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『あなたの人生改変します!』

作者: 彩島 明樹

前語り

これを読んでいるということは、あなたもきっと私と同じ事をされてきたことでしょう。

私の人生は不幸なものではなかったですが、これと言って、幸のあるものでもありませんでした。

学校生活はいつもと変わらない毎日。

はじめの頃は誰しもワクワクする数日感。

しかし、それもなれてしまえば、日常。

全く変化の無い単調な世界で今日も決められたことを行う人間、させる人間がいる。

単調な世界に飽きたある人は、あることを思い立つ。そのある人とは、私のことである。

そうだ。いいこと思いついた。

私の思いついた、それは凄く在り来たりだけど、単調な世界を塗り替えてくれる、そんな素晴らしい案を。

実行するのは簡単。スイッチを一つ押してしまえば、誰でもできるであろう。

さぁ、準備はできているか?

出来ているのであれば次のステップに進もう。


Step 1 「準備する」

準備する。なにを?勿論、気持ちの。ああ、ごめんごめん。もう決心はできてるよね?じゃあこんなStepは飛び越えてしまおう。


Step2 「お願いする」

とある人間にとあるお願いをする。ただそれだけ。

簡単でしょ?

さあ、君もお願いをするのだ・・・

こうお願いするんだよ。

『僕をいじめて』って。

どう?簡単でしょ?

さあ、次に行こう。


Step3 「後はひたすら学校に登校するだけ」

このスリーステップで、君の人生は、短調過ぎて、笑っちゃうぐらい学校生活は一変するでしょう。



ん?こんなバカバカしいことはしな言って?

そんなあなたには、これをさづけましょう。

この世界には、こんなバカバカしいことでも試してしまう人がいるのですよ。

それでは、そんな貴方の言うバカバカしいことをした人間の例をおみせします。




ケース 1

僕の人生は一変した。

その日。とある日の放課後。僕はその人にお願いごとをした。

それは魔法のような言葉だった。僕の人生を。つまらなかった、この生活を一夜にして変えてくれた。

次の日僕はいつもの道を歩いていくと、いつも通る道が通行止めだったから、いつもとは違う道を行った。その先には、不良のたまり場があり、僕はその人達にタカラレ財布を奪われた。でも、こんな街中であんなに不良を見たのは初めてだ。もしかしたら生まれて初めてかもしれない。そんな気持ちがあったから財布が取られたことなんて気にならない。

また次の日。今度は学校に行くと、いつもあるはずの下駄箱の中に、僕の上履きがなかった。

よく探してけど、結局見つからなかった。その日はスリッパを借りて生活した。

また次の日、今度は僕の上履きが入っていた。落書きだらけに、カッターナイフで切り刻まれた跡もある。それは、見るからにいじめだったけど、そもそも、自分で求めたんだ。文句なんかない。それほか、僕はいじめられたことなんて今まで一度もなかった。先日のたかりと同じように、初めての体験は、素晴らしい快感を与えてくれる。

それからというもの、僕へのいじめはどんどんエスカレートしていった。

机の中には、毎日のように、誹謗中傷なことを書いた紙が何通も入っている。僕はそれを毎日、欠かさず読んでいる。毎日違ったニュアンスの文が書いてあるので、読んでても飽きない。新聞なんかよりも、何倍も面白い。

弁当には泥水が入っていることもある。ご飯に泥水が染みてて初めて食べる味だった。

体育の時間は、よく服が盗まれては、隠された。探すの大変だけど、いつもきちんと見つかる。それはまるで隠れんぼをしているようでとても楽しい。

はじめの頃は先生も注意することがあったが、すこし、反抗されただけで、すぐにそれを断念。今ではみんな僕のことは見て見ぬふり。まぁ、これが止まないならなんでもいいや。

あくる日もあくる日も、僕へのイジメは続く。小さなことでは、僕を見るだけで笑う。陰口をいう。大きいものだと、肉体的攻撃をしてくる。

毎日僕の周りで起こる、変化は僕の感覚を麻痺させていった。

そんな、僕への攻撃が長い間続いていたけれど、それも長くは続かず、だんだん僕への攻撃が単調になってきた。なんだ、つまらないの。僕の感覚はもうここにはない。単調になってきたので、僕から一つガツンと言ってやった。もっとひどいことをしろと。みんな考えることが幼稚すぎるって。もっと頭使っえって。そしたらもっと、すごいものが来ると信じてた。

