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夢色キラーズ  作者: 神山せりあ
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夢色キラーズ-2-




ドドドドド バーーーン!!!!



「行ってきま〜す!!」



今日はわりと青空。だけどなんとなく頭が痛いから雨が降りそうな予感☆

よしっお気に入りの傘を持って学校に出かけよう〜!





相変わらずの寝坊癖で、1限目が始まった頃に学校に着くという横暴っぷりを治せずにいる高校1年生の柚木ひな。



「あ〜あ……歩いて行くの面倒だな……白馬の王子様がいたら、馬車とかに乗せてくれるのかな……」



乗れれば何でもいい、というO型っぷりを発揮しながら、今日も学校へ辿り着いた。



「私の夢は歌手になることなのに、学校なんか行って何を学べっていうのさ……音楽の授業もなーんかつまんないしなぁ……」



プンスカ言いながらクラスに入ると、いつものことだと言わんばかりの失笑の渦に巻き込まれる柚木ひな。



(わかってるよ……最初にうまく出来なきゃ馴染めないんだもん。少しでも何かミスすれば、みんな友達じゃなくなるんだから……それなら私は1人でいいよ。1人で、歌手目指して頑張るから)



明るいフリして本当は、友達をうまく作れないことに悩んでいた。アルバイトもうまく出来ないし、夢しか追えない。ただ、その夢と昨日の男子高校生が今日の生きる糧だ。



キーンコーンカーンコーン



授業が終わり、休み時間になる。私はこの休み時間が大嫌いだ。周りのクラスメイトたちは誰か1人、リーダー的な子の周りを囲んで、楽しそうに話している。



まるで、私に向けられた悪口のように聞こえてしまうから、いつも携帯をいじって何かをしてるフリをしたり、うつ伏せで眠ってるフリをして現実逃避するのだ。



(学校は学ぶ場所……きっとここで何か学ぶことがあるはずなんだ……)



長かった10分が終わり、私はまた授業を聞いていた。しかし、夢とは違う学校の授業を真剣に受ける気持ちにもなれず、ただぽっかりと空いた穴を塞ぐように、昨日のことを思い出していた。



ブブッ……



その時、iPhoneが鳴った。Twitterの通知音だ。なかなかいいねもリツイートも、フォローも増えない私のアカウント……に、誰かがコメントをしてくれている!




-マイクラムネボーイってなんだよ-




!?

まさか……?!もしかして、昨日の男子なんじゃ……そうだったらいいな!また会いたい!!!


心の本音がダダ漏れになりながらプロフィールへ飛んだ。



【プロフィール】

ひじっち店長

@hiji_chi_dayo

春日店ファミリーパーク コンビニの店長。店舗と、ひじっちの最新情報をお伝えするよ!

バイトキボンヌの方はDMください。


フォロー10,046 フォロワー64





え……店長……え……




違う意味で心臓が高鳴り始める。つぶやきを読み進めていくと、




「アルバイト中のことをSNSに書くのは禁止です。クビですよ?」

いいね0 コメント0


「まぁクビには出来ないから、このつぶやきを読んだら自分で考えてください」

いいね0 コメント1


「昨日のマイクラムネボーイのアカウント発見!!」

いいね0 コメント0



コメントボタンをクリックすると

「うんこしてたくせに。アイツをクビにするなら労務に訴えてやる」



色々と情報がカオスだよ!

コメントの先へ飛ぶと、アイコン写真はベース。鼓動が速くなるのを感じた。




【プロフィール】

@rgdw7439

フォロー5 フォロワー164



なんだこの簡素なプロフィールと、初期設定みたいなアカウント名は……そしてフォロワー164って、多いな!!?




「昨日はちょっといいことあった。でも今日傘忘れた」




遠くにある窓の外を見ると、雨が降り出していた。



いいことってもしかして、私に出会ったこと……とかかな?



そんな期待を胸に脳内妄想をしていると、2限目がようやく終わる鐘の音がした。






今回はちょっとだけダークな要素も入れてみました(°▽°)ちょっとだけ!

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