Oh my God and the End.
なし
車の場所すらわからない。
風と雪がすごい。
これが
暴風雪。
前に進んでいるのに
天地、右、左が
わからない。
家がどちらかもわからなくなる。
ほうほうのていで
玄関に戻る。
戻れば
ガウンも、
中のスエット上下も
びしょぬれで
あわてて
タオルで髪や身体をふく。
スコッチを氣であおる。
こりゃあ
寝るしかないと
ベッドに入る。
火事を心配したが
灯油の入ったストーブを
近くに
置き
暖をとる。
あいかわらずの風雪。
もしかして俺は遭難したのか。
白天井を見る。
ここはどこだ。
判断がつかない。
寝てしまったか。
そして、
激しい悪寒。
暖かい光もない。
漆黒。
電気も切れ、
ストーブの灯油もなくなったか。
工務店のひげ面が
思い起こされる。
「今夜一晩、
この簡易ストーブで
乗り切ってください。」
「パネルは
電気で蓄熱されて
今夜から
あたたかくなります。」
「もちろん
家じゅう暑くなり。
半袖でも大丈夫ですよ。」
アウチ。
Oh、myGOD!!!
神も仏も
この国にはないのか。
電気。電気。電気。
なければ
蓄熱もされず
暖房もつかない。
なんてこと。
顧客の招待を考え、
内装はスマート。
暖房もパネル型にしたことが
裏目に出た。
でも、
まて。
暖炉があったじゃないか。
まきもあるはず。
助かった。
這うようにして
暖炉に向かう。
脇に薪が
用意されている。
GET!!
積み上げられた薪に
マッチで火をつける。
なんてこった。
薪以外に燃やせるものがない。
これでは
火はつかない。
おいおい、
マッチ売りの少女。
トラップにはまった。
何かの策略。
陰謀だああああああ。
眠れるかあ。
意識がなくなっていった。
なし