しかし、それかはと言うものの、僕への興味は皆からだんだん抜けていき、数日も経てば、靴は汚されなくなるし、ノートや、教科書も破れないし、服も汚れないし、何一つとして、僕の快感は、綺麗さっぱりなくなった。

もうどんなにお願いしても、聞いてはもらえない。ならばと思い、僕は考える。そしてあることに気がつく。

そうだ。今までに自分のやったことのないことをやってみようと。初体験をすると、気持ちが高ぶることを、僕は知っているので、実行するのは、頭よりも、体の方が速かった。

僕は駆け足で階段に登り、鍵のかかっているはずのドアを明け、靴を脱ぎ、柵を越え、端っこにたち、僕の体を神に返上した・・・・


「本日未明市内のとある高校で、男子生徒の遺体が発見されました・・・・」



※ ※ ※ ※ ※ ※


どうでしたか?貴方の願い叶いましたか?少年は何を望みなにを失ったのでしょうか?

ふふ。そんなもの私にはわかるはずもありませんね。

それでは次に行きましょう。

お次は、何か起こればそれを探究したがり、それを報告書形式で、日記にする。そんな隠れ趣味を持った少年の物語です・・・



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


ケース2

退屈だ。本当に毎日、退屈だ。

ほんとどうにかならないか、このつまらない世界を誰か変えてくれないか?

