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個人的戦闘論

作者: YT
掲載日:2017/04/04

現実世界で実践しないでください。責任は負いません。

構える。相手との距離は3m弱。少しでも近づいたら攻撃によるダメージを効率良く与えることが出来ないし、体の型に微妙なズレが出るから、動きの連続にブレが出てしまう。徒手格闘において足の位置が3cmずれること、相手との距離を5cm見誤ることは攻撃の結果として相手に当たる手ないし足またはその他の部位において自分自身の怪我、ダメージを誘発する恐れがあるし、相手に攻撃させる余裕を作らせてしまう。だからこの段階では睨みを利かせて相手と自分、そして現在戦場となっている環境を、全神経を使って把握、掌握することに努めねばならない。これらの行動の質は実践する当人の技術、訓練、訓練にかけた時間、そして論理的かつ着実な思考の総体に比例するといっても良い。

 このとき、目は何処か一箇所を注目するのではなく、リラックスして、相手、現在自身が身を置く戦場の状況全体を全体的に視界に収め、意識の優先順位は、自身への被害を第一として、それ以外の今後起きるかも知れない状況、可能性を全て平均的に考慮しながら平坦な意識を持つ。

 相手に生まれた隙を最も効果的な方法で攻撃する。その攻撃には自身の経験、訓練、知恵知識、状況把握、論理的思考が裏付けられていなければならない。そしてこれらのどれかが破綻した時、その攻撃は相手に対して効果を発揮しなくなる。また、防御に失敗することよりも攻撃に失敗することの方が、自分自身にとって、後々の状況に対するリスクを高めることになる事を常に意識しなければならない。

 相手からの何らかの攻撃に対して、まずその攻撃の意図、目的、予想される着弾点と蒙る被害を分析する。留意すべき点は、決して相手の攻撃に確固たる論理的目的と意図が無い場合やその行動が攻撃そのものの効果を上げる、保証するためのフェイントないし攻撃でない可能性があるということである。そして攻撃に対して適切な処置を行う。ここでの処置とは攻撃に対する防御行動。またはその次にほぼ確実に行うであろう反撃へ繋げるための、相手の攻撃を誘導する作業などを総称したものである。この処置はそれを実行する当人の経験、訓練、知恵知識、論理的思考に裏付けられたもので無ければならない。これのどれかが破綻した時、攻撃を食らってしまう。

 以上のことを戦闘行為、特に徒手格闘において意識しなければならない。また、これを読んでくれた人は、戦闘行為以前に、このような状況になりそうな相手が自分より強い場合は、その状況が戦場にならないように努め、戦場においては自身の生存を第一に考え、最も良い結果として逃走の成功を考慮すべきである。相手が自分より弱い場合は、その状況を戦場にしないよう積極的に努め、戦場においては、状況を鑑みながら、相手を撃滅するか、屈服させるかを冷静に判断しなければならない。相手と自分の強さがほぼ互角なら、握手をして肩を組んで、友好的な関係を築くように努め、戦場においては両者にとって不毛で傷付けあうだけだということを理解し、即刻戦闘行為を止めるべきである。戦闘をするくらいなら、場所を戦場から学び舎に変えて、技の修練に励みなさい。これが、戦闘の根源的思考であり、到達点であり、これを実践する者こそが真の達人と言えるだろう。


 しかし、相手の強さ、自分の実力に関わらず、単に戦闘することが目的であり、手段であり、理由であり、結果であり、感情であり、思考であり、感覚であり、娯楽であり、快楽であるとき。それも人という者の本能的在り方であり、誰も否定しきれない小さな可能性かもしれない。


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