表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/100

掌編小説/チョコレートティー

 チョコレートを食べると、脳からなにか特別な物質がでてきて、恋をしたときと同じ反応があるのだそうだ。ケトルで湯を沸かし、葉をいれたティーポットに熱湯を注ぐ。砂時計をひっくり返して、二分ばかり待つ。

 パンの耳に砂糖をシロップで揚げたものを御茶うけにしてテーブルの上に置く。ティーカップは先日、公園でやっていたフリーマケットで買ったものだ。百円だったがイタリア製、ただし値打物でないことだけは確かだ。白磁製で苺が絵付けされている。ソーサーもそうだ。

 カップ二つに紅茶を注ぐ。湯気がたって、甘いカカオの香りが漂った。

 窓の外は雨。

 窓下の紫陽花が映えている。

 二人だけのティーパーティー。

「どうぞ」

「いただきます」その人は十字を切った。

「どうだい?」

「美味しい!」

「それは何よりだ」

 欲をいえば、愛矢よしやじゃなくて、綺麗な女の子がテーブルのむこうにいれば、なお素敵なことだと思う。大学近くのアパートである。六月も終わりかけた午後三時、ふとそんなふうに思う僕・恋太郎れんたろうだった。

     了


ノート20130830

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