ふ。そんなもの今まで出てきたこともないだろ。諦めろ・・・7と思っていたのは昨日までの俺。

俺は最近とても楽しい遊びを見つけた。

それは、僕がいつものようにネットを漁っていた時のことである。

とあるサイトのリンクに入ったら、タイトルにこうデカデカと書かれていた。


『貴方のつまらないの世界を改変します』


と。


俺はこれを見た瞬間に、行動に移すことにした。俺の行動の早さは、昔から凄いと言われてきた。自分でもその実感がある。だから、それをするのは簡単だった。

ここからは、俺が当時書いた報告書である。



※ ※ ※ ※ ※



1日目 実験開始

実験開始。特に変化なし。


2日目

俺の生活に変化あり。どうやら効果が発動するまでに1日のタイムラグがあるようだ。

初めの変化はとても小さく簡単なものだった。

俺の下駄箱から俺の上靴が消失。その日はスリッパで生活。それ以外に変化はなし。


3日目

昨日消失した上靴を俺の下駄箱から発見。しかし、落書きや、所々破れている、所謂ゴミとして帰ってきた。周辺でかすかに笑い語を確認。今回はこれを見逃す。

上靴はその日に処分した。のて、またスリッパで生活をした。


5日目

この日から、すこしステップアップしたと思われる。

今日は、朝俺の机の中に誹謗中傷の言葉がたくさん書かれた紙を発見。筆跡から誰のものか判明。しかし、指摘をしない。

クラスメイトは、たまに俺を気遣う言葉をかけてくる。

そういえば、今日の昼休み。俺は大好きな屋上で弁当を食べとうとしたところ、その中身が泥だらけになっていたな。

昼飯抜きは結構きつい。

その日は、合計13枚の誹謗中傷の紙を受け取る。


7日目

実験開始から一週間が経過。

上靴が無くなるのは日常的なものになりつつある。今日も俺はスリッパを借りて生活。

朝登校した時、花に水やりをしている環境委員に水を掛けられる。仕方ないので、体操服で1日を過ごす。

その日は、合計20枚の誹謗中傷の紙を受け取り、3回階段で転びそうになる。


8日目

今朝登校中に石を投げられる。あまり痛くない。誰が投げているかもわかるので、そこそこ楽しい。

学校に着くとまた、昨日のとは違う環境委員が俺に水を掛けてくる。二日連続して続くとあまり面白くない。考えが単純すぎる。馬鹿め。

いつものように下駄箱にはたくさんの手紙が入っている。全てをカバンに入れて教室へ向かう。

今日も制服も上靴もないので体操服にスリッパで生活。だんだんこの生活も慣れてきた。

今日は合計21枚の手紙、34回石をぶつけられ、4回階段を転びそうになる。


ここまでで、分かったこと。

一つ、誰かのやった事をそのまま自分も行う事しかできない、馬鹿がいる。


9日目

特に特筆すべき事なし


13日目

ここ数日間は、今までやってきた事を繰り返すだけの毎日。はじめの方は、初めての体験ですこしは面白かったのに、日が経つにつれて、段々それは日常となり、当たり前となる。つまらない日々の繰り返し。

飽きてきたな・・・


15日目

ここにきて、ようやくのステップアップ。

今日はいつものように、小石をぶつけられ、手紙をもらい、階段で転けそうになりながら、教室へ行くと、俺の机の周りに人が集まってきていた。

俺が近寄ると、そこには、暴言などがたくさん書かれた、俺の机があった。

表面をカッターで切り刻まれ、彫ってあるところもある。

これを見て、俺はやっときたかと思った。それ以外の感情はない。

クラスメイトのすこしは、俺に慰めの言葉をかけてくる。


そしてここで、わかった事がもう一つ。

クラスメイトの少しはまだ俺を庇おうとする馬鹿がいる事。いや、勇者か。


16日目

流石に昨日の事もあり、教師が、俺が今どんな状況なのかを理解した。

今日は生徒指導室に呼び出された。

事情を説明するのも面倒なので、適当に答えた。


分かった事

三つ目、教師がいじめを認知するまでに少しのタイムラグがある。


俺たちの担任も、今日ばかりはピリピリしていた。

それでも、いじめをしている奴らは出てこない。なぜなら・・・・


18日目

今日は、とある教師が俺のいじめられている場面を目撃。

割り込み、やっていた方を捕まえて事件解決を図る。

しかし、そんなものは聞くわけもない。


分かった事

教師はイジメをしている人数が極わずかとイジメを軽視している


今日捕まった奴らはイジメのグループのごく手下たち。全く影響を受けない。

しかし、そのおかげで、俺へのアプローチは、少しレベルアップした。

さっき俺たちのやりとりに割り込んできた教師は俺を助けたと思いドヤ顔だった。


20日目

俺へのアプローチはまだまだ続く。もう日常となりつつある、俺あての手紙、俺への石のプレゼント、階段での時間短縮、朝の水浴び。

今日は、借りていたスリッパが、引き裂かれている事を確認。教師陣には、方向せず。それと、俺への手紙が授業中にも送られるようになる。

今日も屋上で昼食。最近では毎日のように新たな日課が出来た。

毎日弁当を二つ持ってくること。一つはカバンに。一つは俺の懐に。

一つが泥だらけになっても大丈夫なようにだ。

案の定今日は一つだけしか、泥だらけにならずに済んだ。


21日目

実験開始からわずか3週間。

しかし、この3週間はとても有意義な、内容の濃い時間を過ごす事ができている。

クラスメイトも、段々俺の事を気にしないようになる。

今日も、楽しい一日が始まる。

今日は体育の時間に俺の着替えが学校の庭に窓から捨てられていた。それを取りに行っていたせいで次の授業を少し遅刻した。

それを見てくすくす笑う声がかなり聞こえてくる。

ああ、こういうのがもっと欲しいんだよ。俺は。


23日目

この前俺を助けた教師が昨日の夜に誰かに襲われて、入院するそうだ。物騒な世の中だな。

そして、他の奴らも、少しずつ変わっていく。

それと、こんな噂を聞いた。

その教師は俺をいじめるグループにやられたのだと。


25日目

俺に関わろうとする馬鹿があと少しまでに減った頃、それをゼロにする事件がおこる。

今日、俺に関わろうとしてきた男子生徒を俺は罵倒により撃退。

これにより、俺の見方はゼロに限りなく等しくなった。

教師陣も段々俺を諦めていくのを感じた。

今はこんな感じになる。


パターン1

俺が何か攻撃されているのを見たらすぐに駆けつけて、それを穏便に解決しようとする教師


パターン2

俺が何か攻撃を受けていても別の生徒の対応をしている振りをして、無視をする教師。


クラスメイトの俺への向ける目が完全に変わったのは今日からかな。


29日目

ちょっと前に、俺が攻撃を受けているときに、初めて割り込んできた教師が退院して戻ってきた。が、顔が完全に変わっていた。俺を見ただけで、変なリアクションをして逃げていく。俺を恐れているような。

