魔法を使おう。
第五話?
意識すれば体の中で動く魔力が感じられる。
これをどうにかして、体の外、魔法として出さなくてはならない。でもネットでは使い方を見つけられなかった。
「〇ての力の源よ、〇き燃える赤き炎よ、〇が手に集いて力となれファイヤーボール」
………まるでダメ。
ポーズまでとって手のひらに魔力が集まる様にしたのに何も出ない。
「炎よ、〇体となり、〇を撃てフレイムボール」
……声を大きくしてもダメ。
……
……
「ファイヤー」
……
……
「火」
「ぷっ」
え?
吹き出す声が聞こえて周りを見ると、携帯をこっち向けるカップル(人間)と目が合った。
向こうがサッと顔を背けて離れて行った。
俺は固まった。周りに注意を払いながらやっているつもりだったが、いつの間にか集中して周りが見えなくなっていた。
顔から火が出た。顔が熱い。もちろん魔力とは関係無い。
もっと人通りの少ない所ですればよかった。
一通り反省して時間を見ると、そろそろ夕方になる。今晩の宿を考えないといけない。
24時間営業の飲食店かカプセルホテルかネットカフェ何処にしようかな…
所持金が2万円切っているし、仕事見つかるまでは野宿かな?まだ寒くも無いし。
……
ベンチで横になっていたら追い出された。入場料まで払ったのに。クソっ。
駅前は人通りが多かったので駅前の地図で公園を探す。一番近い公園のベンチで横になる。とりあえず今日の反省会。今日の事、明日する事、これからの事を考える。転生?して魔力もあるのに、お金も寝る所も無い。寒くなる前に現金収入を得ないといけない。転生?する前の方がだいぶましだった。
何で死んでしまったのかな。涙が出てくる。嗚咽も。「うぅ…」
突然「すみません。お兄さん。」と声を掛けられた。
涙を拭い、声のした方を見ると、公園の入り口から2人の人影が入ってくる。
ゲッ!
あの格好は警察か?
「こんな時間にこんな所でどうしたんですか?」
こっちの格好はスーツだけど、スーツのまま横になっていたからあっちこっちヨレヨレ。まさに「こんな時間にこんな所に居る怪しい」風体。
……どうする!