あとがき 「詩」
掲載日:2020/05/22
「あとがき」のもととなった詩です。
ぺらり、紙をめくる音
僕が貸した本をずいぶん大事そうに読むんだね
難しいから読まなくてもいいって言ったのに
もう残り数ページ
僕はごくごくラムネを飲んだ
そろそろ読み終えるかな
すると彼女がぽつりこぼした
「おもしろかった」
ぽくっと、ぽくりと、ほおを膨らませて
「きみの本、好きだなあ」
そんな綺麗な涙を流さないでくれよ
涙の色を知っているのに
僕が悲しくなるだろう
彼女だけが僕の作品を認めてくれる
残りひと口のラムネを飲み干した
そうだ、僕は
僕は、きみの、小説家。
ありがとうございました。
ぜひこちらの詩を読んだけれど、短編小説を読んでいないよ、という方はぜひ、短編小説の方も読んでいただけると嬉しいです。すぐに読める短さだと思います。
感想をいただけると喜びます。
それでは、また。