クラスではいつも通りの事しか行われない。

もう飽きてきたな、もっと違うものはないのか。


31日目

とうとう、実験開始から一ヶ月が経過。

俺の生活は、一ヶ月前とは比べ物にならないくらい色鮮やかになっていった。


32日目

教師陣も、最近ではもう俺に接してくるやつはいなくなった。それに続くようにして、他のやつらも皆俺を避けるようになった。

まだまだ俺へのアプローチは続いている。


34日目

俺の携帯のアドレス帳から数人が消えた。

毎日続くこのお遊びに俺はいつまで付き合うのか。いや、俺の望んだ事だしな。気長に待とう。


35日目

どんなものにも終わりはくる。その言葉を聞いたのはいつだろうか。やっぱり世界は理不尽だ。


この日を境にピタリと俺へのアプローチが無くなった。どうしたのか。


下駄箱にはいつものように俺への熱い言葉をしたためた手紙は一枚も入ってはおらず、石は投げられない、毎朝の日課にもなってきた、水浴びもなかった。せっかく着替えを持ってきたのに、無駄になってしまった。体育の授業も着替えはちゃんとあるし、俺への評価を影で言われる事もなくなった。階段もすんなり上り下りできる。クラスメイトも挨拶ぐらいを少しするぐらいの仲に戻っている。

あれ?おかしいな?なんでだろ。これが普通?いや違う。これは俺にとってはもう非日常だ。おかしな世界だ。狂った世界だ。

どこで狂った?どうなっている?まだ全然あの世界を楽しんでいないのに・・・


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


◯23日目

俺の世界はまたいつも通りの普通の時間に戻ってしまった。

何にも変わらない。色あせた灰色の世界に。

その仲に溶け込むように俺が存在する。

あの奇跡とも呼べる一ヶ月とちょっと。

あれを体験してしまった俺は、もう、この世界に戻ってくる事はできない。

どんなに楽しい事があっても、あのとき以上にワクワクしない。ドキドキが足りない。

ああ、今日もまた、1日が始まるのか・・・


○4○日目

あれからどれだけの時間が過ぎたのか。

もう今の俺には判断する事なんかできない。

楽しかったな。あの期間。おらはいつでもあの時の事を思い出す事ができる。

最近もよく自分であの時に似た事をやってみた。しかし、結果は全然ダメ。

あの時のハラハラした、ドキドキした感覚が・・・感覚が・・・かんかくが・・・

いや、ちょっと待てよ。さっき俺は何か重要な事を発見したような気がする。

なんだ?このモヤモヤした感じは・・・


ハラハラ、ドキドキ?はらはら・・・ドキドキ・・・・・・


そうか!!!

わかったぞ!俺があの時、あの奇跡の一ヶ月で起こったことの共通点が。そしてそれが俺を一番ワクワクさせること。


あの時の俺は、知らず知らずのうちに自分の命を心配していたんだ。


いつ誰に狙われているかわからない。そんなドキドキ感が俺をあそこまでハッピーにさせたんだ。

そうか!そうだったんだー!

