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Have more Guts!   作者: 玲於奈
3/18

You just Wait.

なし

夕方、

私は別荘のある町まで

たどりつくことができた。


秘書の有村あやが

メールに送付の

地図をたよりに

どうにか着いた。



有村あやは、

秘書に

引き抜く前まで

札幌の道都大学で

助キョーをしていた。


しかも、

ピアノ専攻。

当時、

28歳という若さで

大学の

そして、札幌の

音楽界で助キョーに

なって

おさえよう抑えようと

雰囲気が出ていて

本人も

困っていた


札幌のイベントを

コーディネートしてもらい

うまいこといったもんだから


特に盛山けやきと

馬があっていた。


有村を

せっかくだから

秘書にでもと

思ったが

結局、

言い出せず


当時の私は

ボビッド アンド カンパニー

ジャパンの社長で

そのあとすぐに

ロンドンに


仕事は

商業ビジネス。

ファッションショー。

ダンスミュージック。


外国大物タレントのコンサートの

企画立案。


ロンドン行きは

日本に呼ぶ

外タレのコンサートの

打ち合わせだった。


ピカデリーで

お昼に急に

日本食が食べたくなって

ロンドンの

無印良品に行ったら


有村に偶然あって


気が変わって

バーガーキングで

お茶した。



さすが若くして

助キョー。


いやがらせがあって

大学やめたんだと


人間不信になりそうで

日本でない

ヨーロッパで

どこかの音楽院かに

行こうかと考えている

ところだったそうで


「おれも英語堪能でないから

 秘書やってくんない」


って

試しに

頼んでみたら


「ここで

 お会いしたのも

 ご縁だから

 受けます。」


ということで


機転のよさを生かして

事務所の秘書に

スカウト。


一緒に働いた

だいぶ後で

打ち解けたように

聞いてみたら


「やっぱり

 スカウトされると思ってましたわ。

 私の美貌には

 殿方はいちころですわ」


のたまっていた。

最近は

どんな無理難題や

大物にも

びくともせず

貫禄すら感じる


有村が工務店の社長に

連絡を入れて

いたので


町から別荘まで

除雪がされている。


着工前の

夏に来た時も

かなり距離があったが

やはり延々と続く

白い道。


5月の時は

新緑で

快適なドライブだったが・・


軽く運転がいやになったころ


丘の上にでっかい

お城が見える。

あんなでかかったか

俺の別荘

そう思い

有村に電話する


「一本道

 まっすぐだよな」


「このあたりは

 マイアウトドアゾーン。

 そして、庭のような

 ものですわ。

 そこまで行ったら

 もちろん

 一本道

 地図なんて

 いらないですわ。


 わああはああああ。」


お酒でも飲んでるのか!!


はたまた

フィットネスクラブで

体重を10グラムでも

100グラムでも

減らして

テンションが高いのか。


多分、後者。


大いに笑っていた。

ランナーズハイ。


まあ一種の豪快さも

あるが気配りもすごいので

よしとした。




別荘は

900坪の敷地。


別荘地に隣接した

離農した農家の納屋を改装


丘を下れば

布達川のほとり


その丘を下るところが

どうしようもなく

よかった


しかし

あんなばかでかい

城にようなものにするとは

納屋だから

そんなに大きくはないはず

だとは思うのだが


対向車がいないのをいいことに

ハンドルをちょい切りして

蛇行で怒りを表現した



まあいってみれば

スキー場でもあれば

もっとにぎわうのだが

この辺りは

小高い丘は無数にあるのだが

賑わいはなく

別荘地も訪れる者もなく

冬は

ひっそりと静まるそうで


「遭難しないでくださいよ」


と有村は

のたまっていた


延々と続く山道。


白の世界。

フロントガラスの一面の白。

そして、夕暮れになって

黒だか闇だかが

わからなくなり


その無の世界をすすむうちに

大学時代の放浪を

思い出してきた。

なし

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