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能力者之園

昔とは言っても、たかだか、数か月程度前のことなのだが。


ここ、能力者高等学校。通称、能力高に入学してすぐのことだ。

校庭には、いまだ残っている桜の花が、萌えだしてきた葉桜のなかにまだぽつぽつと見受けられる。


僕は昼休み、学校内を図書室を探してさまよっていた。

図書室にラノベがおいてあるか気になっただけなんだが、我ながら友達作りをせずに読書に逃げるっていうのは陰キャだなあと今は思う。


能力者高校はかなりの生徒数を擁しているため、校舎数が3つに分けられてるし、学校案内的なものもないので迷ってしまう。

ラノベなんかのためにそこまでする道理があるのかと今更ながら思う。

・・・まあ当時は暇だったから。


どこにいっても同じような風景に嫌気がさす。

また、ないなあと思いつつ、廊下の曲がり角を曲がろうとしたとき、目の前に制服のセーラー服のスカートがひるがえり、僕より小さい影が飛び出してくるのが見えた。

驚きに声を上げる間もなく転んでしりもちをついてしまった僕の目の前にいたのは、中学生の女の子だった。

内またですわりこみ、頭を押さえている。

「って、誰が中学生だーーー! 」

中学生女子は、突然立ち上がり、僕の心に突っ込みを入れた。

入れ終わると立ったままこちらを見下してくる。


お前、見下してるけど、はたから見ると完全にやばいやつだよ。


廊下には談話するやつらが結構いるしな。

しかも、独り言がつっこみだからな。


しかし、ラノベなり、アニメだと入学してすぐの男子高校生が曲がり角でぶつかった女子っていうのはラブコメ的においしいんだけどなあ。

正直、がっかりした。


実際にぶつかってきたのはこんなぺったんこの中学生・・・。

胸が絶壁だ。

飛び降り自殺の名所になっているんじゃあなかろうか。

「所詮、僕にロマンスは訪れないのか。はあ~」

あからさまに溜息をついてみつつ、立ち上がる。

我ながら、わざとらしい口調だ。

そういったのも廊下の連中に見られてるわけで、今更恥ずかしさがこみ上げる。


が、当時の僕は気にならなかった。

案外、僕は突然ぶつかってきたこの中学生に怒っているのかもしれない。

しかし、この中学生もさるもの。

答えた様子はなく、ふふんと鼻で笑って、すぐに

「うるさいです。あなたは小学生に見えますよ」

と笑いながら反撃。

ってオイ、身長が中学生で止まってしまったとは言え、小坊よばわりとはひどいじゃないか。

そこで僕は初めてじっくりとその中学生の顔を見た。

驚いた。

ずいぶん可愛い顔をしている!

くっきりした瞳にすっきりした鼻立ち。

うすい唇が清楚だ・・・。

そして、ショートカットの美しい髪の毛。

正直、ショートが一番好きだ!

愛してるぜ!

だが。

「まあ、胸がないとどうしようもないが」

そこなんだよな。結局。

「うるさいです。さっさと消えてください」

女子中学生は目に涙を浮かべながら反撃した。

コンプレックスなのかもしれない。

Sの血がさわぐぜ。

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