あはははは。やばい。笑が止まらない。どうしようにやけてくる。

あはははは。


そして俺はそんな大発見をしたからか、忘れていた。

今朝なんとなく聞いていた担任の話の中に、こんなことを言っていたことを。


『屋上の網が今は無いから気をつけろよって言っても誰も行かないわな…』


そう。

そんなことを忘れるほど俺の発見は絶大な威力を持っていた。

だから、俺は何気なくいつものように網をつかもうとして、完全に体重を写した時にはもう時に遅し。

俺がそれに気づくのはもっと遅し・・・・


・・・ああ、俺の人生コレでフィニッシュか?・・・


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


×××日目

無機質な室内に鳴り響く、無機質な電子音。

今日もまたいつも通りの1日が始まるのです。


※ ※ ※ ※ ※

無機質な室内に鳴り響く、無機質な電子音。少年はいつまでも目を覚ますこともなく、ただ、頭の中では毎日欠かさず日記を書いている。

しかしそれが世に出ることは・・・

まず無いだろう。




ふふ。ふふ。

どうですか?ふふ。またこれも、ふふ面白いでしょ?ふふ。

ああ、すみません。ふふ。笑ってしまってふふ。

ふー。

それではどんどん行ってみましょうか?

こちらの少女は誰にも気にされず、誰の目にも止まら無い。

そんな一言で言ってしまうと、可哀想なしか、性格はとってもよくて、優しく真面目な少女の物語です。


※ ※ ※ ※ ※

ケース3

私はいつものドジだ。のろまだ。と、言われる。

私は全然そんな気無いのに、みんなが勝手に誤解する。

おかしいな〜。なんでだろ。

私は今までに自分なりに考えている。

しかし、いつも答えは出ててこない。

だから、いつも失敗する。

私ってやっぱり要領悪いな。あはは。

はー。

でもでも、私はまだまだ諦め無いからね。

どんな困難だって私なら乗り越えられるはずだし。


「お前なんて何やって無駄だろ。」

「そんなこと無いもん。私だってやればできるもん。」

「は、無理無理。」

私は昔からよくこう言われる。

全然・・・ダメじゃ無いよ。

やれば、できるって、信じてるもん。

お父さんだってそうだもん。そうだって言ってたもん。だから、大丈夫。うん。

私は、毎日、朝の初めにこれを思う。そうすることによって、私はわたしでいられる。だから、これだけは絶対に忘れ無い。

うん。よし!今日も学校がんばろー。


私の学校はいつも普通通り。

普通すぎて普通である。

けと、平和かどうかは、私にはわから無い。

これが他のところでも行われているのか。そんなことを判断する力も私には無い。

本当にダメなんだ。私って。


今日も下駄箱には何通かの手紙。ラブレターでは無いので注意してね。

上靴もみんなのサインだらけでもう真っ黒。

教科書とかもみんなからの、アドバイスとか色々書いてあって、とてもしおれている。

まあ、とにかく色々普通なんだ。

うん。


私は毎日、誰にどんなことをされても怒らないことにしている。そんなの相手が可哀想だから。

私は昔からよくお人好しだと、言われることがある。本当にそうだね。

だから、何があっても前向きに生きてる。私の周りに何が起こっているとしても。

だから、私の毎日はとても楽しい。


しかし、そんな楽しい毎日はそう簡単に続くわけわなかった。



私が、初めて違う学校に行ったのはこの時が初めてだった。

私は友達に誘われて、その友達の学園祭にいった。初めてだよ?

ワクワクする気持ちを抑えて、私はそれに参加した。

が、私を待っていたのは、今までの私の常識を覆すようなそんな衝撃な事だった。


その学校では誰も下駄箱には手紙を入れないし、上靴も綺麗なものを使ってる。

教科書だって私よりも書き込みが少ないし。

そこで私が見たもの全てが、私には大きな衝撃を与えてきた。

なんだこれは。

そう思うしかなかったから。

私の世界は間違っていたのか?それとも、こっちが間違っているのか?

