階では、チャリオットというより“ロバ車”です」


 「え……」


 「シュメール時代における戦車とは、主にロバや牛などで牽引される二輪の木製車両です。しかも、車輪は円盤状で重く、機動性には難があり、構造的にも非常に未熟です。勿論歩兵よりは圧倒的早く移動が可能ですが」


 「……あ〜〜、まだそれか……」


 茜は完全にテンションを下げた。


挿絵(By みてみん)


 「つまり、“ドカーン”っていうより、“ゴロゴロゴトン”って感じなのね」


 「表現としては概ね正しいかと」


 「……夢見たチャリオットは、遠かった」


 肩を落とした茜だったが、すぐに切り替えるように姿勢を正した。


 「でもまぁ、使えるものは使う。現実を見なきゃね」


 戦況盤に表示されるユニット一覧に指を滑らせながら、茜は小さく頷く。


 「投槍兵と、シュメール戦車兵。これ、開けるのにいくら?」


 「投槍兵は本来50神力ですが、私の補正により37。戦車兵は80神力から59に減少。合計で96神力です」


 「よし。じゃあ、開発しちゃって!」


 画面にタップすると、青白い光が走り、ユニットデータがアンロックされていく。


 「さて次、雇用ね。リュシア、どう配置するのがいいと思う?」


 「はい。まず、前線を安定させるために軽槍兵を一部隊追加。中距離支援火力として投槍兵を二部隊、そして——」


 「そして、突破力担当のロバ車ね!」


 茜が割って入るように言うと、リュシアはわずかに口元を動かした。


 「……表現はともかく、役割は正確です」


 「言い方の問題だけどね」


 茜はすぐに雇用メニューを操作する。


 - 軽槍兵×1(10神力)

 - 投槍兵×2(12×2=24神力)

 - シュメール戦車兵×1(25神力)


 「合計、59神力か。よし、支払い完了っと」


 【神力支出:開放96+雇用59=155神力】

 【残神力:275 − 88(文明)− 155 = 32】


 画面に残った数字を見て、茜が少しだけ口を尖らせた。


 「……残り32って、ちょっと心許ないね。せめてこのあたりで、武装とか訓練度とか上げておいた方が良くない?」


 すると、すかさずリュシアが答える。


 「必要ありません。今回の戦闘は、戦力構成と初期配置が鍵です。武装と訓練度は最終戦前に調整するべきです」


 「最終戦って、チュートリアルの第三戦のこと?」


 「はい。現時点で編成された部隊は、本戦には十分すぎる戦力です。今の神力を、わざわざ削る必要性はありません。それに投槍兵に対しては、私の指揮補正として間接攻撃(R.ATK)、間接攻撃射程(RNG)にそれぞれ+1の補正が入ります」


 茜はしばらく無言でリュシアを見つめ——そして、ふっと笑った。


 「……信頼してるよ、リュシア」


 「光栄です」


 全ての部隊編成が整ったところで、戦況盤の空間が再び変化を始めた。空中に新たなウィンドウが開き、次戦における敵軍の構成情報が立体表示される。


 「チュートリアル第二戦、敵部隊情報を開示します」


 リュシアが静かに告げた。表示された敵ユニット構成は、以下の通りだった。


 【敵軍構成】


 - こん棒戦士:5ユニット(計500人)


 - 狩人:3ユニット(計300人)

 (ATK:1|R.ATK:2|RNG:2|MOV:4|DEF:1|R.DEF:2)

  → 後衛配置。間接攻撃で自軍の後方や支援部隊を狙う


 - 魂送り人:1ユニット(100人)

 (ATK:0|R.ATK:0|RNG:1|MOV:2|DEF:1|R.DEF:2)

  → 精神干渉系。味方の士気を削る特殊スキル持ち


 - 炎の担い手:1ユニット(100人)

 (ATK:2|R.ATK:2|RNG:1|MOV:3|DEF:1|R.DEF:1)

  → 陣地破壊・遮蔽無視の特殊攻撃スキル持ち


 「……まーたこん棒祭りだね」


 茜が苦笑しながら呟く。


 「はい。ただし前回と違うのは、後衛の構成がより厄介になっていることです」


 リュシアは淡々と続ける。


 「狩人は投擲による後衛攻撃を得意とし、魂送り人は一定範囲に精神的圧力をかけることで、味方の士気を間断なく削ってきます。さらに炎の担い手は、物理的な防壁を無視する破壊スキルを所持しています」


 「なかなかバリエーション増えてきたねぇ」


 茜は頬をかきながら戦況盤をのぞき込んだ。


 「こちらの前線は、第一戦より増強されています。敵のこん棒戦士は数が多いものの、装備と戦術面で劣るため、問題なく制圧可能と見ています」


 「ふむふむ」


 「ただし、本来であれば敵の後衛部隊には別動隊を回して叩くか、防御を固めて消耗戦を選ぶのが定石です」


 「でも今回は?」


 リュシアはわずかに視線を持ち上げ、シュメール戦車兵のアイコンを画面に示した。


 「今回は、想定外の戦力が存在します。すなわち——シュメール戦車兵」


 「へっへっへ。ズルは正義」


 「正義かどうかはともかく……戦術的には非常に効果的です」


 リュシアがうなずく。


 「シュメール戦車兵は、チャリオットには及ばないものの、徒歩兵と比較すれば遥かに高い機動力を有します。敵前線に接触せずに左右から展開し、そのまま後衛に突入する運用が可能です」


 「なるほど、後ろの狩人たちを真っ先に叩くってことね」


 「その通りです。ただし一点だけ留意を。戦車兵が突撃により前線を大きく離脱した場合、私の指揮補正範囲を逸脱する恐れがあります。また、私は戦車向けの運用補正を持っておりません」


 「つまり、カバーはできないってこと?」


 「正確には、“補正なしでも使える水準にはあるが、思考と配置には注意が必要”ということです」


 茜は腕を組みながら頷いた。


 「よし、じゃあ私がちゃんと使ってやろう。ズルの力を正しく活かしてね」


 「……そうですね。常識外れの戦力には、常識外れの導き手がよく似合います」


 リュシアの皮肉とも称賛とも取れる声に、茜は笑顔で親指を立てた。


 「では、これよりチュートリアル第二の戦場へ転移を開始します」


 リュシアの静かな宣言とともに、戦況盤の中心が淡く輝き始めた。


 茜の目の前に、渦を巻くように広がっていく光。それは空間を裂く転送の兆しだった。以前なら、この演出だけで肩をすくめていたかもしれない。だが今、茜の足取りは迷いなく、その中心へと向かっていた。


 「……まぁ、何回も見てるからね、これ」


 小さく呟きながら、ほんの少しだけ背筋を伸ばす。周回と準備を経たことで、茜の表情には不思議な余裕があった。


 「初戦の時は“何が始まるの!?”って感じだったけど、今回は違う。ちゃんと勝ちに行く準備ができてるって、わかるから」


 「よい姿勢です。冷静な導き手は、軍の士気に影響を与えます」


 リュシアの言葉に、茜は肩越しに振り返ってウインクを返す。その様子を見ていたユカナが、スリッパをパタンと鳴らしながらぽつりと漏らした。


 「……こっちはぜんぜん慣れないんだけどなあ、転移」


 「だいじょぶ、だいじょぶ。気づいたら終わってるって。経験者は語る!」


 冗談めかした一言を残して、茜は光の渦の中へと一歩を踏み出した。


 第二のチュートリアル戦場——草原の風が、彼女たちを待っていた。

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