第26話:目覚め
宿屋のベッド
蒼、目を覚ます。
天井が見える。
体が重い。全身が痛い。
蒼「ここは...」
グレン「起きたか」
隣の椅子に座っている。
グレン「丸一日寝てたぞ」
蒼「一日...!?」
起き上がろうとするが、体が動かない。
グレン「無理すんな。魔力を使い果たして、体も限界だ」
グレンの言葉
グレン「お前、よくやった」
蒼「...」
グレン「村人たち、お前に感謝してる」
「特に、最後に助けた男の家族は、何度も礼に来た」
蒼「...みんな、無事ですか?」
グレン「ああ。死者はゼロだ。お前のお陰でな」
蒼、安堵の表情。
蒼「よかった...」
叱責
しかし、グレンの表情が厳しくなる。
グレン「だがな」
蒼「...」
グレン「お前、死ぬところだったんだぞ」
「魔力を使い果たせば、命に関わる。教えたはずだ」
蒼「でも、助けないと...」
グレン「助けるのはいい。だが、自分の命を粗末にするな」
蒼「...」
グレン「お前が死んだら、誰が村人を助ける? 誰がミラを守る?」
「自分を守れない奴は、他人も守れねぇんだよ」
蒼、言葉に詰まる。
優しさ
グレン、ため息。
グレン「...でも、お前が俺を助けてくれたのは事実だ」
「お前がいなかったら、俺は死んでた」
蒼「...」
グレン「だから、ありがとな」
頭を撫でる。
グレン「お前、成長したよ」
蒼、涙が溢れる。
蒼「グレンさん...」
グレン「泣くな。男だろ」
蒼「すみません...」
グレン「謝るな。嬉しい時は笑え」
蒼、涙を拭いて笑う。




