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最悪のメニューとメタい二人組 #2

あれは寒い冬の出来事でした。カフェがオープンして間もない頃。


「出来たぞ!ついに完成したぞ!このカフェオリジナルのコーヒーだ!」


からんからん~

ちょうどそこにお客さんが入ってきた。


「あれ?こんなことろにカフェなんてあったんだ」


お客は物珍しい顔で店内を見渡しながら席に座った。


「へいッらっしゃい!モルモッ、、お客さん今日は何にする?」


軍曹は完成したコーヒーの実験体、、、お客様に見てウキウキしていた。


「え?今モルモットって言おうとしましたか?というか『今日は何にする?』って僕今日が初めてなんですけど」

「あー、初めてのモルモッ、、お客さんでしたか」

「え?やっぱりモルモットって言ってますよね!?絶対言いましたよね!?え、なんなんですか?ここって何かの実験場なんですか!?」


お客様は少し慌てた様子で質問をした。


「いやだなーモルモット様。実験場だなんて、ここはただのカフェですよ」


軍曹は笑いながら答えた。


「いや、もう隠す気ゼロやん!もう、モルモット様って言ってるし!というか言い切ったし!え?僕今から何かの実験体にされるの!?」

「まぁまぁ、お客さん落ち着いてくださいよ。ただ、新作のコーヒーが出来て、誰か飲んでくれる人いないかと探していただけですよ」


軍曹はお客を落ち着かせようとコーヒーのことを打ち明けた。


「いや、普通、初めてのお店に入って急にモルモットとか言われたら驚きますからね!?」

「いやー、驚かせて申し訳ない。やっと新作が完成してテンション上がってました、、」

「お客をモルモットって言うのは良くないんで、次から気を付けてくださいね?」


お客は軍曹に優しく注意した。


「はい!分かりました!モルモット様!『新作コーヒー』を1つですね!かしこまりました!」

「いや直す気0やん!てか勝手に注文されてるし!」


そして気が付くと既にコーヒーは置かれていた。


「当カフェ自慢のコーヒーです。どうぞ、お飲みやがりくださいまし!」

「いや、完成早すぎ!てかもう、いろいろめちゃくちゃだな、、ま、まぁいただきます」


お客はコーヒーを入れた瞬間、体に電撃が走ったような感覚に襲われた。


(うっ!こっこれは!口の中に入れた瞬間に広がるコクの深いコーヒー豆の香り、そして液体とは思えないドロドロ感、、そして、、、餅!?)

「不味ーーーーーーー!!!!!」


お客はコーヒーを噴き出した。


「うわっ、お客さん、コーヒー吹かないでくださいよ」

「いやちょっと!なんでこんなにコーヒードロドロしてんの?しかも何かコーヒー豆の残骸みたいなの浮いてるし!てか何でコーヒーに餅入ってんの!?一体どんな作り方してんの!」


新作の『コーヒー』の中には、コーヒー豆の残骸とお餅が入っていた。


「えー、このコーヒー、オリジナルの作り方なんで教えたくないんですが、、今日は他にお客様いないので特別ですよ」

「うん!そうだろうね!コーヒーに餅入れるカフェなんてここぐらいだよ!いやてか別に作り方知りたくないんだけどね!」


軍曹はお客にオリジナルのコーヒー(5杯分)の作り方を説明した。


「えーと、まずウチでは中華鍋に水を入れて、そこから水が沸騰するまで待ち、沸騰したらコーヒー豆を入れます」

「あー、なるほど中華鍋ね、中華鍋、、え?ちょっと待って!」

「はい?なんでしょうか」


突然の中華鍋にお客は困惑していた。


「え?これコーヒーの作り方だよね?中華料理の作り方じゃなくて」

「え?そうですよ?不思議なことを聞くんですねお客さん」

「え?これ僕がおかしいの!?僕が知ってるコーヒーと全然違うんだけど!」

「で、ある程度豆が溶けてきたら、その中に業務用片栗粉5kg入れます。」

「おいぃぃぃぃぃぃ!!!ちょっと待てぇぇぇぇぇ!!!」


突然の業務用片栗粉にお客はさらなる驚きをしていた。


「え?なんですか?せっかくいいところなのに」

「いやいや、いいところなのに!、、じゃないよ!何でコーヒーに片栗粉5kgも入れてんの!?あ、このコーヒーがどろっどろな理由ってこれかよ!え?たしかこれ5杯分でしょ?つまり、このコーヒー1杯に片栗粉1kg入ってるってこと!?てかどうやって、コーヒー1杯の中に1kgの片栗粉溶かしたんだよ!」


この『コーヒー』には1杯1kgの片栗粉が入っていた。


「とろみが出てきたら餅を入れて完成です!」

「いやとろみじゃなくて、もはやドロみだよ!しかもなんで最後にお餅入れてるの!?」

「いや、なんか雰囲気がお汁粉みたいだったので、同じようにお餅入れたら美味しいかな?って、、」

「いや、雰囲気が似てるからって、コーヒーにお餅入れないで!ていうかまず、これコーヒーじゃないよ!コーヒーという化けの皮を被った何かだよ!なんか他に普通の温かい飲み物とか、お勧めの料理とかないんですか?」


お客は口直しのために他のメニューを頼もうとした。


「あ、いやウチ今のコーヒーしかなくて、、、」

「コーヒーしかない!?いやこれコーヒーじゃないけど!今までどうやって営業してきたんだよ!」


お客は、この場所から今すぐ逃げたいと思い、お会計をお願いすることにした。


「あの、もうお会計お願いしていいですか?」

「あ、じゃぁお会計はあちらでお願いします」


お客は早く帰りたいので急ぎ足でお会計に向かった。お会計には『まごころ』と書かれた名札を付けた店員が立っていた。


「あ、お会計お願いします」

「はい!『ゴールドエクストラマキシマムもっちーなコーヒー』1点でお会計、、」

「え?あのコーヒーあんなヤバイ名前だったの!?コーヒーもヤバいけど、名前もやばいんだけど、、」

「2500円となっております」

「いやたかっ!あんなコーヒー1杯で2500円!?いくらなんでも高すg、、、」


気が付くと真心がお客にアサルトライフルを向けていた。


「あ、あの、、、それなんですかね?」

「護身用と食い逃げ防止用のアサルトライフルです。お気になさらず」

「いやいや、お気になさらず、じゃないよ!絶対お気にするよ!てか護身用じゃなくて、完全に脅し用の銃だよ。絶対護身用じゃないよ。狩る側だよ!」


お客は本能で、ここで払わないと確実に土にかえされると思い、仕方なく2500円を支払った。


「お会計ありがとうございます。せーの!」


真心と軍曹は声を合わせて言った。


「「はい!す○ざんまい!」」


「もうやだこのお店」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


是非作ってみてね!(作らなくていいです)


この物語の著作権は、私(高宮リク)と、軍曹という方が所有しています。それ以外は所有権はありません。許可なく転載や使用は許可できません。


この物語の登場人物は存在する人物を使わせていただいております。物語の発言などはご本人とは関係ありませんので、この小説の登場人物の悪口をご本人様たちに言うのはおやめください。


~Twitter~


高宮リク @TAKAMIYA115115

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