第35話:一週間後
成長の実感
一週間の訓練。
蒼の動きが変わってきている。
ランニングも、最初より楽にこなせる。
筋力トレーニングも、回数が増えた。
魔力操作も、石を安定して浮かせられるようになった。
グレン「いい感じだ」
蒼「ありがとうございます」
グレン「だが、まだまだだ。次は実戦訓練だ」
蒼「実戦...?」
模擬戦闘
グレンが木剣を蒼に渡す。
グレン「俺と戦え」
蒼「え...!?」
グレン「お前の眼で、俺の動きを読め」
「そして、避けろ」
蒼「...わかりました」
木剣を構える。
最初の模擬戦
グレン、ゆっくりと攻撃してくる。
蒼、【真実を見抜く眼】で動きを読む。
視える筋肉の動き
右から攻撃が来る。
蒼、左に避ける。
グレン「いいぞ」
次の攻撃。
上から振り下ろす。
蒼、横に転がる。
グレン「その調子だ」
速度を上げる
グレン「次は本気でいくぞ」
蒼「!?」
グレンの動きが速くなる。
蒼、必死に眼を使って読む。
しかし、追いつかない。
グレンの木剣が蒼の脇腹を打つ。
蒼「うっ!」
グレン「なぜ避けられなかった?」
蒼「速すぎて...」
グレン「動きは読めてたはずだ」
蒼「はい、でも体が...」
グレン「体がついていかないんだろ?」
「眼で読めても、体が反応できなきゃ意味がねぇ」
「だから、体力トレーニングが必要なんだ」
蒼「...なるほど」
シーン7:謎の人物の登場
村の入口
その日の午後。
蒼が村で治療をしていると—
村の入口から、見知らぬ人物が現れる。
謎の女性
20代半ば
長い黒髪
整った顔立ち
高級そうな旅装束
腰に細剣
村人たちがざわめく。
村人B「誰だ、あの人...」
村人C「旅人か?」
女性の目的
女性、周囲を見渡す。
そして、蒼を見つける。
真っ直ぐに歩いてくる。
蒼「...?」
【真実を見抜く眼】が女性を視る。
視えたもの:
高い魔力
戦闘の経験
しかし、敵意はない
好奇心と評価の眼差し
女性、蒼の前で立ち止まる。
女性「あなたが、蒼?」
蒼「はい...どちら様ですか?」
女性「私はエリシア。王都から来た治癒師よ」
エリシアの目的
蒼「王都から...?」
エリシア「この村に、優れた治癒師がいると聞いて」
「確かめに来たの」
蒼「確かめる...?」
エリシア「あなたの腕をね」
周囲の村人たちが聞き耳を立てている。
エリシア「噂では、魔獣王の襲撃の時、数十人の負傷者を一人で治したとか」
「しかも、魔物の毒まで治せると」
蒼「...まぁ、はい」
エリシア「信じられないわ。普通の治癒師には無理よ」
「だから、この目で確かめたかった」
試験
エリシア「ねぇ、私と勝負しない?」
蒼「勝負...?」
エリシア「治癒師としての腕比べよ」
「同じ患者を診て、どちらがより正確に診断し、治療できるか」
蒼「...」
村人たちがざわめく。
エリシア「もちろん、拒否してもいいわ」
「でも、あなたが本物なら、怖がる必要はないでしょ?」
蒼の内心:
「挑発されてる...?」
「でも、逃げたら...」
蒼「...わかりました」