でも言える事は、こっちの世界はみんなのとても楽しそうな顔をしている。

不幸そうな人なんて誰もいなさそうな。


私はその自分の感想を正直に友達に話すと、友達は驚いていた。

なぜか。


その友達は私が今いじめられているんじゃないの?と聞いてきた。

そんな事はないよ。いつもの事だしね。私はこれがいじめだとは思ってないから。本人がそう思っているならそれでいいじゃないか。

おかしな人だな。私は笑っていた。

まさに、おかしな笑い方だ。


その日はとても楽しい一日だった。


次の日はまた、いつも通りの日常が待っていた。

昨日の出来事は全てが嘘だったように綺麗さっぱり。


私は欲張らない。

だから、またあの感覚を望みたいとは思わない。

我慢するしかないのだから。そうするしかない。

昔からの自分の戒めだ。


そんな事が起こってから数日後のとある日。

私はふと、インターネットのサイトでこんなものを見つけた。


『貴方のつまらない世界を改変します』


と、一番上にでかでかと書かれていた。

私はそれに見覚えがあるようでないような。

そんなモヤモヤした感覚を味わった。

何だろうと思い、そのサイトの操作方法というところをクリックした。


そこに出てきたのは、簡単なスリーステップとたくさんの人の名前が書かれているだけの簡単なものだった。

だけど、人の名前がとてつもない量書かれていたから、わたしは、またびっくりしてしまった。


そしてもう一つ。わたしは重大な事に気づいてしまった。

何気なくその中を流し見ていると、見たことのある字体があった。


・・・わたしのお父さんの名前が。


どう・・・して・・・?

なんでここに、死んじゃったはずのお父さんの名前が?


「それは、貴方の父上が、それを望んだからですよ。」

いまのは!?

急に声をかけられたわたしはずっと後ろを向くと、どこから入ってきたのか、黒スーツに仮面をかぶったたぶん男の人が、立っていた。靴も履いてるし。

そんなことより。

「なんでお父さんの名前がここに?ってかこれってなんのサイトなの?」

「おや?わかりませんか?見ての通り、書いてある通り、人の世界を改変する、つまり人の人生をくるわしぐちゃぐちゃにする。という意味ですよ。それを貴方のお父さんは求めた。」

「そんな。嘘だよ!そんなことあるはずないよ。」

「ええ、ないですね。」


「貴方の存在自体が・・・・」


え?どういうこと?何を言っているんですか?

わたしの存在自体がない?

でも、私は今ここにいるし。

「貴方が今そこにいるのは、貴方のお父様から貰うはずだった物を貰って無いからです。」

「貴方はお父さまの借金を返すためにいるようなものです。」

「ですから今の貴方には、当時お父さまに起きていたことと同じことを受けてもらっております。」

「しかし、それもそろそろ終わり。次のステップに移りたいと思います。」

まって!ちょっと待って!

え?なに?ちょっと、頭が!

あ、あ、、


「これよりあなたに今までのリミッターを解除致します。」

「準備はよろしいですね?」

「では行きます。」


男が1回、指を鳴らすと同時にわたしの頭の中に、今までの記憶が色々な感情とともに流れ込んできた。


「あ、あ!!う、ヴ!」


私は今までこんなことを考えていたなんて・・・

なんてことだ…


私の今までの記憶がそろそろ最近のものになってきた。


「どうですか?憎いですか?あの人間どもが、憎いですか?」


男は私に詰め寄ってくる。仮面をしていて表情は全然わからない。


そして、今さっきまでの記憶が全て、流れ終わった。

最後に残ったのは単なる気持ち悪さだけ。

まるで、自分の人生を二度繰り返しているようだ。


「貴方には今まで自分の中に溜め込んできた感情を元に戻しました。」

「どうですか?憎いですか?」


憎い?誰が?誰を?


「あなたに今までひどいことをしてきたやからにですよ」


そんなこと・・・


「そんなことありますよ。」

「あなたはあいつらに、やり返したい。同じ思いをさせたい、そんな感情が今のあなたの中にはある筈ですよ。」


だから、ないよそんなもの。


「いや、あります。」


っ。

正直に考えると、確かにそう思ったことはある。

なんでみんな、そんなに幸せそうなのか。そんなに学校って楽しいのか。

なんで、私ばっかりって。

なんで、私だけこんな思いしなくちゃいけないのって。

確かに思ったことはある。


「そうですよね。」

「ですから、やり返しましょう?ね?」


やり返す・・・

私が?あいつらを?


「そう、あの憎たらしい人間をです。」

「もう、嫌でよねるあんな思いをするのは。」

「このせかいには、信用できるものなんてないんだって。」


嫌だ。嫌だ。いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ


いやだ!!!


「そうです。だから、やり返すんです。」

やり返す?どうやって?

