***登場人物紹介***
※ 1章までの内容に基づいています。
大きなネタバレはありませんがご注意ください。
※ 一部本編では未公開情報の記載があります。
読まなくても差支えはありません。
※ 本編の進行と共に、随時加筆訂正される可能性があります。
2022年11月25日、登場人物を加筆。
***登場人物紹介***
《カレンディア陣営》
カレンディア皇女が人嫌いだったこともあり、側仕えは教師兼侍女のフレイしかいなかった。
選帝期に入る半年前にロウラントが従者としてやってきた。
春宮カレン
17歳。地下アイドルグループ《garden quartZ》のエースとして活躍していた。
メンバーカラーはローズレッド。
交通事故をきっかけに、魂だけが異世界の皇女カレンディアに憑依する。
他人とすぐ打ち解ける性格で、舞台度胸がある。家族とはやや疎遠だった。
カレンディア
17歳。ルスキエ帝国第二皇女。兄弟姉妹の五番目。
カレンが憑依するまで『ディア』の愛称で呼ばれていた。
母親の身分が低く、《ひきこもり姫》と馬鹿にされながら宮廷の片隅で暮らしていた。
内気で気弱だが、人の心の機微には敏い。
ロウラント
カレンディアの従者。騎士位。貴族の庶子。カレンからはロウと呼ばれている。
冷静沈着で宮廷の権謀術数をよく心得ている。態度が慇懃無礼で人の気持ちに疎いところがある。
カレンディア皇女に憑依したカレンを皇太子にするために助力する。
フレイ
カレンディアの礼儀作法の指南役。
修道院でカレンの母ルテア皇妃と共に育てられ親友となる。
穏やかで心優しいがカレンに甘い。
幼い頃、政変が起こった祖国タルタス王国から逃げ出した過去を持つ。
《ルスキエ皇家》
女神イクスの末裔と言われる一族。家名はヴェクスタニア。
古代の魔術に似た『祝福』と呼ばれる不思議な力を持つ者が時折生まれてくる。
選帝会議による継承法
・皇太子候補
イヴリーズ
22歳。ルスキエ帝国第一皇女。兄弟姉妹の長子。愛称はイヴ。
イクス教団大司教と宗教大臣デ・ヴェクスタ公爵の後ろ盾を持つ。
他人の傷を癒す『祝福』を持ち、聖女との呼び声が高い。
兄弟姉妹に対する愛情が深いが、計算高く策略も辞さない冷徹な面を持つ。
ミリエル
14歳。ルスキエ帝国第三皇女。兄弟姉妹の末子。愛称はミリー。
財務大臣トランドン伯爵を後ろ盾に持つ。
気位が高く高慢な言動が見られるが、勤勉な努力家でもある。
幼少期はカレンディアに懐いていたが、ある事件をきっかけに決別する。
グリスウェン
21歳。ルスキエ帝国第二皇子。兄弟姉妹の三番目。カレンディアの同母の兄。愛称はスウェン。
遠縁のアーシェント伯爵家の後ろ盾を持つが、皇太子になる可能性は低いと見られている。
騎士団の中隊長を務め、個人の武勇も抜きんでている。気さくで陽気な性格。
ランディス
21歳。ルスキエ帝国第一皇子。兄弟姉妹の二番目。愛称はラン。
将来有望な皇子だったが、ユイルヴェルトが起こした火事に巻き込まれ、後遺症を負う。
現在は継承権を放棄し、宮殿を出て母方の実家に身を寄せている。
年齢の近いイヴリーズ、グリスウェンと仲が良かった。
ユイルヴェルト
享年15歳。ルスキエ帝国第三皇子。兄弟姉妹の四番目。愛称はユール。
四年前、兄ランディスとの口論の末に建物に火を放ち死亡する。
生前は兄弟姉妹との仲も良好で、特にランディスを尊敬していた。
父である皇帝の若い頃と容貌が似ている。
