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呪い天使 04 『犯人』

伊藤のとった行動は先生にどうとられたか・・・


呪い天使 4 『犯人』



先生と鈴科がいる。僕はてっきり生徒会関係のことだと思ってた。

だけど先生は僕にこういって僕は固まってしまう。

なぜなら・・・

先生が昨日僕の靴をずたずたにしたナイフを持っていて・・・

あきらかに、僕を疑っているからだ・・・。


「このナイフは何だい?」


言葉を失う僕。

ここですぐに本当のことを言えばよかったのかもしれない・・・。

この間が、長く感じて、先生は僕をさらに疑うことになってしまう・・・。

また先生が繰り返し同じ質問をする。

僕はやっと口が開く。

あまり、こういったことは話したくないのだけれども・・・


「昨日・・・靴に、靴に刺さってたんです・・・。

 はい・・、切り裂かれちゃって・・・。はい・・・」


「じゃぁその靴はどこにありますか?」


このとき僕は終わったと思った。

自分の今日履いてきた靴は、紛れもなく前の切られた靴と同じ種類の靴で

切られた靴は見つからないようにと昨日の帰り道捨てたのである。


「今朝・・・捨てました・・・・。」

「何故そんなことを? 」

「・・・騒ぎにしたくなかったからです・・・・」

「では今下駄箱にある靴はなんですか?前のと同じものですよね。」

「いいえ・・・実は昨日同じ種類の靴を買ったんです・・・。

 あっっっ・・・・・・・・・・」


僕はまた驚くことになる。

こうなることを計算していたかのように靴は良い加減に汚されていた。

これではどう見ても僕が前から履いていた靴だった。

僕がおどおどしながら説明している事が事実だと証明する人がいない。


「あ・・・、あ・・・今日の朝までは綺麗だったんです・・・」

「分かった分かった、いいわけは言いから・・・このナイフは何だい?」


自分の言うことは何言っても伝わらない、そう悟った。

僕は迫ってくる先生に恐怖心を抱き、無我夢中で走った。

先生の声も聞こえないほどに走る・・・。

きっと

「待て!」とか言ってたのだろう・・・。


息も荒れ、スピードを落とした。

僕は誰がこんなことをしたのかある程度推測する。

僕に恨みを持つ奴は・・・・・

そしてすぐに答えは搾り出された。


「おーい。」


そこで誰かの声がする。

振り向く僕・・・。

振り向かなければ良かったと今でも後悔している・・・。

僕を呼んだ男の顔は、これから先僕に恐怖を与えることになる。


「おい伊藤・・・・。」


彼の声、顔、全てが悪に満たされていた。

僕をにらみ続け、生気さえ感じさせないその冷たい瞳・・・。

紛れもなく彼が犯人だ・・・。そう確信させた。



「・・・鈴科っっっ・・・・・!!!」



ドッ・・・


いきなり僕の顔は殴られる。

振り向いて彼の顔を確認したその直後に顔を殴られ、

続けて手加減無しで僕の腹部は殴られる。

・・・運が悪いことにまわりに人一人といない。


「痛っ・・・なんでこんなことを・・・・・」

「分かってるだろ?そうだよ。そう、生徒会長さっ・・・!」

「まだ、決まったわけじゃ・・・・・」

「俺のプライドを・・・・崩しやがって・・・・」


彼は憎しみ溢れていた。

もう彼を止めることはできない・・・。

僕は彼が何を言っているか分からなかった。

そして・・・笑いながら彼はこういい残して去っていく。




ごめんね、こんなんじゃないからね!




しばらく時は止まり、僕は廊下で唖然としていた。

彼が、人望の厚い彼が・・・あのナイフを・・・

いつも持ち歩いていたと思うと怖さのあまり・・・

歩くことも紫になった頬に手をあてることも何もできなかったんだ・・・。

そして鈴科と伊藤はこれから大きく関わっていく・・・

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