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記憶
初作品になります。
いたたまれない所もあるでしょうがどうか優しく見守ってやってください。
一肌にねっとりとした感触が伝う
空を見上げれば一面の夕焼け・・・いや、そのように生易しいものではなくもっとどす黒い何かが空一面の赤さを際立てていた。眺めているだけで目が、頭がおかしくなりそうだった。
一両足に、右手に、背筋に・・・すべての筋肉が一瞬にして強張る
本来なら青々しく緑輝く草木達も息絶えたかのように下を向きその身の色を薄黒くさせ生気をまるで感じさせないようだ。所々ついた赤い雫や緑色した雫がやけに目立っている
一視界がぼやけ全神経を目の前の一点に集中させる
そのような異形の世で貪り、傲慢に、蔓延るそれ(・・)
鋭きその爪で何人もの同業を殺されたのだろうか?
鋭きその牙で何人もの人間を捕食してきたのだろう?
一来る・・・っ!
上を見ていたはずの三つの赤き目がこちらを見る。
濁りきった赤い目をしたそいつは叫ぶ
濁った赤に写るのは・・・
のどの奥が見えるほど笑いながら大剣を振り下ろす赤い眼をした自分だった。
これはまだグロではないよ(