進化性と率
ロウティバの村はかなり壊されてて、復旧には結構時間はかかりそう。
ただ、一つ疑問があるとすれば・・・何で死体が無いの？
あの奇妙な人が自主的に埋葬するとは思えないし・・・
？？？？
『もしかして・・・プロテクト？遅いわよ！』
何か村の生き残りに凄い形相で怒られた・・・。まあ、確かにこうなれば仕方ないかもだけどね・・・
アルメニア
『すみませんでした。今回の事はプロテクトの方でもなかなか掴めなかったのです』
ラバース
『あの白い服の奴の異常性はわかってるわよ・・・。私はレイ・ラバース』
アルメニア
『プロテクトのアルメニアです。今回の事を聞かせて下さい』
ラバース
『・・・わかったわよ』
気分が悪いかも知れないけど、こっちも状況的に仕方ない
ラバースさんの話によると白服の人は人を食べてしまったらしい・・・死体がなかった理由はわかったけど想像はしたくないよ・・・
アルメニア
『本当に奇妙な話ですね』
ラバース
『重要な時に限ってトラメルは居ないし・・・もう数日は帰って来てない』
ん？トラメルって
アルメニア
『心配ですか？』
ラバース
『別に心配してるんじゃないわよ！』
リバーシア
『トラメルさんの居場所、知ってますよ？』
ラバース
『いったいどこよ！』
何か凄い形相で睨まれた・・・
リバーシア
『イークワルの拠点です』
ラバース
『何でそんな所に居るのよ？』
これ、本当の事を言ったらヤバい事になりそうな予感がするんだけど？
だって、ある意味僕が原因だからね？
リバーシア
『何故かイークワルにやって来たのです』
ラバース
『あんたはイークワルなの？』
リバーシア
『イークワルのリバーシアです』
ラバース
『ふーん？』
何かムチャクチャ睨んでくるよ・・・！
凄く怖いんだけど・・・
リバーシア
『そういう事です・・・』
ラバース
『あんまり嘘つくと、後ろから毒針が飛んでくるわよ？半狼さん？』
何か嫌な予感がする・・・しかも既に手遅れな気が・・・
アルメニア
『警戒してください！誰かが近づいて来ます！』
本当だ。足音と嫌悪感のする匂いが近づいてくる
あれ？この匂い・・・
リバーシア
『多分白衣の人です！ラバースさんは下がって！』
ラバースさんを下がらせると、前方に白服を着た女性・・・しかも、死んだ筈の人と全く同じ
？？
『全く、あれは死ぬかと思ったわぁ』
アルメニア
『何で生きているんですか？』
それは僕も聞きたい。もしかして、黒族なのかな？
？？
『なんかぁ、死なない人間が居たからぁ、その力を貰っただけよぉ？』
アルメニア
『力を貰った？』
？？
『生物の究極進化論。あらゆる生物の利点を吸収してぇ、都合の良いときだけその力を使うのぉ、素晴らしいと思わないかしらぁ？』
アルメニア
『そんな事に興味はありません。かつて、生体文明が発展していた遥か過去。その非道により多くの命が犠牲になりました。それを繰り返しますか？』
生体文明？いったい何の話をしてるんだろ？
？？
『アハハ！人の文明は犠牲の上に成り立ってるのよぉ？今更数人程度、人類の発展の為に誇りに思いなさいよぉ！』
アルメニア
『ならば、その身すらも犠牲とするか？』
？？
『好奇心は猫をも殺す。私は好奇心に殺されるなら悔いはないわぁ！私は全てが知りたい、何処まで行けるか知りたいのよぉ！その為ならぁ、何でもするわよぉ？』
アルメニア
『狂気の科学者。ここで滅べ』
美和
『私は英紫美和よぉ？人の最大の欲望は知的好奇心。私は正常なのよぉ？』
美和と名乗った人の右腕が粘土みたいに変化していき
アルメニア
『避けろ！』
僕に向かって一直線に向かって来た！？
リバーシア
『体技』
危ない・・・右腕が変化したあの口で食われる所だった・・・
アルメニア
『リバーシア！』
リバーシア
『痛っ！？』
鋭い痛みと共に、右側を見ると・・・僕の右腕が無かった
