異世界転生 プロローグ1
ひとつの物語にありがちな始まりでした。
ひとりの青年が異世界に召喚されました。
青年は王様と王女様に貴方は勇者だと言われました。
いきなりのことに戸惑う青年でしたが、成り行きに身を任せるがままに旅立ちました。
そこはゲームや本の中のような世界です。
中世のヨーロッパのような世界観に、人だけでなく獣人や亜人がいる。もちろん、魔物やモンスターもいる。
そしてそこには、魔法や剣術、格闘術、体術がありました。
青年に課せられた使命は、この世界の闇を統べるものである魔王を討伐することでした。
青年は、旅の始まりは初めて見るもの体験する全てのことに驚きを隠せませんでした。
特に、今まで小さな羽虫しか殺したことがない青年にとってはモンスターを殺生することに抵抗があり、中々殺めることが出来ませんでした。
しかし、モンスターは村を襲い、人を殺めるものだと身をもって知ることがあり、それからは躊躇いなくモンスターを殺めることができるようになりました。
モンスターを殺めることは簡単なことではありませんでした。はじめのうちは、命を落としかけたこともありました。それも何度も何度もモンスターを屠るうちに戦い方を学び、また、勇者として召喚された青年は、その世界の人よりもずっと早く強くなっていきました。
彼はいつのまにか、召喚された付近のモンスターを軽々と倒せるようになりました。
そして、ついに、青年は魔王のいると言われている魔王城を目指して旅立ちました。