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画集/撃墜王「レッドバロン」

 フォッカーDr.Ⅰ戦闘機は、第1次世界大戦のときに活躍したプロイセン・ドイツ帝国の名機。この戦闘機は連合国フランスやイギリスの戦闘機を相手に恐ろしいほどの戦果をあげ、戦後、連合国はドイツに対しフォッカー・シリーズの生産を禁じました。赤く塗ってあるのは〝レッドバロン〟とその部隊の専用機。

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挿絵(By みてみん)

『レッドバロン』  2000年 (PC画)

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『伯爵令嬢シナモン』 第一部「飛行船の殺人」より

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 船長は嬉しそうに横のシナモンをみた。

「君とこうして飛行船を操っていると思い出すよ、儂の戦闘機小隊が哨戒中に、ドイツ軍機に奇襲されたときのことを。忘れもしない一九一七年〝血の四月〟だ。敵の戦闘機部隊の隊長機の機体は赤だった。赤い戦闘機といえばリヒトホーフェンだ」

「撃墜王レッド・バロンのことですね。父もよく話していましたわ」

「部下が二機落とされ、奴が後ろに回り込み、わが愛機も何発かくらって煙をふいた。もう駄目かと思ったそのとき、友軍機の編隊が姿を現した。君の父上が横から援護射撃をしてくれたので、やっこさんは退散した。君の父上には、いまだに、何と礼をいっていいかわからない」

 この時代の戦闘機といえば複葉機である。船長とシナモンのいうレッドバロンとは何者か?

 フルネームは、マンフレート・フォン・リヒトホーフェンという。ドイツの男爵家出身であること、その人の専用戦闘機フォッカーDr.Iを紅色に塗ったことから、〝レッド・バロン〟の異名がついた。ソンム川上空での戦いで戦死するまでに八十機を撃墜した。美男子であること、また撃墜した敵に空中から花を献じて哀悼の意を示したことから、あたかも中世の騎士のようで、母国ドイツはもちろん、敵国であるイギリスやフランスでさえも絶大な人気があった。

 一九一七年四月における、ドイツ空軍部隊の大攻勢は、イギリス空軍に壊滅的な打撃を与えた。〝血の四月〟と呼ばれる由縁である。このとき、リヒトホーフェンは二一機を撃墜した。

 船長は涙目になって、

(──レッド・バロンから花なんぞ贈られるより、こうして姫と並んで飛行船を操縦しているほうがよっぽど名誉じゃわい)

 と心から思うのだった。

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 放浪の人生を送っており、引っ越しの多い私です。この作品、『レッドバロン』、私がはじめてPCで描いたもの。例の如く引っ越しのなかで、元データは散逸してしまいました。これは和紙にプリントアウトしたもの。たまたま実家に帰ったときにファイルに入っていたのを発見しました。早速、再度画像にとりこみました。

しかしまあ、レッドバロンって、アニメ『機動戦士ガンダム』の名敵役〝赤い彗星のシャア〟とオバーラップしてしまうのは私だけでありましょうか。 (認めたくないものだな。若さゆえの過ちというものを……)

     了

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ノート20120706

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