・皇帝、皇妃
ディオス四世
ルスキエ帝国皇帝。カレンディアたちの父。
若い頃は寛容で人好きする性格だったが、敵国の捕虜となった経験から、無口で猜疑心の強い性格になったと言われている。
歴代でも珍しく、選帝会議にかけられることなく皇帝となった。六人の皇妃がいた。
イゼルダ皇妃
第一皇妃でランディスの母。
レブラッド公爵の妹。艶やかな色香のある女性。
現在健在な皇妃二人の内の一人。
セリシア皇妃
故人。第二皇妃でイヴリーズの母。大司教、デ・ヴェクスタ公爵の妹。
娘であるイヴリーズとはあまり相性が良くなかった。
ルテア皇妃
故人。第三皇妃でカレンディアとグリスウェンの母。
アーシェント伯爵の遠縁で下級貴族の娘。両親を亡くし女子修道院で養育される。
皇妃の中で唯一二人の子を持ち、最も皇帝の寵愛が深かった皇妃とされている。
カレンディア出産時に死亡。重大な秘密を抱えていた。
アンフィリーネ皇妃
故人。第四皇妃でミリエルの母。トランドン伯爵の娘。
幼くして皇家に嫁いだため皇妃の自覚が薄かった。
奔放な性格でたくさんの恋人がいた。外国の特使に軍事機密を渡した咎で処刑された。
ティアヌ皇妃
故人。第五皇妃。ユイルヴェルトの母。
彼女の事故死がユイルヴェルトの凶行の一因とされている。
ベルディ―タ皇妃
第六皇妃。健在だが、唯一子供に恵まれなかった影の薄い皇妃。
《ルスキエ貴族》
ルスキエの王国時代からの家臣団である《七家門》が、重職と共に権力を握っている。
歴代皇帝の母親は大半が七家門出身で、現皇族は七家門のすべての血を少なからず引いている。
新興貴族や騎士の間では、特権を独占する七家門を敵視する動きもある。
・七家門関係者
トランドン伯爵
七家門の一つ、財務大臣を世襲するトランドン伯爵家の当主。ミリエルの祖父で後見人。
財力、人脈共に宮廷一の実力者。『タヌキじじい』と揶揄される喰えない人柄だが、孫には甘い一面がある。
領地トランドン領は、光源や熱源として利用されるカラントラ鉱石の産地。
大司教レスカー
女神イクスを信仰する教団の最高権力者。
先代デ・ヴェクスタ公爵の長男。イヴリーズの伯父で後見人。
教団だけに留まらず、世俗の権力を欲する俗物と言われている。
教団の一部特権を奪った現皇帝との関係は良くない。
デ・ヴェクスタ公爵
七家門の一つ、宗教大臣を世襲するデ・ヴェクスタ公爵家の当主。
先代デ・ヴェクスタ公爵の次男。イヴリーズのもう一人の伯父。家門を挙げて姪を支援している。
凡庸な人物で、我の強い姪と大司教の板挟みになっている。
レブラッド公爵ダリウス
七家門の一つ、外務大臣を世襲するレブラッド公爵家の当主。ディオス皇帝とは従兄弟。
ランディス皇子の伯父で後見人だった。若い頃はディオスの従者を務めていた。
レブラッド家は他の七家門ほどの権勢はないが、本人は温厚で周囲からの人望が厚い。
・その他の貴族
アーシェント伯爵
新興貴族。ルテアたち母子とは遠縁。グリスウェンの後見人。
先代が野心家だったのに対し、現伯爵は事なかれ主義。三人の娘がいる。
伯爵本人は日和見に徹しているが、先代伯爵の影響で家門の人間は七家門出身者を敵視している。
コレル男爵エスラム
地方領主。宮廷からカレンディアの後見役を任命されている。
人当たりは良いが、毒にも薬にもならぬ凡人と称されている。宮廷では中立的な立場。
知己であるロウラントをカレンディアの従者として送り込んだ。