「それは簡単なコトです。」

「あなたが我々に協力して、そいつらをいじめるんでよ。」

え?

「そして、貴女が幸せになるんです。」

幸せ・・・に?なる?私が?

「はい。ですから、これをおとりいただければ、あなたのその願いはかないます。」

男が差し出してきたのは、小さなスイッチだった。

これを押せば、私は幸せになれる。友達だってできる。もしかしたら、恋だって・・・出来るかもしれない。

幸せに・・・


私は、そっと、そのリモコンに手を伸ばていた。


・・・ちょっとまって!でもそうすると、私が幸せになれる代わりに、誰かが不幸になるってことだよね?

そんなことしてほんとにいいの?

私は、本当に幸せを求めているの?

誰かの上に成り立っている幸せが、本当に幸せと言えるの?


私は良く考えた。

私は馬鹿だから、深読みなんてできない。

だから、いつも私は自分の思ったとおりに行動してきた。

だから、今回も・・・・


「どうしました?さぁ、これをとって・・」


「私は!そんなことしてまで!幸せなんか!欲しくない!」


私は馬鹿だ。

だからいつも、自分の直感を、お母さんの言葉を信じる。だって、お母さんと、約束したんだから。


『お前だけは、誰も傷つけちゃダメだよ?』


私が小さいときに、父親が死んで、その後はお母さん一人で私を育ててくれた。そして、私が中学生の時、お母さんも死んだ。その時に言われた、最後の言葉。


私は、人を、傷つけない!


男の表情は仮面をしていて良くわかんない。

だけど、私の決心は変わらない。

私の生き方は、変えない!


「そうですか。」

「お優しいんですね。」

「流石です。さすが・・・」

「それでは、私はこれで失礼します。」

「本当に失礼いたしました。」

「それでは。」


男はまた、指を鳴らすと姿諸共消えてしまった。

最後に仮面だけを残して。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


それからも、私の日常は変わらない。

毎日、毎日。

でも大丈夫。

私は、私には、いつまでもお母さんとお父さんがいるから。

どんなに辛いことをされても、あっても、決してめげないし、憎まない。

私がそれをしたら、また違う人が同じ思いをしていまう。

ならは、私が、この流れを断ち切る。

それが、私の、生き方だから・・・・

・・・それでも、この世には悪が沢山いる。

人の数だけ、悪はいる。

だから、例え一人が頑張っても、それは単なるお遊びに変わりはない。

でも、、、


頑張れよ・・・我が『娘』よ。


黒スーツの男に今仮面はない。

素の顔で男は、グッド心に誓を立てたのだった・・・・


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


さー

面白かったー。

どうでしたか?三つ目のお話は。

今までの二つとは全く違う形での登場でしたね。

これって遺伝するんですね(笑)


さて、この少女が今後どうなったかなんて、私にわかる筈ないでしょ。


それにしても、仮面の男って誰なんでしょうねー(意味深)

もちろん私ではありませんよ?


※ ※ ※ ※ ※


まあ、そんなことはどうでもいいでしょう。

そんなわけで、この世界にはつまらないことから、楽しいことまで、おもに楽しくないことが沢山あります。

ですから、このサイトに迷い込んだ人間は、ほかにも沢山いるでしょう。

そう、影と同じくらいに。


今回はその中でもほんの一部を紹介しただけに過ぎません。

まだまだ、この世の中にはたくさんの秘密があるんですから。


あなたも、このサイトに迷い込んで、


『自分の人生を改変しませんか?』


ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ







そして、次の日の朝。

『あなたの人生を改変します』というサイトは・・・


『For404』という文字とともに、真っ白に・・・なっていた。

最後まで読んでいただきありがとうございました。m(*_ _)m


一応、この作品は完全なるフィクションです。

登場する個人名、団体名、出来事などは全て作者の妄想から生まれたフィクションです。

ですから


*良い子はマネしないでね*


それでは次の作品で会えると嬉しいです。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 今までにないようなそんなストーリーでした 深夜に読むとスリルが増しますね [気になる点] 少しですが誤字がありましたね [一言] 少しながら狂気を感じたのは私だけでしょうか ケース3のお…
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