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海も星もいらない

作者: 薄雪草


夕立の終わり

湿った空気の中を泳ぐ

スーツのサカナたち

イワシ、アジ、ヒラメ、タイ

口から泡が出てる

空に向かって

ポワァ

ポワァ

空の色は、虹色



通り過ぎていく街の上に

夕映えのあかりと天気雨


おつかれさま

おつかれさま


魔法の言葉が

金曜日の夕方を変えていく




水たまりに映るもの

西空、茜色、街、木々


さかさまの世界に

水滴がひと粒落ちていく

透明な円環が広がるとき

窓が開くのが見えたなら

異世界に飛んでいく


水面に触れてみる

さかさまの向こう側から

わたしがわたしを見る


「そちらはどうですか?」




八月の教室を駆け抜ける風のように

夜を超えていく


サイダーの透明な泡のように

羽のように軽々と



蝉の鳴く林の向こう

夏雲を見あげたら

いつかの森に

遊びに行けばいい

思う存分呼吸して

駆けていけば

違った景色が見つかるかも

しれないよ


誰も、縛られてなどいないからね

本当は








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