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TS配信者『花火』──初配信でユニークスキル『ばくだん!』を使って魔物を大量爆殺してたらバズった模様──  作者: えとう えと


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その後に

ふと十代の内に何かを成したいと思ったのでとりあえず遅ればせながら投稿します。


「こ、これは!?」


 ダンジョンハント公式配信にてついフーカは声を洩らす。

 その原因たる存在は現在行われているイベント内におけるとある一場面が影響していた。

 イベントの勝敗を左右する三十層の魔物へのラストアタックをシキカと言う少女が単独で入れることに成功した場面だった。


『早すぎる』

『あんなスキル見たなことないぞ』

『つよ』


 この場に例外などいない。

 そう思わせるほどに。

 フーカ、蝶羽、関わすスタッフすべて。

 それだけでなくコメント欄に流れる文字さえも一様に驚愕を見せた。


「現在の攻撃を持ってシキカさんの所属するCグループに対してptが振り込まれました。それにより、Cグループが一位となるとともに、ダンジョンハント本選の終了となりました」


 驚く声色で何とかその言葉を紡ぐ。

 イベント終了条件はタイムアップ、または今回のように三十層の魔物の討伐完了にあった。





 ◆


「皆お疲れ~!」


 ほんわかとした空気を纏った女性──ミルノさんはそんな声を口にした。

 今現在はダンジョンハント本戦から一夜明けた翌日の昼過ぎであった。


『お疲れ!』

『皆頑張ってた!』


 ミルノさんが声をかけたことで俺たちCグループは集まって配信をしていた。

 反省会と題しながらも配信内容は緩い振り返り配信。

 一か所に集まると言うことでレンタルルームを借りようとした俺たちではあったもののミルノさんの勧めで配信者向けの空間を借りるに至った。

 高くとも一時間千円程度のレンタルルームでもよいと思ったがミルノさん的にはこちらが断然おすすめのようだ。

 何か思うところでもあるのだろうか。


 まあ、そんなこんなで配信を始めた俺たちは飲み物を片手に振り返りを行っていた。

 配信前に俺とシキカさんでガクガクと震えながらミルノさんの提案でおしゃれなお店で食事を済ませているので食べ物はつまめるものくらいしか用意していない。

 涼香さんは作業があるらしく配信の手伝いはしてくれると言ったものの食事は一緒に来なかった。

 シキカさんは配信者ではないからサポートの人はいないだろうが、配信の体勢が整っているミルノさんのサポートのメンバーがこの場に居ないのは、配信は俺の枠で採っているからだ。

 三人で話しあったものの、シキカさんは配信者ではないしミルノさんは少し離れたところからきているとあって、機材をそろえるのが面倒だと言う。

 そんな事情があって俺が涼香さんに協力を仰ぎ今日の配信を実現するまでに至っている。


「じゃあ、まずはCグループの優勝を祝して」

「「「かんぱーい」」」


 俺とシキカさんはぎこちなく、対して張り切るように声を張るミルノさんの声が合わさり空気に溶け込んだ。


『乾杯!』

『かんぱーい』


 なんだか浮ついた感情を押し流すように俺は烏龍茶で喉を潤した。

 ごくごくと喉がなる。


「今回のMVPはやっぱり、シキカちゃんだよね」

「うんうん」

「そんな、私は」


『凄かった』

『かっこよかったな』

『圧巻だった!』


 ミルノさんの声に俺は同意し、シキカさんは手を振って謙遜する。

 俺が確認できたのは映像だけだが、あれだけのことを成し遂げていてこうも謙虚でいられるのは美徳とも言える。

 それに最初こそ怖かったがダウナー系美人の彼女は非の打ち所がない。


「無理強いはしないけど、シキカちゃん可愛い上に強いから配信者になったらすぐに人気になりそうだよね」

「確かに」


 可愛くて強い、人気にならないはずがない。


「そ、それよりも二人とも活躍アーカイブで見たけど凄かったです」


 話題を逸らすようにシキカさんはそう言った。

 確かにそう言われれば否定はできない。

 今回の結果はこの三人がいたからこそだ。


「ミルノさんが居たからこその作戦もあったし」

「花火ちゃんも囮として凄い頑張ってくれてたもんね」


 お互いに褒めあうのはなんとも気恥ずかしい気分になる。

 そんな話をした俺たちは一時間ほどで配信を終え、街に繰り出した。

 ミルノさんの提案で焼き肉を食べて、次コラボしようねなんてことを言って解散した。





 そして二日後、俺はとある配信の準備をしていた。

 動画タイトルには「登録者数十五万人達成記念」の文字があった。

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