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強いデッキ≠勝利

 サーバーの質問に返事をくれた人が言うには、強いデッキでバトルした方が勝率が上がるし勝ちやすいそうだ。


 「え、当たり前じゃないの?」


 「そうなんだけど、そう簡単じゃ無いんだ」


 未来の説明によると、デッキには強さのランクがあってランクが高いほど強くて使っている人が多いそうだ。Tier(ティア)と言うらしい。


 「Tier1のデッキは強くて使っている人も多い。Tier2は強いけどTier1より一歩劣るイメージだ。でもちゃんと強いよ」


 未来がメールにTierの表を送ってくれた。


 「Tier1が強いなら、皆んなTier1ばっか使うんじゃ無いのか?」


 「対策するからね。Tier1を持っていけば勝ちやすくはなるけど、必ず勝てる訳じゃない。それに同じデッキ同士のバトルはプレイングと経験の勝負になる」


 「強いからって勝てるわけじゃないのか」


 俺が使ってるマンモス系のデッキはランク外だった。もしかして、マンモスって弱い?


 「マンモス自体は弱くないよ。けど、マンモスで揃えたデッキを組んでる人が多いかは分からない」


 「勝てないデッキを勧められたって事?」


 「バトルする上で必要な事が出来るデッキだから勧めたんだよ。いきなり難しいプレイを要求されても出来ないと思ったから」


 「まぁ、そうだけど……」


 「マンモスのデッキリスト送るからちょっと待って」


 未来から送られてきたのは大型のマンモスを主体にしたデッキのリストだった。地区大会でベスト4に入った人が使っていたそうだ。


 「知らないカードが一杯だな。それに種類も多い」


 「強いデッキを対策したデッキだからね。使うのも難しいよ」


 「でも、勝てるんだろ?」


 「そうだね。上手に使えれば勝てるよ」


 「なら、試してみる」


 俺はプロキシを作ってリスト通りのデッキを作った。未来もデッキの調整が終わったそうなので相手をしてくれた。お互いに対戦部屋に入ってバトルを始めた。


 「えっと、《狩猟民族の探索》で山札から〈系統:古代・動物〉を持ってる《ステップ・マンモス》を出札に加える。これでターン終了だ」


 「俺のターン、ドロー。《スマート・デバイス》を使用。山札の上からから7枚見て、〈系統:未来〉にカードを1枚手札に加える。《未来虚構》を手札に加えて、ターン終了」


 「俺のターン、ドロー。《ステップ・マンモス》を登場させてターン終了だ。……これ、本当に勝てるのか?」


 「うーん……。ちょっと手札見せて」


 未来に俺の手札を見せる。持ってるカードは条件の合わないカードばかりだ。


 「その手札なら、持ってくるカードは《ステップ・マンモス》じゃ無いんじゃないかな?」


 「別のカードって事か。試しても良いか?」


 「良いよ。盤面を巻き戻そう」


 カードの配置を《ステップ・マンモス》を持って来る前まで戻してやり直す。


 「じゃあ、もう一回《狩猟民族の探索》で山札から〈系統:古代・動物〉を持ってるぞ」


 「そのデッキ、ドローしたり手札を入れ替える効果を持ったキャラ入ってるよな?」


 「ちょっと待って、……入ってるな」


 「今の手札なら、そのどれかを持って来るんじゃないか?」


 「でも、マンモスで攻撃した方が良くないか?」


 「マンモスを倒された後も攻撃が続けられるなら、それでも良いよ。けど、今の手札だと攻撃が続かないだろ?」


 「そうだな、ドロー次第だけど今の手札じゃ無理だな」


 「俺の方も動いてないから、大地も無理に攻撃しなくて良いと思う。そのデッキは相手の動きに合わせてカウンターするデッキみたいだし」


 「うぅ、待つの苦手なんだよな」


 「待つのは大事だよ。攻撃するデッキでも、突撃するタイミングは考えないと勝てないよ」

《狩猟民族の探索》

・アイテム

・自分の山札から〈系統:古代・動物〉のキャラクターを1枚選んで、相手に見せて手札に加える。その後、山札をシャッフルする。

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