第14話:次々と訪れる患者
広場が治療所に
リオの治療を見た村人たちが、次々と蒼のもとへ。
村人N「俺の腰痛も診てくれ!」
村人O「足の古傷が...」
村人P「娘の熱が下がらなくて...」
蒼、戸惑う。
グレン「落ち着け。一人ずつだ」
腰痛の老人
最初に来たのは、腰を曲げた老人。
老人「もう10年以上、腰が痛くてな...」
蒼、【真実を見抜く眼】で老人の体を視る。
視えたもの:
腰椎の歪み
慢性的な炎症
筋肉の硬直
蒼の内心:
「これは...長年の蓄積だ」
「一度では治せないかもしれない」
蒼「...やってみます」
手を老人の腰に当てる。
緑の光。
炎症が和らぎ、筋肉が緩む。
老人「おお...! 楽になった!」
腰を伸ばす。
老人「すげぇ! こんなに動けるの、何年ぶりだ!」
しかし、蒼は気づく。
根本的な歪みまでは治せていない。
蒼「すみません、完全には...」
老人「いや、十分だ! ありがとう!」
足の傷の女性
次は、足に古傷のある女性。
女性「この傷、魔物にやられて...もう治らないって言われたの」
蒼、傷を視る。
視えたもの:
深い傷跡
神経の損傷
魔物の毒素の残留
蒼「...魔物の毒?」
グレン「魔物の毒は、普通の治癒魔法じゃ治せない」
蒼「でも...」
【真実を見抜く眼】が、毒素の位置を正確に視る。
蒼「視える...どこに毒があるか」
集中して、毒素だけを分解するイメージ。
緑の光に、微かな青い光が混じる。
毒素が消えていく。
女性「...痛みが消えた?」
傷跡も薄くなる。
女性「信じられない...本当に治った!」
蒼、驚く。
蒼の内心:
「この眼があれば...普通の治癒師にできないことも...?」
熱のある少女
最後に、母親に抱えられた5歳くらいの少女。
母親「娘が三日前から熱が...」
少女、ぐったりしている。
蒼、少女の額に手を当てる。
熱い。
【真実を見抜く眼】で体内を視る。
視えたもの:
体内に未知の病原体
肺に炎症
体力の著しい低下
蒼「これは...ただの風邪じゃない」
グレン「わかるのか?」
蒼「肺に炎症が...このままだと危ない」
母親「!? そんな...!」
蒼「大丈夫、今治します」
両手を少女の胸に当てる。
今までで最大の集中。
緑の光が少女を包む。
病原体を消し、炎症を治し、体力を回復させる。
蒼、全身から汗が流れる。
グレン「おい、無理すんな!」
蒼「大丈夫...もう少し...」
3分ほどの治療。
光が消える。
少女、目を開ける。
少女「...ママ?」
母親「リーナ!」
少女の熱が下がっている。
母親、泣きながら蒼に頭を下げる。
母親「ありがとうございます...本当に...!」
魔力切れ
治療を終えた蒼、ふらつく。
蒼「うっ...」
グレン、蒼を支える。
グレン「魔力切れだ。もう限界だろ」
蒼「まだ...まだ治療を待ってる人が...」
グレン「無理すんな。死ぬぞ」
村長が前に出る。
村長「もう十分だ。あとは明日にしよう」
村人たちも頷く。
村人Q「そうだ、休んでくれ」
村人R「また明日来てくれればいい」
蒼、村人たちの優しさに驚く。
蒼「...ありがとうございます」




